河原でキャンプしていた
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part64∧∧
703 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/09(火) 17:53:43.64 ID:I44wuZXi0
同級生の話。
仲間数人で沢登りをしていた時のこと。
河原でキャンプしていると、小雨が降ってきた。
大降りになる前に場所を移動すべきかどうか検討していると、流れ水の上に幾つもの光が舞いだした。
蛍だろうかと見ている間にも光はどんどん増え続け、あっという間に川面を覆い尽してしまう。
そのままこちら側に流れて来ると、眺めていた皆やテントに纏わり付いた。
慌てて払い落としたところ、手が触れた端から溶けるようにして消えてしまう。
小雨が止むと同時に、光はどこへともなく消え去ったという。
光に集られた箇所には油が滲んだような黒い痕が残っていて、ヌルッとしてかなり生臭くなっていた。
この汚れは洗っても中々落ちなかったそうだ。
「あの光って、ミノムシとかカワボタルって呼ばれてる代物なのかもね。
確かに綺麗だったけど、何もかもが油塗れになったのは困りモンだったわ」
彼はそんなことを言っていた。
余所の人
704 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/09(火) 17:57:27.23 ID:I44wuZXi0
仕事仲間の話。
昔、大きな公共工事に従事するため、山奥の集落に長逗留したことがあるという。
一軒だけある居酒屋に、毎晩のように出かけていたそうだ。
ある夜、仲間五人で千鳥足になりながら、宿まで帰る途中のこと。
通りをいい気分で歩いていると、何かが前方より転がってきた。
古い笊だった。
彼らの目前まで来ると、そこで倒れて横になる。
どかそうとして手を伸ばすと、突然、笊の目一つ一つが本物の目玉に変じた。
幾つもの人間の眼球、それが一斉にギロリと彼らを睨め付ける。
皆が悲鳴を上げ尻餅をつくと、笊は煙のように消えてしまった。
居酒屋まで必死で逃げ帰り、店主に今見たモノのことを話すと、こんなことを言う。
「ここいらじゃ、ザロコロゲ(笊転げ)って呼ぶんだけどね。
読んで字のごとく、古くなった笊のお化けだよ。
出なくなって随分と経ってるんだけど、
あんたらみたいに余所の人が大勢来たもんだから、奴さん、ついつい張り切っちゃったんだろうさ」
そう苦笑しながら、店主は水を出してくれたのだという。
クロソマさん
705 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/09(火) 18:00:44.12 ID:I44wuZXi0
知り合いの話。
持山で仕事をしていると、おかしなモノを見つけた。
通い慣れた踏み分け道の上に、真っ黒な人影が立っている。
「もし?」と声を掛けても返答がない。
近よってみると、それは木材から切り出して拵えた木彫りの人形だった。
大きさは彼の背丈より少し低い程度で、まるで昔話に出てくるような着物姿。
木樵であるのか、右手に小振りな斧を携えている。造りは見事な出来だ。
何処かの土産物みたく表面がピカピカに磨かれて黒光りしていた。
「昨日はこんなモノ無かったがなぁ」
疑問に思ったが、気味悪くもあったので、触ることなくその場を後にした。
夕方、帰る際にそこを通りがかると、もう木樵の人形はなくなっていた。
昔やはり山で働いていた彼の父にこの話をしたところ、その山に時偶現れる人形であったらしい。
彼の家族以外その山に入る者もまずいないため、誰が置いているのかは不明。
出会したからといって、別に障りのあるような悪いモノでもないらしい。
彼の祖父はクロソマさんなどと呼んでいたという。
彼はその後も何回か、クロソマさんを見かけているそうだ。
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息子の送迎
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part64∧∧
556 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/01(月) 19:38:22.12 ID:nCLUNxF/0
知り合いの話。
彼女は里山に囲まれた田園地帯に住んでいる。
幼い息子を幼稚園に車で送迎するのは、彼女の分担なのだそうだ。
ある日、農作業に手間取ってしまい、うっかりと迎えの時間を忘れていた。
気がついてから慌てて母屋へ戻り、車のキーを取って車庫に走る。
車を門から出したその時、当の息子がこちらへ歩いてくるのが見えた。
右手だけ宙に上げて嬉しそうにニコニコしながら、農道の上を進んでくる。
「えっ、まだ年少さんなのに一人で帰ってこれたの?」
驚いて我が子を見つめているうち、奇妙な事に気がついた。
息子の背後から夕暮れの太陽が差しかけて、地面の上に長い影を作っていた。
息子の影と、その横に寄り添うようなもう一つの大きな人影を。
まるで見えない誰かが息子の側に居るかのように。
思わず息を呑む。もしかして・・・。
息子が右手を空中に差し上げているのは、その誰かに手を引かれているのでは?
嬉しそうに口をパクパクさせているのは、その誰かと話を交わしているのでは?
我に返ると、指が白くなる程ハンドルを強く握りしめていた。
557 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/01(月) 19:41:53.51 ID:nCLUNxF/0
必死でドアを開けて、息子の名前を呼ぶ。
すると母親に気がついたものか、息子はこちらの方に駆けだした。
そのまま彼女に飛び付いてき、「ただいま!」と元気に叫んだ。
「お、お帰りなさい・・・えっと、一人で帰ってきたのかな?」
恐る恐るそう尋ねると、首をブンブンと横に振り、変なことを言う。
「違うよ!山の小父ちゃんに送ってきてもらったんだよ!」
「山の小父ちゃん?」
聞くところによると、彼の通っている幼稚園には、以前より不思議な小父ちゃんが現れるのだという。
不思議というのは、どうやら大人にはその姿が見えていないらしいのだ。
しかしこの小父ちゃん、一緒に遊んでくれたり、暴れる子が居ても優しく諭したりするので、
子供達には絶大な人気があるとのこと。
迎えの来ない子を時々送ってくれることもあると言い、今日は息子がその世話になったということなのだそうだ。
幼稚園が閉まる頃、小父ちゃんは別れの挨拶をしてから裏手の山に姿を消すので、
皆から『山の小父ちゃん』と呼ばれている――。
息子は嬉しそうにそう話してくれた。
息子を連れて家に入り、おやつを与えておいてから、園に電話をした。
不審者が息子を連れ回したかと考えたからだが、担当の先生は怪訝な声を上げる。
『あれ、○○君はさっき、奥さんが御自身で迎えに来られたじゃないですか。
変なことを言わないで下さいよ、怖いなぁ』
と、笑われた。
血の気が引いたという。
558 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/01(月) 19:45:12.55 ID:nCLUNxF/0
夫が帰宅してから相談したところ、こう言われた。
「その小父ちゃんっていうのは、イマジナリー・コンパニオンって奴だと思うよ。
確か、子供が空想で作り上げる、実在しない友達のことだったかな。
集団心理とか何かで、皆が同じ空想を共有してるんじゃないか」
などとわかったようなことを言う。
「そんなことって有り得るの?」
信じられずに問い返したが、
「さぁ、それは正直わからないけど。
でもあそこ、僕が中学生の頃からそんな噂があったんだぜ。
子供の世話をする、子供にしか見えない何かが居るって。
その噂を元に子供達が空想したのが、山の小父ちゃんなんじゃないかな。
実際、喧嘩の仲裁をしてくれたり、一緒に遊んでくれたりするんだろ。
肯定的に捉えても良いんじゃないかい。
え、何?君の姿を写し取ったって?それは職員の勘違いだろうよ」
夫はそう言って泰然としていたという。
それ以上誰かに相談することはしなかったが、彼女は釈然としなかった。
だって彼女は、アレを見てしまったのだ。
息子の側に立つ、影だけを道に落とす何者かを。
それとも、知らぬ間にこの自分自身も、園児達が作り上げた空想の中に取り込まれてしまっているのだろうか。
いくら考えても答えは出なかった。
559 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/10/01(月) 19:48:29.61 ID:nCLUNxF/0
「それからどうしたの?」
ドキドキしながら私がそう聞くと、彼女は苦笑しながらこう答えた。
「難しいから、考えるの止めちゃったわ。
誰にも真実なんてわからないし。
実際これまで、あの園では、不審者絡みの問題は起こっていないしね。
ただ、あれから送り迎えの時間だけは、絶対忘れなくなったわよ」
今でも息子さんは、元気にそこの幼稚園へ通っているということだ。
山奥にある研究所
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part64∧∧
92 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/08/27(月) 19:24:02.87 ID:wDY8+Vgz0
昔馴染みの話。
彼はよく大学付属の研究施設を利用している。
その研究所は結構な山奥にあるのだが、
賄いの世話をしてくれる人もいるし、何よりも静かなので、彼の研究事には最適なのだそうだ。
ただ、一つだけ奇妙なことが起こるらしい。
夜、部屋で寝ていると、ノックの音がする。
ドアを開けみると、暗い廊下には誰も居ない。
それだけでも不気味だというのに、このノックがあると部屋や廊下の気温がひどく下がってしまい、吐く息も白くなる。
例え夏場であっても歯の根が合わなくなるほど寒くなり、朝までまったく眠れなくなるそうだ。
だから、施設を利用する人達は、誰何の声に応えない夜中のノックは無視するのが決まりになっているのだという。
奇妙な老木
93 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/08/27(月) 19:28:41.87 ID:wDY8+Vgz0
知り合いの話。
彼の実家は、山の神社で宮司を務めている。
正月でなければ訪れる人も少ない小さな社だが、その本殿の裏に奇妙な老木があるのだという。
一見普通の木なのだが、幹の中程に注連縄が巻かれている。
そして、何故か周りにバリケードが築かれていて、簡単には近寄れないようになっているのだ。
ある時、宮司である祖父に、どうしてそんなことをしているのか尋ねてみた。
祖父は木の方を指差して答えた。
「あの木のあそこ、大きな洞(うろ)があるだろう。
丁度お前くらいの子供の頭と、同じくらいの高さに。
あの中には『後神(うしろがみ)』って呼ばれてる神様がいるんだ。
あのうろの前で後頭部をさらしてしまうとな、ムンズッと髪の毛を掴まれることがある。
すぐに振りほどけるんだが、一度でも髪を引っ張られた子は、遠からず死んでしまうんだ。
だから神様といっても、祟り神の類いでな。
ああやって御祀りしてあれば障りはないから、近寄れないようにしているんだよ」
そう言われると、暗いうろの中で何かがこちらを見つめているような気になってくる。
恐がりだった彼は、実家に帰ってもその木を絶対に避けていた。
大人になった今でも木のうろを見ると、ちょっと嫌な気持ちになるのだそうだ。
首吊り死体を見つけた
94 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/08/27(月) 19:32:34.21 ID:wDY8+Vgz0
知り合いの話。
手近な山で一人ハイキングを楽しんでいる途中、首吊り死体を見つけてしまった。
慌てて下山して警察に通報し、警官や地元青年団の者と共に発見場所へ向かった。
戻ってみると、覚えのない首吊り死体が一体増えていた。
想像していなかった事態に彼は腰を抜かしかけたという。
二人分の身体を麓に下ろすのは結構大変だったらしい。
下ろした後の事情徴収が、これまた大変だったと彼は言う。
後日聞かされた話によると、その二人はまったく面識のない赤の他人だということで、
何故あの日同じ場所で首を吊ったのかは、皆目見当も付かなかったそうだ。
家族で川遊び
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part64∧∧
67 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/08/23(木) 18:45:22.67 ID:IBNyJ3+S0
知り合いの話。
盆で田舎に帰った折、家族で川遊びに出かけたのだという。
河原にシートを拡げており、年長者はそこで食事を摂ったり休んだりしていた。
小さな従姉妹の面倒を見るのは彼の役目だったらしい。
水に浸かって遊び相手になっていると、突然、身体から力が抜けた。
全身がひどく疲れた感じになり、立っているのも辛いほどだ。
動けなくなる前に、従姉妹の手を引いて一緒に川から上がることにした。
シートまで辿り着くと、大きな息を吐いて倒れ込んだ。
家族が口々に「どうした、顔色が悪いぞ」と話し掛けてくる。
答えるのも億劫になっていると、従姉妹がこちらを見つめながら妙なことを言い出した。
「お兄ちゃん、なんでそんなお婆ちゃんを背負っているの?」
何でも、彼の背中に見覚えのない皺だらけの老婆がしがみついているのだと言う。
ギョッとして背後を確認したが、誰も背中には乗っていない。
68 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2012/08/23(木) 18:48:40.74 ID:IBNyJ3+S0
その時、祖父が彼に向かって思い切り塩を振りまいた。
途端に身体が軽くなり、あれだけあった疲労感が嘘のように消え去る。
同時に従姉妹が目を丸くして大声を上げた。
「お婆ちゃん、消えちゃった!?」
驚いて言葉も出ない彼に向かい、祖父はこう述べた。
「カワミサキに憑かれたんだろうよ。
人に取り憑いて衰弱死させるっていう、いわゆる死霊みたいなものだ。
お前ら、今日はもう水に入るんじゃないぞ」
仕方なく、遊びの続きは河原ですることにした。
その後は帰宅するまで誰もあの奇妙な疲労に襲われることはなく、無事に過ごせたのだそうだ。
山谷を渡る光
∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
740 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 00:36
アメリカで山岳ガイドに聞いた話。
ある州には、松林しか生えていない荒れ果てた山々があるそうだ。
『大昔、白人の婦人が産み落とした化け物がうろついている』という伝説があるらしい。
ガイドがこの地でキャンプした時に、遠くの松林の中で奇妙な物が見えたという。
光る球が何個も連なって、山谷を渡って行くのだ。
首を傾げている彼に、先輩ガイドが教えてくれた。
正体がわかるほど近づいた者はいない。
過去にはいたらしいが、皆、夜の山に呑まれたように行方不明になっているという。
地元の住人の間では、話題にすら上げられないのだと。
そこまで聞いて、彼はそれ以上関わらないことにしたのだという。
752 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 02:31
>>747 「大昔、白人の女性が産み落とした」ってところが、白状しちゃいますと、
この化け物ってジャージーデビルのことです。
山の怪談・・・というより、都市伝説の部類かなぁ。
でも、今でも目撃談が時々あるみたい・・・Xファイルでも取り上げてたし。
同じ地域だし、松林の怪火と何か関係あるのでしょうか。
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蟻地獄?
∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
738 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 00:34
アメリカで山岳ガイドに聞いた話。
その日、彼は尾根を歩いていて足を滑らせてしまった。
滑り落ちた先は、砂地にできた奇妙な穴だった。
すり鉢状になっていて、まるで巨大な蟻地獄のようだったという。
穴の底には、脱出できなかったらしい動物の骨が見えたそうだ。
急いで穴から出ようとしたが、砂が崩れて上まで上手く登れない。
大声を上げて近くにいる仲間に助けを求めた。
仲間のおかげで無事に穴から出られたのだが、その時穴の底からある音が確かに
聞こえたのだという。
舌打ちの音だった。
慌てて目をやったが、何も怪しい物は確認できなかったそうだ。
不思議な穴
739 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 00:35
アメリカで山岳ガイドに聞いた話。
ある山脈の奥深くに、不思議な穴があるのだそうだ。
それほど大きくはないのだが、深さはかなりあるようだという。
生い茂った大木の陰になるので、日の光も差さず、底が見えた例はない。
ある時、たまたまこの穴の側で、野営をした流れ者がいたのだという。
夜になり寝る支度をしていると、穴から淡い光が漏れてくるのに気がつく。
興味をそそられ覗き込んだ彼の目に映ったのは、穴の中に広がる満天の星だった。
さては穴の奥には水があって、水面に星空が映りこんでいるんだな。
そう考えた彼は、手近な石を何個か穴の中に抛ってみた。
石は見る間に小さくなり、星空の中に吸い込まれて消えた。
しかし、着水する音はいつまでたっても聞こえない。
急に落ち着かない気がして、野営地は穴が見えない場所にずらしたそうだ。
ガイド自身はまだその穴を見たことは無く、一度見てみたいと言っていたという。
746 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/12 01:26
739雷鳥一号さんのお話にある、穴の中の星空の正体は、ツチボタルの類なのかもしれませんね。
グローワームってやつです。
でも、豪のタスマニアや本土の一部、NZにしか生息していないらしいので、
ツチボタルだとしたら、生物学上の不思議ですね。
山奥のため池
∧∧∧山にまつわる怖い話Part5∧∧∧
614 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/01/07 00:36
友人の話。
彼がヘラブナ釣りにはまり始めた頃のこと。
夜中に無性に竿が振りたくなり、山奥のため池へ出かけたのだという。
餌の準備をしていると、向こう岸に誰かが立っているのに気がついた。
月明かりの下で、髪の長い女がこちらをじっと見つめていた。
思わず目を見返してしまったのだそうだ。
すると、女は水に向かい歩を進め始めた。
足が水に入っても歩みを止めない。
ざぶざぶと水音を立てながら、やがてその姿は完全に水中に没してしまった。
危ないものを見たと直感し、すぐに撤収を始めたという。
片付け終わると、もう一度池の水面を見やった。
いきなり、数メートル前の水面に黒いものが浮かび上がった。
濡れた女の頭だった。
彼女が池の底を歩いてきたことを理解するや否や、彼は猛然と車へ逃げ帰った。
車に乗り込んだ時、バックミラーに歩み寄ってくる影が映った。
即座にエンジンをかけ山を下りたのだという。
真っ直ぐに家に帰る気がせず、明け方までファミレスで時間を潰したそうだ。
彼は「二度と夜釣りには行かない」と言っている。
620 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/07 01:57
>>614
きっと、さびしがりやの沼御前だよ。
あ・・・珍しいな、こんな夜中に。
私夜じゃないと出てこれないから、お話できないかな・・・
驚かせちゃうから、ゆっくり歩いていこう。
ゆっくり・・・ゆっくり・・・(池にIN→OUT)・・・ザバーッ!
「あ、あの、こんばんは・・・・・・って、あれ?」
逃げていく雷鳥さんの友人。
その背中をしょんぼりと見つめながら、沼御前は池の中にこぽこぽと沈んでいくのでした・・・。
本当に怖い話が出てきたら、頭の中でかわいく変換すれば大丈夫と、『リング』の時の貞子で習った。
こわくない・・・こわくない・・・・・・((((( ><)))))ガタガタ
630 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/07 17:49
>620
『泣いた赤鬼』を読んで涙腺がゆるむ俺の壷を突いたね?。・゚・(ノД`)・゚・。
山小屋に入る前に注意すること
∧∧∧山にまつわる怖い話Part3∧∧∧
784 :雷鳥一号:03/11/22 01:53
先輩の話。
アメリカへ出張に行っていた時のことだ。
向こうの山に登って、親しくなった現地のガイドに聞いたのだという。
一人の時に山小屋を見つけたら、入る前に注意することだ。
普通の山小屋なら何も問題は無い、ゆっくりと休むがいい。
だが、
もし、小屋の扉がひとりでに開いたら―
もし、踏みしめた床が柔らかく弾力に富んだピンク色だったら―
もし、酸っぱい臭いのする液体が滴っていたら―
もし、床の上に骸骨が散乱していたら―
それは山小屋ではなく、グーディナルなのだから。
ガイドによると、その地方に伝わる民間伝承の怪物で、短編小説にもなったそうだ。
その土地には食虫植物が多く見られるのだが、
「ひょっとしたらその化け物かもな」
そう言って、ガイドは酒を注いでくれたという。
785 :冗談を言います…:03/11/22 02:08
>>784
>だが、もし、小屋の扉がひとりでに開いたら―
気持ち悪いので泊まりません。
>もし、踏みしめた床が柔らかく弾力に富んだピンク色だったら―
泊まれそうにもありません。
>もし、酸っぱい臭いのする液体が滴っていたら―
泊まる気も失せます。
>もし、床の上に骸骨が散乱していたら―
もはや言うまでもありません…。
786 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/22 02:17
中に入って助かった人がいると言うことかな?>グーディナルの中の人
大変だったろうに。
787 :雷鳥一号:03/11/22 02:24
>>785
大丈夫、聞くところによると完全自動ドアなので、漏れなく中に封印可能だそうです。至れり尽せり住宅。
>>786
何でも、斧とか山刀で大穴開けて助け出したんだそうです。
だから中の様子が分かるんだとか~。
這いずり回って人間を襲うウツボカズラ。
さすがアメリカ。妖怪話もゴージャスでダイナマイツですな。
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呼ぶ
∧∧∧山にまつわる怖い話Part4∧∧∧
594 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :03/12/07 02:18
知り合いの話。
仕事で山林の手入れをしている時のこと。
どこからか奇妙な調子で、おーいと呼ぶ声が聞こえたのだという。
くり返し呼ぶその声を聞いているうちに、なぜか返事を返さなければならないという気持ちになったのだという。
声を返そうとした途端、先輩がひどく怖い顔で静止した。
やめろ。憶えられたら家までついてくるぞ。
問うてみると、正体は分からないが、返答した者に取り憑く類いの怪らしい。
仕事を終わって帰る時も、まだその声は聞こえていたそうだ。
不思議な沢蟹
595 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :03/12/07 02:19
知り合いの話。
渓流釣りをしている時、樹木に覆われ隠れているようになった淵を見つけた。
そこで彼は、不思議な沢蟹を見つけたのだそうだ。
甲羅に見たことのない模様があり、たくさんの卵を腹に抱えていた。
見ていると卵は仔蟹になって、すぐに母蟹を食い尽くしてしまう。
蟹たちはみるみる大きくなり、やがて共食いをし始めた。
最後に残った一匹が、またたくさんの卵を産み始める。
この不思議な流れが、ビデオの早送りのように延々と繰り返されていた。
我に返って淵から出たが、意外にもほとんど時間は経っていなかった。
不思議なことに、腕時計以外の身に付けた金属が、薄く錆をふいていた。
たのまれたので
596 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :03/12/07 02:20
知り合いの話。
冬山で、遭難した登山者が見つかった時のこと。
捜索隊に加わっていた人から、こんな話を聞いたという。
遭難者はメモ帳に、死ぬ寸前まで日記をつけていたらしい。
日記の最後の方は飢えと寒さのためか、字が乱れていて読めたものではなかった。
しかし、日記の最後に書かれた二行の文章だけは、はっきりと読むことができた。
『おとうさん おかあさん もうかえれません ごめんなさい
たのまれたので かきました』
まるで子供が書いたような下手な字で、平仮名だけが使われていた。
字は強い筆圧で書かれており、遭難者の書いた字体とは明らかに違っている。
遺族にメモ帳を渡す時には、最後の一行は破りとったということだ。
※続きは随時更新します。