後味の悪い話

【後味の悪い話】鎌倉時代の話「山を越えた先の海」

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522: 本当にあった怖い名無し 2017/09/03(日) 21:33:13.20ID:jfdmBRZ5d
初めて書き込むから不備あるかも。そして流れ豚切り。
タイトルや作者も忘れてるし、細かい部分違うかも。
長いので二つに分けます。

1/2
主人公(Aとする)は鎌倉時代くらいの貴族。妻と幼い子供がいる。戦に負けたが、しょせん下級貴族だからとかで、命までは取られずに領地から追放となった。ただしAだけは片足のアキレス腱を切られ、まともには歩けない状態で。
妻は「この山を越えた先には海があり、その近くが私の実家です。家族三人、きっとそこならば受け入れてもらえるはずです」といい、家族三人は山に分け入る。
けれど着のみ着のまま追い出されて、幼児連れの上にAはまともに歩けない。日中は渇きと餓えに苛まれ、夜は獣に怯え。しかし、山の向こうから聞こえる波の音を頼りに家族三人励まし合いながら山を登る。
あと数メートルで頂上というところまで来れば、妻は期待に胸を膨らませて一気に駆け上った。
ざざざざ、という波の音と妻の笑い声が響く。Aも足を引き摺りながらようやく妻に追い付き、はしゃぐ妻の視線の先を自分も見る

523: 本当にあった怖い名無し 2017/09/03(日) 21:50:21.73ID:jfdmBRZ5d
2/2
そこに広がっていたのは、どこまでもどこまでも続く一面の笹。
風に吹かれて、潮騒のような音を奏でていた。
「さあ、あなた。旅装をといて寛いで下さいな。すぐ夕げの膳の仕度をさせますから。これ、だれか。だれかある」
そう言いながらいずこかへ去っていく。
そして、Aもまた。
「ははははは、これは豪華な膳だ。ほうら、この海老なんか美味いぞ。それとも水菓子の方がいいか?」
そう言いながら、子供の口に虫やそこらの木の実を押し込む。しかし、押し込んだ端から零れ落ちていく。子供は既に死んでいた。いつから死んでいたのかはもちろん、死んでいること自体狂った頭にはわからなかった。
潮騒の音に似た笹原を渡る風の音は、いつまでもいつまでも鳴り止まなかった。

終わり。

スレチだけど、もしタイトルや作者がわかれば教えてほしい。短編集の一つだった、たしか。

543: 本当にあった怖い名無し 2017/09/04(月) 20:51:00.08ID:MSz4jfQL0
>>523
※方角を間違えたか何かで、あるはずの村が無くてショックで狂った
※始めから狂っていた

どっちだろう…

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