恐い話@同人板18
916 :スペースNo.な-74:2009/10/22(木) 20:57:37
10年程前に母が痴呆と分かり、現在では娘の顔も判断できなくなりつつある。
介護のため私も好きな同人は海鮮にならざるを得なくなったけど、
母が痴呆になって、ああ母は父と結婚して幸せだったんだなぁと感じる瞬間が多くなった。
母はよくチラシを並べながら話をする。
話の内容はチラシとは関係なく、意味も分からない。父は後ろで「うんうん」と聞いている。
床いっぱいに色とりどりのチラシが並んで、母はようやく満足する。
大体その上で丸くなって寝てしまう。
次にいつ起きだして何をしだすかも分からないので、その時間が数少ないホッと一息つける時間だ。
母に布団をかぶせ、私と父はコーヒーを飲む。
先日も仕事から帰ったら母が床に紙を並べていた。
今日は白黒の紙か、と思って床を見る。
…………すごく、ホモ原稿です……。
どっから出してきたのか、捨てたと思っていた私の同人原稿を並べていた。
母の作業が終わり、父と床いっぱいのホモ原稿を眺めコーヒーを飲んだ。
「父さんなぁ、お前が絵を描くの止めるって聞いて、
お前が一生懸命作ったものだから、捨てたら後悔すると思って、ゴミ袋から出して取っておいたんだよ」
泣いた。ホモ原稿を見ながら泣いた。ガチムチおっさんが●甲縛りで天井からプラプラしてる原稿を眺めて号泣した。
嬉し泣きではなかった。