647:本当にあった怖い名無し:2009/06/17(水) 16:07:47 ID:cLvrwReI0
メキシコに仕事で行った時の話。
仕事を終え、観光がてら普通の商店で買い物をしていると、
突然ガラスが割られる大きな音が鳴り響いた。
とっさに身を屈め、棚の陰に身を隠した形になり、なんとか隙間から道路側を窺うと、
数人の男が雪崩れ込んで来るところが見えた。
レジに居た店員に3人ぐらいが飛びかかり、カウンターの向こうへ姿が見えなくなった。
抵抗する店員の叫び声に混じって、容赦なく殴打する音が聞こえてくる。
仲間はカウンターに固定されたレジを、なんとか引きはがそうと強引に仕事を進めていた。
殴打する音とレジを破壊する音、そして男達の聞き取れない大声。
ようやくレジの固定が外れたのか、
そいつらの一人が何事か叫ぶと一斉に店の外へと出て行った。
その間、約30秒ほど。
心臓があり得ないぐらいバクバクと脈打ち、腰が抜けたような状態だった。
縮こまって固まっていた体の力を抜こうとした刹那、
バンバンバンと狭い店内に銃声が鳴り響いた。
声にならない叫び声を上げ、頭を抱えた。
静寂の中ガクガクと震え続け、10分ほどしてからようやく警察が駆けつけてきた。
最後に聞いた銃声は、一度店外に出た男の一人が、
店員の息の根を止めるために撃ったものだった。
客は俺の他にも二人いたが、ガラスで切り傷を作ったぐらいで、
その人達も一応無事だった。
日本人が居ることがバレていたら、確実に殺されていただろうと警官から聞かされ、
ホテルに戻ってからも震えは止まらず、眠ることも出来ず、
予定を繰り上げ、一番早い便でまさしく逃げ帰ってきた。