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38: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 09:33:52.29 ID:m32hHbjm0.net
昔読んだ『13』っていうWeb漫画
先にネタバレすると、ハッピーエンドで物凄く後味が良い。嫌な人は回避推薦
連載中に「13話で終わり」「少年少女の愛と勇気が奇跡を起こして世界を救う」って作者が言ってた
物語の舞台は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界で、「遥か太古の時代には、魔物や神々が存在していた」という伝承や神話が古くから語り継がれている
登場人物
少女……13歳。魔物が封印されている祭壇に祈りを捧げる役職の乙女。その重要性から軟禁されている。根暗で卑屈で捻くれ者。御伽噺のお姫様に憧れているが、自分はそうはなれないと達観している
少年……13歳。臆病な性格だが屈強な肉体を持つ騎士見習い。少女と同い年で誕生日も同じ。幼い頃に少女と出会い、彼女を守護する騎士に成ると誓い、それ以来ずっと修行に明け暮れていた
魔物……神話時代の邪悪な魔物で、世界を滅ぼす程の力を持っていたが、「大魔術師」によって祭壇に封印された
用語
呪い……神話時代の大魔術師が創った、魔物の封印を解こうとした者に降りかかる最悪の呪い。その苦痛は想像を絶し、言葉では言い表せない
(御伽話の本のページから物語は始まる)
“あくのドラゴンにさらわれてしまったおひめさま。そこへきしがあらわれ、あいとゆうきとかがやくつるぎでドラゴンをたおし、おひまさまをすくいだしました。ふたりはむすばれ、しあわせにくらしました”
その本を読んでいるのは少女。安っぽいハッピーエンドと感じながらも、こういう優しい御伽噺が好きであり、唯一の心の拠り所だった
ある日、騎士見習いの少年が少女の前に現れ、少女を守護する騎士として叙任されることを望んだ
それを「婚約」と勘違いしてしまった少女は、戸惑いながらも刀礼の儀式を行おうとするが、途中で自分の勘違いに気が付き、恥ずかしさのあまり儀式を投げ出して逃げ帰った
その後、『魔物』の復活を狙う悪の組織との攻防があったりして、少女の少年への恋心は高まっていく
14歳の誕生日の前日、少女は、少年と一緒に逃避行しようと考えた
少女は密かに城を抜け出して少年に会いに行き、口付けを交わした
すると少女の身に恐ろしい『呪い』がふりかかった
魔物の封印の鍵とは、少女の「純潔」だったのだ
39: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/22(火) 09:34:51.11 ID:m32hHbjm0.net
幸い即死は免れた少女だったが、地獄のような苦痛を味わい続けながらのた打ち回ることになる
それは常人ならいつ死んでもおかしくない苦痛だったが、人並みはずれた捻くれ者である少女は意地だけで耐え続けた
それでも、少女の命はあと2日と予想された
少年は「魔物を倒して呪いを解く」と宣言する
しかし、魔物と呪いは別物であり、仮に魔物を倒したとしても呪いは解けない
それでも少年は奇跡を信じ、「今日を生き延び、共に14歳となり、結婚しよう」と少女に宣言する
ずっと耐え続けていた少女だったが、この時ばかりは「助けて」と少年に泣き付いてしまう
次の瞬間、少女は魔物の存在する結界の中へと引き摺りこまれ、魔物の体内に取り込まれてしまった
少女を救い出すため、少年は祭壇へと向かい、祭壇に突き刺さっていた聖剣を引き抜いた
その聖剣は、神話時代の大魔術師が創造した武器だった
大魔道師は、魔物を倒す事が出来ず封印するだけに留まったが、いつか魔物を倒しうる資質を持った騎士が現れることを願い、魔物を伐す武器を遺していたのだ
少年は、愛と、勇気と、光り輝く聖剣を持ち、魔物に戦いを挑んだ
第13話
“あくのまものにとらわれたおんなのこ。そこへ、ひかりかがやくつるぎをたずさえた、だいすきなおとこのこのがあらわれたのでした”
少年は魔物と死闘を繰り広げ、自分の生きて来た13年間の全てをかけた混信の一撃を放つ
その一撃は魔物に傷を負わせた
が、魔物を倒すには至らず、聖剣は砕け、少年は力尽きた
それでも少女は幸せだった
くだらない人生だったが、愛する少年が求婚してくれ、危機に駆けつけてくれた。最後の一瞬だけは輝いていた
“さいごのときに、だいすきなひとがきてくれた。
それだけで、おんなのこはいあわせでした。
「だからこれはわたしにとってはハッピーエンドなの」
おんなのこはそういってわらうのでした”