後味の悪い話

【後味の悪い話】『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』に出てくる悪役 中尾

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119: 本当にあった怖い名無し 2021/12/19(日) 13:21:23.60ID:yk3Zf5fB0
柴田ヨクサルの漫画『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』に登場する中尾というヤクザ。
仮面ライダーに成ることを夢見る仮面ライダーオタクの頭おかしい40歳のオッサン主人公の物語

悪役として中尾という登場人物がいる
中尾はショッカー(初代仮面ライダーの敵役悪の組織)に成ることを夢見る
頭おかしい44歳のヤクザのオッサンで、舎弟達と共にショッカーに成りきって強盗とかしてる
そんな彼にも悲しい過去が

中尾が幼い頃、母が家を出て行った
父は妻を引き戻すために新しい事業で一山当てようとし、たい焼き屋を始めた。
しかし父のたい焼き屋には閑古鳥が鳴き、開店資金700万という借金だけが残った
やがて父は裕福そうな太った中年女性を連れて来て、中尾少年にこう言った
「俺はこれからこの女性と共に暮らす。お前はお爺ちゃんの家に行け」
わけが分からず呆然とする中尾少年
すると女性がこう言う
「あんたの父親はね、借金をチャラにするために、
あたしの五番目の愛人(イヌ)になることになったのさ。
だけど、いきなり父親がいなくなるってのも息子のあんたが可哀想だから、
最後に別れの挨拶だけでもさせてハッキリさせてあげようと思ってね」
そう告げて父と女性は去って行った

中尾は祖父の家に引き取られたが、それでも母が会いに来ることはなかった
そんなある日、中尾少年は河原で「仮面ライダーごっこ」をしている同年代の子供達を見かけた
誰もが仮面ライダー役をやりたがってあらそっていた
そんな光景を見て、中尾少年は思った
「父が借金を背負い、謎の女に連れて行かれた。誰も助けてくれなかった」

「この世に正義のヒーローなんて存在するのか?」

中尾少年は仮面ライダーごっこをしている子供達に近寄ると、
「俺一人がショッカーをやるから、お前ら全員が仮面ライダーで来い」と呼び掛ける。
この意味不明の提案に「は?」と呆気にとられる子供達

中尾少年は泣きじゃくり嗚咽しながら、
「俺はショッカー(悪)としてなら、きっと生きていける」と宣言すると、
子供達に殴りかかり、袋叩きにされた

それ以来、中尾はショッカーに成ることを夢見て生き続け、
ショッカーが実在しないから妥協点でヤクザと成ったのであった

121: 本当にあった怖い名無し 2021/12/19(日) 13:49:46.08ID:SPe6mtD90
>>119
余談だけど、中尾の組が謎の勢力からの襲撃を受け、組長が暗殺される
中尾は舎弟達に金を渡して逃がして敵に立ち向かい、九死に一生を得て奇跡的に生還する。
舎弟達と再会した中尾は、「組はもう消滅するから、お前らは堅気に戻れ」と説く。
「誰しも『終わり』は来る。そこで絶望して本当に終わる奴もいる(父を思い浮かべながら)。
「だが、お前らはまだ若い。終わりによって『始まる』ことも有る。人生はこれからだ」

その時、他の組のヤクザ達が街中で暴れ始める
この地域を島にしていた中尾の組の組長が暗殺され、
実質的に組が消滅の危機に瀕しているため、敵対していた他の組が勢力を
拡大しようと侵攻して来たのだ

他の組のヤクザ達は、たまたまそこに有ったたい焼き屋を襲撃する
中尾はそのたい焼き屋を見て驚愕
そのたい焼き屋の店主は、年老いてはいたが、紛れもなく中尾の父だった
どんな地獄を味わい、どんな紆余曲折を経て、たい焼き屋を営むという夢を叶えたのだろうか?
父の姿に希望を与えられた中尾は、「組は終わってねえ!まだ俺がいる!」と
他の組のヤクザ達に挑んで全滅させ、颯爽と去って行く。

去り行く中尾の背に、父が「あなたは誰なんですか!?」と声をかける
中尾は涙と鼻水を垂れ流しながら答えた
「通りすがりのショッカー戦闘員です」

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