44: 匿名さん 2021/11/17(水) 19:42:30
今からさ10数年前、まだ私が小学4年生だった頃の話しです
両親が仕事から帰ってくるまでの間、二つ上の姉と家の中でよく隠れんぼをして遊んでいました
私がジャンケンに勝って姉が鬼、私は階段スペースの狭い物置部屋に身を隠しました
「もーいいよー」
私の声を頼りに、姉は二階へと駆け上がって行きました
扉には小窓が付いているので怖くはありません
「ユミちゃん、見ーつけた!」
暫くすると二階から姉の声が聞こえました
そんな筈はありません、私はここに居るのだから
分かった、嘘を付いて私を誘き寄せる作戦だな、そう思いました
「ユミ!早く出なさい!見つけたんだから!」
姉の声はまだ続いています
だんだん怖くなってきた私は、姉の声がする二階の両親の寝室へと向かいました
「ユミ!いい加減にして!怒るよ!」
姉は扉の開いたクローゼットに向かって叫びながら、掛けられた洋服の間から何かを引っ張り出そうとしていました
それは土気色をした、私と同い年くらいの女の子の腕でした
「お姉ちゃん!それ私じゃない!」
私の声に驚いて姉が手を離すと、その腕は洋服の奥へとスッと消えて行きました
二人で近所の公園まで走って逃げて、親が帰ってくるのを待ちながら大泣きしていました
それから暫くしてその家からは親の都合で引っ越したので、あの腕が何だったのかは今も分かりません