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470 :本当にあった怖い名無し:2025/10/02(木) 11:43:35.83ID:pLfpj1ky0
10年前,私がまだ大学生だった時の話です.
入学当初に知り合い,仲良しというほどではありませんが,山登りだけ一緒に行く友達がいました.
お互い,登山を趣味にする仲間が少なかったのです.
ある日,アパートでくつろいでいると彼から「トレーニングがてら近所の山に登らないか」と誘いの電話があり,行くことになりました.
大学から10km程度の距離にある低山地です.
そんなところですから,昼過ぎに登り始めて午後5時には下山しました.
小さな登山口の近くには,特有の古めかしいトイレが設置してあります.
下山直後,催していた私たちはすぐに入りました.
私が個室で用を足していると,そとから友人の変な唸り声が聞こえてきました.
「んぇー」とも「ぐねぇー」とも聞こえるような音です.
私は用を足しつつ,どうしたのかと聞くものの,その変な唸り声をあげるだけで返事はありません.
そういえば,山中でも口数がいつもより少なく元気がなさげにも見えました,
心配になり,ドアを開けて友人を目で探すと,手洗い場にいるのを見つけます.しかし,彼の様子は異常でした.
鏡を凝視し,首を傾けているのです.
私はあわてて彼の肩をゆさぶり「何してんねん大丈夫か!」と何度か言葉をかけて,ようやく彼はしゃべり始めました.
「顔が逆やねん。上と下で逆になってんねんけどわからへんわ」
息を荒げ,このような感じで同じ内容を延々と話します.
私は熱中症を疑い,すぐに水を飲ませ,ベンチに横たわらせました.
救急車を呼ぼうかと迷っていると,彼がむくっと起き上がり,「もう大丈夫や。帰ろう」といいました.
心配ではありましたが,当時の私は正常性バイアスというのか,危なそうだとわかりつつも彼の言葉を鵜呑みにそのまま彼を送り届けることにしました.
471 :本当にあった怖い名無し:2025/10/02(木) 11:45:35.41ID:CevMtNAe0
翌日,LINEやメールは送ったのですが,返信はなく,一か月が経ちました.理系の私と文系の彼では棟も違い大学構内でも会うことすらなかったのです.
もはや彼の心配など忘れてしまい,自分のレポートに四苦八苦していた最中,突然彼からの電話がありました.
出てみると,開口一番「鏡がなぁ,わからへんねん.こわくて風呂もいかれへんねん.お前わからへんか?」.
私はこわくて電話を切ってしまいました.
それ以来彼とは連絡がついていません.こちらから電話をかけても出ることはありませんでした.当時,アパートの場所くらいは知っていましたから会いに行ってやるべきだったのかもしれませんが,今となっては探しようすらありません.
秋口の涼しさを感じるたびにこのことを思い出します.
オカルト感があまりないかもしれませんがここに書き残します