∧∧∧山にまつわる怖い話Part6∧∧∧
803 :灰皿 ◆RxRt4/Lex. :04/02/14 02:03
ある旅人が、丹沢山中で夜をむかえた時、
夜露をしのぐ為に、仕方なく道端の『サエノ神』(確かそんな名前)の祠で夜を明かそうとした。
夜も更けた頃、どこからともなく二人の声が聞こえてきた。
「お~い、サエノ神。そろそろ行こうや」
「いや~今日はダメだ。お客人が来てるんでな。今日のところはみんなで行ってくれや~」
そんな会話を、旅人はウトウトしながら聞いていた。
しばらくするとまた声がする。
「サエノ神よ~今帰ったぞ~」
「どうだったんだ??」
「あ~男だったよ。だが、アレは15までの運命だ。最期はは川で果てる事になるな~」
804 :灰皿 ◆RxRt4/Lex. :04/02/14 02:05
そんな会話を聞いた旅人は、翌朝、近くの村を周ってみた。
すると不思議なことに、昨夜生まれた男の子がいるという。
そこで、両親に昨日の出来事を話し、子供の為にサエノ神を大事にするようにすすめた。
やがてその子は釣り好きになり、毎日のように山に釣りに入っていった。
そしてその子が15歳になったある日、釣り竿を壊して家に帰ってくると、不思議な話をしだした。
「今日、おかしな事があった。
川で弁当を食べていたら、上流の方から一人の男の子がやってきて、
『お前は、本当なら今日で命が終わる運命だ。だが親が信心深いので、60になるその時まで命を預ける』
って言われた」
そう不思議そうに話したという事だ。
806 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/14 02:58
>803
『サエノ神』は『塞の神』ですね。
道祖神とか結界を守る神様で、遡ると、黄泉の国でイザナギが死者を封じる為に置いた大石の事だとか。