ホラー

【洒落怖】心霊スポットの地下

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都市伝説やオカルト好きな奴ちょっとこい

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:03:24.91 ID:mMivq43N0
よしここは俺が心霊スポットで一晩あかした話をさせてもらおう

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:11:36.02 ID:mMivq43N0
10代の頃むさくるしくも男4人で、地元で有名な心霊スポットに行った。
俺、友人、先輩A、先輩Bの4人だった。
車で到着したものの、自称霊感が強い友人はいきなり車内で震えだし、
乙女の様に俺の腕を掴んでブルブル震えだした。
どうしても車外に出たくないと言い出し、テコでも動かない。
更に、先輩二人も外に出たがらない。二つも年上で、もう社会人だったのに。
俺は乗り気でもなかったのに、強引に誘ってきたのは先輩二人だ。
なので思う存分馬鹿にした台詞を吐きまくっていると、
先輩Aが「じゃあお前一人で行って来い。怖くないんなら出来るよな」という風な事を言い出した。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:19:42.26 ID:mMivq43N0
なんか腹が立ったけど、ここまで来たんだから、という気持ちもあり、
その心霊スポットである廃墟の中、地下、裏手と、噂で『出る』と言われている場所を一通り回った。
携帯の画面の明かりだけで進んだので、足を引っ掛けないよう注意した。

車に戻り、「なにもなかった」と言い、
「お前らが行こうってゆうたんやから、お前らも言って来い」と先輩二人に言った。
先輩達は猛烈に嫌がり、話を逸らしたかったのだろうか、
「ホンマに怖くないんだったら、ここで泊まったり出来るよな」というような事を言い出した。
当然、「なんでそんな事せにゃならんの」と俺は言った。
すると、その日パチンコやらスロットやらで大勝ちしていた先輩Aは、
「明日の朝までここで過ごせば10万」みたいな事を言い出した。
俺は「やる!アホやこいつw絶対払えよ!!」と即答した。
そして何時に迎えに来るだのを話し合った後、俺を残して車は山を下りた。

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:27:13.19 ID:mMivq43N0
さすがに薄気味悪かったし、山中なので野犬とかも不安だったけど、
どこか座ったり横になれるような所を探した。
そうなると地下が一番いいのだが、
地下は『地下の浴室で、ここに収容されてた人間が全員心中した』と有名な噂があったので、
さすがに気味が悪くてやめた。
下手に携帯を弄って充電がなくなっても困るし、暇すぎるので、
適当に迷子にならない程度に真っ暗な山中を散歩して、廃墟に戻った。

なんだかんだで、砂だらけのきったない場所で横になり眠りに落ち、気が付けば朝になっていた。
約束の時間から大幅に遅れて、先輩二人と女二人を乗せた車が迎えに来た。
友人は「もう2度とあそこに行きたくない」と言ってこなかったと聞いた。

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:37:47.50 ID:mMivq43N0
車に乗り込み、やっぱり色々聞かれた。
でも「何もなかった」とそのまま言うと、4人共つまらなさそうだった。

そのまま車を発進させ、山を降りようとしばらく行ったとき、戦慄が走った。
俺は右足を誰かに掴まれていた。
掴まれるというより、思い切り爪も立てられている。とても痛かった。
俺は後部座席に座っていて、隣に女A、その隣には先輩B、二人とも両手は見えている。
俺はまず、え?今(今更)来るの?と思いつつも、なんか魂胆がありきたりだなあ、と思って黙っていた。
加えて、掴んでいる手が隣の女に見えないように若干前傾姿勢になり、足元に影がかかって見えにくくした。

山を降りる頃には掴んでいた手の感触もなくなり、
車はガソリンスタンドに寄った後、ミニストップにお買い物のため止まった。
俺は先輩Aとだけ二人になれるよう呼び出し、他の3人からは距離をとった。

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:44:00.95 ID:mMivq43N0
俺は先輩Aに「コレ見てみ」と、右足の爪の痕を見せた。
「うお、なんじゃこれ」と聞かれたので、
「さっき車で思いくそ足つかまれててやあ。焦った~」と言った。
「ホンマかこれ!?なんで言えへんの!?」
「そんな事言うたら、お前みたいなもん、ビビッて事故るやないか」
「あ~・・・・」
「ナイス判断やろ」
「おう。そうやな」
「他の奴らに言うなよ。なんかうるさそうやし」
「いや俺にも言うなよ~・・・」
「誰かには言いたいやんかw」
という風な会話をして、別れた。

数日後、友人が急に奇声をあげて暴れだしたと連絡が入った。

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 02:50:59.70 ID:mMivq43N0
ごめんなさい、お風呂はいってきます

これ前にオカ板で書いてた話なんだけど、
途中までしか書かなかったので、ここで書かせてもらいたいです
またきます

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 03:13:21.81 ID:mMivq43N0
夜、当時バーで働いていた俺に、アルバイトの子が、
「なんか事務室で携帯ブルブルなってますよ、ずっと」と言われ、
見に行くと、まだ携帯は震えていた。
先輩Aからだったので、「今仕事中や」とだけ言い切ろうとすると、
もの凄く慌てて、『友人がおかしくなったので来てくれ。頼む、頼む』と必死になって言われた。
友人の借りているアパートを、先輩AやBやその彼女らは溜り場にしていて、
その日も友人宅にいた所、急に叫びだしたと言う。
仕方ないので、他の従業員の子に「ちょっと出てくるから頼む」と言い、友人宅へ向かった。

友人宅には先輩AB、真っ赤な目をした先輩Aの彼女、絶叫して暴れる友人、
知らない60くらいのオバさんがいた。
後で聞くと、そのおばさんは大家さんで、あまりの絶叫に近所からの連絡で来たそうだった。
俺はその光景を見てまず、「どいつもこいつも、救急車呼べよ」と思った。

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 03:22:11.07 ID:mMivq43N0
俺はとりあえず、絶叫している友人を抱きかかえ、
「(友人)ー。大丈夫かー。俺来たでー。大丈夫やでー」と声をかけた。
友人は絶叫したままだった。
何を言っても変わらず絶叫するので、いい加減イラつきも増し、
「黙れ、落ち着け!!」と怒鳴り、強めに肩を揺すった。
ちょっと落ち着きそうな雰囲気になったので、「ああ」と思って、
今度は、「5秒以内に黙らんと殴るでー。はい、5、4321」とカウントすると、
友人は叫ぶのをやめ、少しだけ我に帰った。
俺は「こいつ・・w」と思いながらも、怯えた友人を先輩Aの彼女に任せ、
先輩Aと俺とで大家さんに何度もお詫びを入れ、帰って頂いた。

落ち着いた友人に話を聞くと、「あんな所いったせいや」と半泣きで言った。
先輩Aも、先輩Bに足掴まれた件を話し、「そうに違いない」みたいな事を言った。
俺は「アホか、気が弱いからああなっただけやん。なんであいつにとり憑くねん」と言った。

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 03:34:19.57 ID:mMivq43N0
しかし、今度は俺の方に変なことが起こった。

ある日、当時住んでいたアパートに帰ると人がいる。鍵がかかっていなかった。
後姿だが坊主頭の、ちょっと変わったジャージのような格好の男。
空き巣かな?と思い、「なにしてんの?」と声をかけた。無視だった。
疲れていたので、「盗るもんなんかないし、警察には言えへんからはよ出て行ってよ」と言い男に近寄り、
何も持ってなさそうだったので前方に回った。
男の顔は目や鼻の位置が若干おかしく、言うと悪いが奇形に近かった。
何を言っても答えないし、目は虚ろだし、勝手に部屋に入るし、
俺は、この男は知的か精神的におかしい子で、なんやわからん内に入り込んでしまったのかな?と考えた。
すると男に腕を掴まれた。なかなか力があった。

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 03:45:15.41 ID:mMivq43N0
仕方ないので、俺は掴んでいる反対側の腕を蹴った。
なんか人間ではない、ずっしり中身の詰まったダンボールのような感覚で、とても気味が悪かった。
男は腕を放したが、痛がっているようにも見えなかった。
そこでようやく、お、お化けかな?と考えるようになった。
俺は「も~やめてよぉ~」と言いながらベッドに座り込み、掛け布団を手に取り、
その男に「今から布団かぶるから。その間にどっかいって。お願い」と言い布団を頭からかぶった。

しばらくして、「もうおれへんよなー?まだおったらいい加減怒るでー」と言いながら、
布団からがばっと身を出した。まだいた。
さすがに頭にきたので、「なんやねん、なにがしたいねん!?」と怒鳴ると、
男は玄関ドアに向かわず、ユニットバスの扉に向かい、中に入った。

俺は男が入ってしばらくしてから、
これで開けたら、天井とかに張り付いてたりしたら心臓止まるな、
と思いながらも扉を開けると、男は消えていた。ほっとした。

俺は次の日、従業員やお客さんに、
あの心霊スポットの廃墟はどういう所だとか、どんな言い伝えがあるのかとか、知っていることはないか、
それとなく聞いてみた。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 03:53:42.22 ID:mMivq43N0
あそこは、精神障害者だったり手に負えない不良だったり、
そういう人間を、昔隔離していた施設だというような事を教えてもらった。
なんとなく昨日の男と心霊スポットが繋がったような気がして、先輩Aと話をしてみることにした。
先輩Aはしきりに、「なめた真似したから霊が怒っとんや!!」と言っていた。
いい年して何を言うとんねんこいつは、と思ったものの、
「じゃあ謝りに言ったらええの~?」と聞くと、
先輩Aは「もう行きたくない!!」と駄々をこね出した。
俺は「一緒に行けゆうてへんがな」と言い、
前の運転手は先輩Aだったので、念の為道順を聞いて、
なんとなく深夜、自分の車で再度心霊スポットに向かった。

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 04:05:42.19 ID:mMivq43N0
心霊スポットの廃墟に着いて、
地下で心中したそうだから、やっぱり地下かな、という考えもあって、すぐ地下に向かった。

地下は月の光も届かないので一層暗くて、おまけにライトを持ってくるのも忘れたので、また携帯頼りになった。
なにをしていいのかよく分からなかったが、
とりあえず地下の部屋の真ん中くらいに行くと、浴槽のようなものがあった。
そこで立ち止まって、
「聞こえるー?前は勝手に泊まってすみませんでした。もう来ませんっ」
と大き目の声で言った。
俺は何をしとるんだとちょっと情けなくなりつつも、
「なんか言うてー・・・」と言い、しばらくそこに居た。

飽きたので、「振り返ったらいきなり居るとかはやめてね」と言い回れ右をして、
車に戻って山を降りることにした。

車を走らせてしばらく、山の中腹辺りで、今度は肩を掴まれた。
相変わらず爪は立てている。
振り返らず、「いったぁ・・・」と漏らしながらカーブの多い場所を越え、広めの場所で車を止めて、
「謝ったやんけっ」と言いながら後ろを振り返った。
俺の肩に手を伸ばしている女の姿があった。髪は短めで無表情。
俺は大声で「こわっ!!!!」と叫んだ。

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 04:17:00.07 ID:mMivq43N0
それからしばらく、俺と女はお互い見つめ合っていた。
睨み合いというよりも、俺は気味悪そうに眉をしかめ、女は無表情。
いい加減肩も痛いし埒が明かないので、
「お前かお前らか知らんけどよー。幽霊やからって調子のんなよなー」
と、なんだかんだ言って怖いので、決して強い口調じゃなく言った。
無反応だった。
仕方がないので、無視して車を走らせて山を降りることにした。
その間女はずっと肩を掴んでいた。

ようやく山を下りて普通の道路に出ようという所で、肩を掴む手の力が一層強まって、更に爪が食い込んできた。
俺は「痛い痛い痛いって」と抗議したが弱くしてくれない。
すると耳元で、女の声で「教えて」と聞こえてきた。
鳥肌が立つほどぞっとしたものの、何故かちょっと弾んだ気持ちになって、
「おうっ。何をかな?」と返すと、
肩をつかまれている感触がなくなって、後ろを振り返ると女は消えていた。

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/16(木) 04:33:47.92 ID:mMivq43N0
家に戻り 先輩Aに電話をすると、『何かあったか?』とやはり聞かれた。
俺は「許してもらえたわ。(友人)にも大丈夫やって言うといて」と嘘をついた。
さすがにアホの先輩Aも、『ホンマかそれ?』と疑ってきたが、
なんせアホなので、それっぽい話をして信じさせた。
最後には、「怖いな~・・・よく無事だったなあ」などと言っていた。

次の日の仕事終わりに、早くあがったのでまた廃墟へ向かった。
廃墟へ着くなり地下へ向かって、
まずは「もう来えへんって言うたのに来てしまってごめんなさいっ」と挨拶をした後、
「教えてって言うてたけど、何を教えてほしいんかな?」
と、なんとなく歌のお兄さんっぽい爽やかさで聞いてみた。
10分くらい待ってみて、
その間「いやー昨日痛かったけど、自分可愛い顔してたなあ」とか、「アグレッシブやなあ(?)」等と、
思ってもいないおべっかでご機嫌をとろうとしてみた。

いい加減アホらしくなってきたので、
「なんでここで無反応やのに、帰りしなにはしょっちゅう邪魔してくんねん」と捨て台詞を吐いて車に戻った。
今度は山を降りるまで何も起こらなかった。

成仏したのかな?と都合よく考えたものの、数日後、やっぱり坊主頭が部屋の中にいた。

長いのでおわりw

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