253: 本当にあった怖い名無し 2010/03/28(日) 14:29:59 ID:lcthT2YZ0
幽霊の怖い話じゃないけど投下。
俺の住んでたのが秋田の某町なんだが、(すごく良く言って)変わった人の多い地域だった。
例えば、近所に妙な宗教の団体本拠地があったり。ぼけちゃってる老人も結構いて、学生の時は歩いて通学しなきゃいけなかったからめちゃくちゃ怖かった。
その中でも、中学の時。国道があるから、遊歩道じゃなく地下道が通学路に設定されてて、夜はちょっと薄暗いけど電気もつかない。部活帰り仕方なく地下道に入ったら、後ろからすごい足音。
思わず振り向くと、おじいさんに挨拶された。
「おはようございます」
いや、おはようって。今夜ですよ、と思ったけど適当に礼だけした。関わりたくなかったので早足になると、いきなりじいさんが叫び始めた。うわああああ、って感じ。びびって後ろ見たら、なんか釜持ってんの。しかも振り上げてんの。
ひぃぃぃぃ、ってなってダッシュしたけど、吹奏楽部の俺はそんなに速くないしじいさんは超速い。
地下道も結構長いし、ようやく叫び声が聞こえなくなったところで後ろから声がした。
「ちょっとー、待てよー」
クラスメイトの青井だった。ご近所さん。卓球部。俺より体力も無さそうだし、許せ!って言ってそのまま逃げようとしたら青井がなんか言い出した。
「あのじいさんなら、さっき別の方向に誘導しといたって!さっきばったり会って、とっさに横道の方に行かせた」
マジで。天才かお前、助かった!もう半泣きで感謝した。
あの地域はそういう人ばっかだったから、近くに住んでた青井にはその後もかなり世話になった。
今はどうなってるのか知らないが、多分一生帰らないと思う。
つまんなかったらごめんなさい。