洒落怖(2chの怖い話)

【2chの怖い話】石じじいシリーズまとめ その5

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山の中で金星人にあった

277 :名無し百物語:2023/07/30(日) 21:25:38.74 ID:8tblPtEt.net
石じじいの話です。

山の中で金星人にあったそうです。
ソ連のベネラ1号が金星に行く前の時代たったとか。
石探しの山中で、道端の石の上に座り休んでいると、山の上から、白いワイシャツで白いズボン白い長くつを履いた男性がおりてきました。
彼は、じじいを見つけると、いきなり「私は金星人だ。」と言ったそうです。
じじいは、理解できなかったので、聞き返しました。
彼は、今度はゆっくりと言いました。「私は金星から来た金星人だ。」
じじいは、アダムスキーを知らなかったので当惑しました。
まあ、知っていても当惑したでしょうけど。
その人物は、肌の色の白い黒髪の普通の日本人の男性だったそうです。
大きな荷物は持っていませんでしたが、腰にサーベルのようなものを下げていたそうです。
また、ピカピカ光る、反射する?縦横30cmほどの板をもっていたとも。
今の知識だと、タブレットPCみたいです。
じじいは、その「サーベル」で斬りかかられたらどうがいしょ!と心配したそうです。
その人物は、じじいの横に腰をおろして、勝手にしゃべりはじめました。
「我々金星人は、地球への侵攻計画をたてている。」と彼。
{おいおい!とじじいの心の中}

278 :名無し百物語:2023/07/30(日) 21:27:07.67 ID:8tblPtEt.net
「我々は、百年以上にわたって、その準備をしてきた。強力な兵器も十分にある。広島の何万倍も威力があるのだ。」
{ほうほう。}
「我々の侵攻はもうすぐ始まるのだ。覚悟しろよ。」
{そりゃえらいこっちゃ!}
『それはがいなことやが、あんたはなにしに来とるん?』とじじい。
ちょっと話に慣れてきた。
「私は地球の偵察に来ているのだ」
『どのくらいおるん?』
「もう、50年にもなるかな。」
『地球のことはようわかったかな?』
「わかった!」
『たとえば?』
「地球の大部分は、デュナイトという物質でできているのだ。知っていたか?」
{ほうほう。たしかにそういう石は地下にある。}
じじいは、彼といろいろと話しをしました。
さまざまなことを詳しく知っており、特に、自然科学についての知識が豊富で、じじいには理解できない話も多かったそうです。
『いつまで地球におりなさるんか?』
「来週には金星に帰る。車が迎えに来るのだ。」
{車?くるま?}
「おまえも一緒に来るか?」
『いや、わし、まだ結婚しとらんけん・・・』
理由になっていない。
「そうか。だが金星人のおなごはいいぞ!お前もすぐに金星人だ!」
じじいは、相手を刺激しないようにやんわりと話をきりあげました。
「いやいや、なかなか有意義な会話だったな。また会おう。」
そういうと、その金星人は、悠然と山道を下っていったそうです。

「世の中にはいろんなもんがおるわいね。あのひとは金星に無事に帰れたんかのう。奥さんも子供もおるゆうとったが。」
じじいは、空を見上げて言いました。

野山で拾ったもの

490 :名無し百物語:2024/05/05(日) 19:10:32.19 ID:5LLpWFny.net
石じじいの話です。

じじいは石探しのために各地の野山を歩きました。その際、石ではない、いろいろなものを見つけたそうです。
私の聞き取りメモには、いろいろな発見例があるのですが、ここでは、無害なものをひとつ。

じじいは、ヤクザの破門状をひろったことがあるそうです。
林道を歩いている時、道の脇に大量の家庭ごみが捨てられていました。
いわゆる、粗大ごみの不法投棄です。
まあ、よくあることなのですが、その粗大ごみの内容がちょっとめずらしい。
男物や女物の衣類、タンスや食器類など、まだ使えそうなものばかりです。
衣類にはクリーニングから戻ってきた状態のものもある。
それに、子供の衣類もありました。
女の子のものらしく、小学校の制服やランドセル、教科書やノート、文房具、おもちゃ、子供用の布団もありました。
夜逃げのあとのようです。
そのなかに、雨に濡れて汚れてはいますが、和紙でできた立派な手紙がありました。
その文面に曰く(縦書きでしょう;書き取りに誤りがあると思います):

破門状
仙道寅吉(仮名)
右のもの、日頃より任侠道上あるまじき行為多々あり、再三にわたり注意しておりましたが、反省の色まったくなく、このたび当組を破門することとなりました。
今後、この者は、当組とは一切関係がないものとご承知いただきますようお願い申し上げます。
なお、この者が、お近くに立ち寄った際は、ご一報くだされば幸いです。
●月●日吉日
XX組

このゴミの出どころとなった家族は、この破門状を出した側なのか?出された側なのか?

じじいの良い友人

506 :名無し百物語:2024/05/28(火) 18:48:05.83 ID:fMzMM+c1.net
石じじいの話です。

これは、ちょっとセンシティブな話です。
ご承知おきください。

田舎の、ある男性が精神を病みました。
彼は、じじいの良い友人であり、じじいが石探しで彼の家の近くを通るときには必ず立ち寄って話をする仲でした。
彼は、豪農の隠居でした。すでに息子があとを継いでいましたが、人徳から多くの人々に慕われており、地域の人々の相談にのるような立場だったそうです。
また、お百姓さんにはめずらしく(失礼な言い方ですが)、学があり、また商売の経験もありました。
大きな商家に奉公に出た経験があったからです。
彼の知識と経験は、農家、農村経営に大きく役立ったそうです。
その彼がおかしくなったのです。
ある時、じじいが彼の家に立ち寄ったとき、すこし彼の言うことがおかしいな?と感じました。
おかしくなった最初の方は、常に言動がおかしいわけではなく、正常にもどることもあり、そのときには農作業を手伝ったり、他の人に字や法律などを教えていたそうです。
しかし、彼の症状はどんどん悪化していきました。
ありもしない事を口走るようになる。
自分の行為を忘れてしまう。
家族を含めて人の顔を忘れる。
疑心暗鬼になる。
何もしなくなる。
不安感から夜徘徊するようになる。
彼の生活は破綻しました。今で言えば認知症の症状です。
おかしくなった彼の姿を見て、家族だけでなく、彼を慕っていた地域の人々も嘆きました。
どうにかならんか?

507 :名無し百物語:2024/05/28(火) 18:48:44.20 ID:fMzMM+c1.net
どうにもなりません。
症状はどんどん進んでいきます。
とうとう、彼を座敷牢に入れることになりました。
当時は、田舎には精神病院がなかったのです。
家の敷地にある木小屋に、その牢が作られました。
さて、だれが彼をその牢屋につれていくか?
とうぜん、彼の息子、現在の当主が良かろうということになりました。
息子が、縄を持って、ボケた男性に近づいて話しかけました。
「とうちゃん、わしは、あんたをつれていかんといけん。ひとにめわくをかけるけん。わかるか?もうええやろう。あとはらくにいきなさいや。のう、おとなしゅうにいってくれや。」
かなりボケていた男性は、日頃、人にそのようなことを言われたり、保護しようとするそぶりを見せられると逆上して、だれかれかまわず暴力をふるっていました。

その時、彼は、
「xx(息子の名前)よ。おまえはわしが狂うたと思うか。そうか。そうよのう。すまんのう。」
彼は、そう言うと、涙を流しながら息子に近づき、両手を後ろに回しました。
そうして、息子におとなしく縛られて牢に入ったそうです。

牢に入れられてからも、じじいは彼に会いに行ったようですが、すでに会話は成立しなかったようです。
その後、その人はどうなったのか?
私のメモにはありません。

死体を食べる夢

510 :名無し百物語:2024/05/30(木) 14:05:56.67 ID:/mSfwdNt.net
石じじいの話です。

ある老人が、毎晩の夢の中で死体(死人)を食べる夢を見ていました。
夢の中では、その死人の顔が見えず、それが誰だか不明なのです。
しかし、ある夜、ついに、その死人がだれだかわかりました。
その日の朝、同居している息子が老人にたずねました。
「ゆうべも、アノ夢、見たかな?」
「見た。だれを食べよるか、ようやくわかった。」と老人は答えます。
「おお!それは誰やった?」と息子の好奇心はたかまります。

「お前だ!」と老人は、苦しそうな顔で言いました。
そう言われた息子は、ああそうか、やっぱり、と納得したそうです。
この話は、これで途切れています。
なぜ、老人の息子が納得したのか不明です。

※新作が追加され次第、随時更新します。

評価

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