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664:本当にあった怖い名無し2021/05/05(水) 12:07:41.30ID:N5G4ZvG00
都市ボーイズ早瀬の怪談「幸せのおまじない」
今から30年ほど前の岡山で、当時高校生だった女の子(仮にA子さんとする)が体験した話。
A子さんの住んでいた集落に「先生」と慕われる女性霊能者がいた。
先生は霊視によって未来を予知することができ、その能力を使っていつも人々を助けていた。
すべて無償で見返りを一切要求しないということもあり、非常に評判の良い人だったという。
ある日のこと、A子さんは先生から呼び出しを受けた。
先生の家に行ってみると、彼女を含めて10人ほどの人が集まっている。
年齢も性別もばらばら、全員先生に呼ばれて来たらしい。
先生は全員が揃ったのを確認すると、こう話し始めた。
実は病気を患ってしまい、余命幾ばくもない。
死んだらもうあなたたちのことを助けてあげられなくなる。
だから最後に幸せのおまじないを授けようと思う、と。
そして先生は集まった人々にお手製の御札を配り、呪文の言葉を教えた。
その御札を壁に貼って毎日呪文を唱えていれば、不幸に見舞われずに済むという。
皆お礼を言って帰ったが、A子さんは何だか不気味に感じて怖くなった。
そのため御札を貼ることも呪文を唱えることもしなかった。
665:本当にあった怖い名無し2021/05/05(水) 12:09:59.83ID:N5G4ZvG00
そして数週間後。
再び先生に呼ばれて家に行くと、前回と同じ顔触れの10人がいた。
先生はがりがりに痩せ衰え、死期の迫っていることが目に見えて明らかだった。
そんな状態になっても先生は皆のことを気遣い、ちゃんと御札貼ってくれた?呪文も唱えた?と一人一人に訊ねていた。
皆がちゃんと教えてもらった通りにしたと答えると、先生は笑顔で一同の顔を見渡し
「じゃあね、みんな、みんな、みーんな、死ぬわ」
と言い放った。
「みーんな、死ぬからね」
意味が分からず絶句する人々を前に、先生は笑顔で話し続ける。
幸せのおまじないとして教えたのは、本当は死の呪い。
呪いに掛かると狂い死んで地獄に落ちる。
先生は幸福になれると偽って呪いの儀式を行わせていたのだ。
実は先生は病気が発覚してすぐの頃、周囲の人々にお金の無心をしていた。
今までさんざん助けてあげたのだから少しくらいはという期待があってのことだったが、とりつく島もないどころか「ペテン師」と罵られる始末。
「許せんなぁ思てね、だからみんなみんなみんな呪い殺したろ思て」
怒りからか絶望からか、集落の人々を無差別に道連れにしようとして凶行に及んだという。
「私、今は独りやし、きっと地獄にも落ちるわ。でもな、地獄に落ちたらみんな一緒やから寂しくない。万歳!万歳!ばんざーい!」
けたけたと笑いながら両手を激しく上げ下げする先生。
その狂気に取り憑かれた姿に恐れをなし、みんな一斉に外へ逃げ出した。
先生の声量は病人とは思えないほどのもので、家の外までも「ばんざーい!」の声が高らかに響いていた。
その後数ヶ月ほどして先生は亡くなった。
A子さんは例のおまじないをしなかったため何事もなかったが、他の人々がどうなったのかは分からないままだ。
666:本当にあった怖い名無し2021/05/05(水) 12:12:04.90ID:N5G4ZvG00
……とまぁここまでならただの怖い話だが、実はこういう続きがある。
A子さんは幸せのおまじないが本当はどんなものか知っていた。
というのも彼女は以前から先生にいじめの相談をしており、今度みんなを集めて呪い殺すつもりだからその集会にいじめっ子を連れておいで、と言われていたのだ。
まんまと誘い出されたいじめっ子は狂い死ぬ呪いを実践してしまった。
事実を知って青褪めるいじめっ子をA子さんは内心ほくそ笑みながら眺めていたという。
しかしその後、一緒に先生の家へ行ったのを切っ掛けに二人は仲良くなり、いじめもなくなった。
騙してしまったという罪悪感を抱きつつも、友達として楽しく過ごしていたのだが。
数ヵ月後、元いじめっ子の友達が急死。
持病もなく健康だったにも関わらず自宅で突然死したらしい。
奇しくも先生が亡くなったのと同じ日のことだった。
ちなみにA子さんというのは早瀬の実の母親。
誰にも言わないで、と言い含めて罪滅ぼしのような形で打ち明けたのだが、早瀬はどうしても我慢出来ずテレビでこの話をしてしまった。
母親からは当然のごとく絶縁されたそうだ。
670:本当にあった怖い名無し2021/05/05(水) 18:44:22.59ID:ILJfd0270
作り話かと思ったら芸人さんの実話の体なのか
実際、本当に有ったことなのだろうか?