59: 本当にあった怖い名無し 2010/12/18(土) 19:53:26 ID:nSKDzkUV0
赤毛のアンは作者のモンゴメリが自殺してるのが後味悪いよなぁと思う。
作家としては「赤毛のアン」で大成功、でもそれからは
「アンシリーズ」を書くことばかりを要求されて、モンゴメリが望んだ
「文学的評価」は低く(後に勲章もらうが)、世間からは「子供向けの
本書き散らしてるみたいだけど、いい年して結婚もしないなんて変な女」
扱い。介護してたおばあちゃんが死んでようやく地元の牧師と結婚。
当時の成功した賢夫人の象徴みたいな牧師夫人におさまって世間を
見返すことができたかと思うが、その夫は鬱病にかかり、モンゴメリは
それを支えながら(職を失わないため周囲にばれないよう振舞わなくては
いけなかった)牧師夫人として地域への奉仕活動を行う事となる。
自分の中に創作への切望を抱えて執筆活動を続けるも、奉仕活動との
兼ね合いでなかなか時間はとれず、そんな中求められるのは
やはり「アンシリーズ」。だんだんとモンゴメリはアンに対して愛憎に
似た気持ちを抱え、6作目を書いたときには友人との手紙に
「あの憎らしいアンの6冊目が出ました」としたためたことも。
執筆活動や夫の看病という鬱屈に加え、子供の死産、戦争という時代背景
などが重なりモンゴメリ自身も精神を病んでいく。そしてある時、
モンゴメリは鬱病のために処方された薬を大量摂取しこの世を去った…
という背景を考えると、あの赤毛のアンを純粋な目で見れなくなるというか。
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63: 本当にあった怖い名無し 2010/12/18(土) 21:34:15 ID:4lPGU6nH0
>>59
後半になるにつれて、なんていうかこう
鬱屈した現実のしがらみみたいなのが多くなってきて
アンも「え、アンってこんな子だっけ?」みたいな
いやなオバさん風味になってたりしたのはそういうことだったのか!
今まさにものすごく後味悪かった。
100: 本当にあった怖い名無し 2010/12/20(月) 01:17:00 ID:quy6TUodO
亀だが>>59
その夫の欝の一因が、
男尊女卑の当時で妻が自分を圧倒する名声の持ち主であるコンプレックス
らしいのが又更に後味悪い。
106: 本当にあった怖い名無し 2010/12/20(月) 13:59:28 ID:ZMhNm1xA0
>>100
日本でそれに近いのが「わたしと小鳥とすず」で有名な
童謡詩人金子みすず(1903-1930)の人生だよね
山口県の比較的裕福な家庭(親族経営の書店支店長)に生まれ
兄はその書店経営の叔母(母親の妹)夫婦の養子だった
それが3歳で父親が不慮の死。
程なく叔母も死んで、残った母と叔父が結婚。
(兄とは実の兄妹でありながら義理の兄妹でもある)
非常に聡明で高等女学校を卒業後、童謡や詩作を
多数投稿して西條八十から「若手の巨星」と賞賛されていたが
義父(叔父)が経営している書店の番頭格と結婚し
一女をもうけるのの、夫が兄と不仲になり
叔父自身からも冷遇され、女性問題も起こして書店を解雇される。
その時も、みすずは夫に従うも、夫は自棄になって放蕩を尽くし
みすずの聡明さと名声を妬んで、一切の詩の投稿も、詩人仲間との
交遊も禁じてしまった上に、放蕩で感染した淋病をみすずにうつしてしまう。
ここへきてやっとみすずは離婚手続きを始めるが
娘の親権を、夫側は頑として譲らず(当時は絶対的男性優位)
娘はほぼ夫側に取られる可能性が高かった。
で、みすずは「実家の母に娘の託すこと」を懇願した遺書を
残して自殺。享年26歳
写真を見ると、とても綺麗な女性で、なおのこと哀れだよ
60: 本当にあった怖い名無し 2010/12/18(土) 19:59:34 ID:2nwZNmh70
知らんかった……。
つか、赤毛のアンが現実の世界にいたら、全く同じ人生歩みそうだな。