後味の悪い話

【後味の悪い話】ゴーストオブツシマ「老婆の話」

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501: 本当にあった怖い名無し2020/08/22(土) 02:48:51.94ID:FhITDtol0
ゲーム「ゴーストオブツシマ」の老婆の話が切なかった
とある武家に産まれた侍の主人公。今は亡き父・正の遺した鎧を手に入れるため、生まれ故郷の実家へと帰郷する
そこで父の代から長年に渡って家に仕えてくれている老婆・百合と再会
百合は、亡き父の鎧を身に纏った主人公を見て「まるで先代の御当主(父・正)が蘇ったかのようです」と褒め称える
そのまま主人公と百合は二人で生まれ故郷の地の野山を馬に乗って駆け回り、自分たちの昔話や思い出話に花を咲かせる
だが、だんだん百合が痴呆症の様な症状を見せ始め、過去と現在の記憶が曖昧になっていたり、時おり主人公のことを「正様」と呼び間違えたりし始める
やがて百合の体調が悪化し始めたので、主人公はすぐにでも百合を連れて帰ろうとする
しかし百合は「どうしても山に登りたいのです。私は長年に渡ってあなたの家に仕えてきました。ですか、、どうか今だけは私のわがままを許していただきたいのです」と懇願
主人公は百合を連れて山を登り、山頂に辿り着くと、二人並んで故郷の美しい景色を一望する
すると、百合はまた主人公のことを「正様」と呼び始める。呼び間違えではなく、どうやら百合は本当に主人公のことを今は亡き正だと誤認してしまっている様子だった
主人公は百合の異変に動揺しながらも、何かを悟ったのか、父・正を装って百合と会話し始め、話を合わせた
百合は秘めていた胸の内を語り始める

502: 本当にあった怖い名無し2020/08/22(土) 02:49:17.19ID:FhITDtol0
主人公が幼かった頃、主人公の母が病で亡くなり、幼い主人公も病に倒れて危篤となった
百合は主人公に治療を施し、正と二人で一晩中主人公のことを見守った
正はよほど不安だったのか、柄にも無く、その夜の間ずっと百合の手を握っていた
その時、百合は奥様や主人公の事が悲しくもあったが、同時に、正に手を握られていることが嬉しくもあった

「私は、浅ましい女でしょう?」
「その後、正様は私を温泉へと連れて行ってくださいましたね。あの日見た真っ赤な夕焼け。私は……幸せでございました…」
「もう目が見えません。正様、ここから何が見えますでしょうか?」

主人公は眼下に広がる故郷の美しい風景を百合に伝えていく
その都度、百合はその地に纏わる自分の思い出を語っていく
さらに主人公は百合に呼びかけるが、百合からの返答は唐突に途絶える。主人公が百合に眼を向けると、百合は眠るようにして息を引き取っていた
主人公は百合の亡骸をその場に埋葬する
「ゆっくりと休むがいい。どれたけ栄えようと、皆いつかは死ぬのだ」

(たぶん、百合は主人公の父・正に恋心を抱いていたんだろうけど、身分の違いや立場、亡き奥方様への忠誠心から、想いを隠して献身的に仕え続けていた。
しかし、成長した主人公が父の形見の鎧を身に纏うことで父・正を彷彿とさせる姿となり、死が間近に迫っていた百合には主人公の姿が正そのものに見え、最期に想いを伝えたのだと思う。
なんとも切なくて涙が出た)

503本当にあった怖い名無し2020/08/23(日) 02:58:21.63ID:e5oIXbrm0
後味悪いってのとちょっと違うかも
切なくて良い話でら

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