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15:本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 15:59:58 ID:FVGftj9H0
母方の親戚のうちの一人が彫士(タツゥーアーティスト)をしているので、
その関係上893と出会うことが度々あった。母は叔父が一人身なのを
心配して、私が小さいころからよく叔父の仕事場に差し入れに行っていた。
叔父は職人気質で、自分ことなど気にも留めていなかった。
私がまだ小学校低学年のころ、一人のやくざ崩れAにあった。
Aはまだ年若くハクを付けるつもりで叔父を尋ねたそうだ。
なぜか分からないがAは私を気に入り、とても可愛がってくれた。
すべての工程が終わったあとも、事あるごとに叔父のところに来た。
私は兄が出来たみたいでとてもうれしかった。
Aは順調に上に上がっていき、私が高校の時に破格の幹部になったそうだ。
私はあのAが無邪気に笑って話してくれたことを今でも覚えている。
私も高校生になり、あまりAとは関わらない方が良いと考えるようになり、
叔父の家に全く行かなくなった。初めは寂しかったがだんだんと忘れていき
一年後のある日、母に連れられて叔父の家に行った。
私が叔父の家を訪ねなくなったあの一年前から忽然と姿を消したらしい、
そしてその身辺整理に母と一緒に行くことになったのだ。
16:本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 16:00:40 ID:FVGftj9H0
叔父はなかなか腕の良い職人で客を裏切ることはない人情家だった。
経営的にも苦しくなく、なぜいなくなったのか誰にも分からなかった。
荷物を片付けていく中、ある手紙を見つけた。
そこにはAの彫ったお気に入りの牡丹の柄と一緒にこう書かれていた。
『お前は生きろ、A』
誰に何を伝えようとしているのか全く母には分からなかった。
だが私には叔父がAに宛てて書いた手紙だと思い、急いでAに連絡を
試みてみた。私が叔父を訪ねる時は必ずAがいた。
しかしよく考えてみるとAと連絡をとる方法を持っていなかった。
私は○○組の幹部でAを頼りに探すことにした。
Aは以外に早く見つかり、以前とほとんど変わりなく笑って挨拶をした。
そして『親爺さん元気か?お前も見ないうちに女らしくなったな。』
などたわいない会話を楽しんだ。
私が手紙をAに渡した後、Aの表情が冷笑に変わった。
私が不思議に思いAに尋ねると彼は一言。
『俺が殺した。』
Aが冗談でないのは確かだ。私はなにも言うことが出来なかった。
ただ最後まで叔父がAを信じていたことが不憫でならない。
叔父は自分が死ぬのが分かってあの手紙を書いたのだろうか?
そんなAは今では私の旦那だったりする。
叔父を殺した殺人者と結婚した私は多分地獄に落ちるだろう。
親友の実話だったりする。嫁(21歳)夫(47歳)
17:本当にあった怖い名無し:2006/03/20(月) 16:57:01 ID:Sk8f5+Wk0
>>16
後味悪いというか、
結果だけ聞くと脅されてるんじゃないかと思うな。
32:本当にあった怖い名無し:2006/03/21(火) 09:44:05 ID:JNsdvMteO
>>16
そりゃAが叔父を殺したんじゃなくて、
Aを狙った誰かが、Aをかばった叔父を殺したんだろ?