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45: 本当にあった怖い名無し: 2022/05/07(土) 00:20:32.25ID:PoDvpn6/0
草上仁「大人になる時」
息子の祐治から「大人になるのは怖いな」と言われた主人公は小学生の頃の友人を思い出す。
いっしょにモデルガンの撃ち合いや探偵ごっこをした淳一くんという子で、お互いに唯一無二の「親友」と呼び合っていた。
彼も息子と同じように「大人になるのはなんか怖い。なんか今までの自分がいなくなるみたいで」と言っていた。
ある時、「マンホールの中から髪の毛のついた人間の皮が見つかった」という噂が広がった。
好奇心に駆られた淳一くんに誘われて、二人で色々捜索したが手がかりはなかった。
その数日後、淳一くんは学校を休んだ。風邪だというが主人公がマンションに行ってみても誰も出なかった。
翌日、先生から「淳一くんはお父さんの転勤の都合で引っ越しました」と言われ、主人公は愕然とした。
家に帰ると淳一くんの家族からダンボール箱が届いていて、そこには淳一くんの宝物のはずのモデルガンや戦闘機のプラモデル、昆虫図鑑などが無造作に入れられていた。
主人公は淳一くんは消されたんだ!大規模な陰謀だ!と思い、しばらく悪夢にうなされた。
ある時は夢に淳一くんが出てきて「また会えるさ」と言ってきたため、自分も消されるのかと心配したが、結局それ以来淳一くんには会わずじまいになった。
46: 本当にあった怖い名無し 2022/05/07(土) 00:22:06.84ID:PoDvpn6/0
そんなことを思い出しながら帰宅すると、マンションのゴミ捨て場に
息子の祐治が大事にしていたおもちゃのピストルが捨てられていた。
胸騒ぎを覚えた主人公は自宅のインターホンのボタンを狂ったように押した。
青ざめた顔で出てきた妻に「淳子、祐治は大丈夫か?」と尋ねると
淳子は「あなた、こういうふうになるのは何も特別なことじゃないの。でもここは引っ越さなくちゃ」と言ってきた。
「何をバカな」と主人公がリビングルームに入ると髪の毛のついた人間の皮があった。
愕然として息子の部屋に入ろうとする主人公に淳子は言った。
「あの子が自分でしたの。大人になったんだわ。私にも覚えがあるけど。
とにかく今はあの子をそっとしてあげて」
そのように言う淳子の顔を見つめながら、主人公はある記憶を思い起こした。
淳一くんのマンションに行った時、淳一くんが飼っていた熱帯魚について解説してもらったことがあった。
「この魚はね、雄と雌が入れ替わることがあるんだよ。雄として生まれたのに、成熟すると雌になるんだ。おもしろいだろう?」
すべてを悟った主人公は、淳一くんそっくりの顔をした妻を見つめた後、
部屋にむかって小さく呼びかけた。
「祐治」
この名前ではもう呼べないかもしれない、祐子という名だって悪くない、と思いながら
47: 本当にあった怖い名無し 2022/05/07(土) 01:21:52.43ID:3c8D+wEi0
>>46
展開しだいじゃエロゲみたいに出来そう
48: 本当にあった怖い名無し 2022/05/07(土) 01:54:14.20ID:4PzmviT50
>>46
せみ○ぐらのエロ漫画で似たの有ったわ