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534: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/12/19(土) 18:08:26.47 ID:IV5Fwn8+0.net
札幌丘珠事件
明治11年のある冬、札幌郊外の山中で、猟師が冬眠中のクマを見つけ、
狩ろうとするが失敗。理不尽に冬眠からたたき起こされたクマは逆上して
猟師を返り討ちにし、空腹のまま市街地を駆け抜けた。札幌警察署は
駆除隊を編成しクマを追跡するが、猛吹雪によって見失ってしまう。
駆除隊の追跡を振り切ったクマは丘珠村にたどり着き、人家を襲った。
人家といっても開拓民の暮らす簡素な小屋で、クマの襲撃にはひとたまりもなかった。
クマはまず、異変に気付いて筵の戸を開けた男を昏倒させた。家のなかにいた
男の妻は、とっさに幼い長男を抱いて逃げようとしたが、頭に爪の一撃を食らい、
子どもを取り落としてしまう。妻は頭皮をはがされるほどの重傷を負いながらも
村民に助けを求めたが、その間に男と長男はクマに食い殺されてしまった。
その翌日、クマは駆除隊によって射殺された。
射殺された後のクマの躯は、札幌農学校に運び込まれ、教授の指導のもと
学生たちによって解剖されることになった。解剖実習の最中、二、三人の学生が
教授の目をぬすんでクマの肉を切り取り、休憩時間にこっそりと火であぶって、
醤油をつけたりして食った。「クマの肉はくさい、かたい」などと言いながら。
休憩時間が終わり、ふたたび解剖が始まったとき、ある学生がふくらんでいる
大きな胃袋に目を付け、力任せに切り開いた。中からは内容物がどろどろと
流れ出した。赤ん坊の頭巾や腕、女の髪。学生はみな叫び声をあげて飛びのき、
休憩時間にクマの肉を食らった学生たちは一散に屋外へ走り、のどに指を
突っ込んでクマの肉を必死で吐き出したという。
この話で唯一後味のいい点は、夫と長男を一時に喪い、さらには重傷を負って
長い入院を余儀なくされた妻を行政が不憫に思い、彼女が再婚するまで
扶助していたというところ。