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16: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/21(月) 19:02:06.35 ID:a8Xc075K0.net
『死体安置所にて』H・P・ラブクラフト
昔々、葬儀屋のAという男がいた
Aは悪人ではないのだが、愚鈍で道徳に疎く、遺体から衣類を剥いだり、棺に納めやすくするために遺体の形を変えたりと、不道徳な行為を平然とおこなっていた
ある日の夜。Aは、小柄で知られるBという老人の遺体を納めた棺を死体安置所へと運んだ
Aは初め、B用に出来損ないの傷物の棺を作ったのだが、Bに恩があった事を思い出して妙に感傷的になり、Bに捧げるために最高の棺を新しく作った
ケチなAは傷物の棺を捨てずに、嫌われ者のCという男の遺体を納めるのに使った
生前のCという男は復讐心と執着心の塊であり、他人から受けた恨みは何十年経っても決して忘れず、「目には目を、歯には歯を」と、必ず復讐を遂げるような忌まわしい人物だった
Aが死体安置所で仕事を終えると、扉が壊れて開かなくなり、中に閉じ込められてしまった
Aは高所にある窓から脱出しようと考え、遺体入りの棺を積み重ねて階段を作り、階段の頂上にBの棺を置いた
いざAが棺の階段を上り、窓から上半身を乗り出すと、何かに足が引っ掛かって動けなくなり、やがて足首に激しい痛みが走った
今までのん気だったAもこの時ばかりは恐怖し、必死にもがいて拘束を振り解き、窓から外に出ることに成功した
しかしどういうわけかAの足は動かなくなってしまっていた
Aは死ぬ物狂いで這いずり、医者の家へとたどり着いた
医者が診察してみると、恐ろしいことに、Aの足は腱が切り裂かれていた
医者はAを尋問して事情を聞きだすと、死体安置所へと向かった
医者は死体安置所の中を見て驚愕し、自分の家へと大急ぎで逃げ帰り、寝ていたAを叩き起こし、喚いた
「お前はなんて恐ろしい事をしたんだ!」
死体安置所の中で、階段の頂上に置かれた棺の中から、Cの遺体が飛び出していた
AはBの棺を頂上に置いたつもりだったが、暗かったため、間違えてCの棺を置いてしまっていた
Cの遺体は、Aが暴れた際に頭部が真っ二つに割れてしまっていたが、医者にとってはその事は二の次だった
Cの遺体には足が無かった
Aは、元々は小柄なB用に作った「小さな棺」にCの遺体を納めるために、Cの遺体の足を切断していたのだ
21: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/21(月) 22:48:26.38 ID:2Yq6iRXN0.net
>>16
死んだ後もきっちり復讐するとは
火葬とかしたらさらに祟られそうだな
19: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/21(月) 22:24:05.27 ID:D9KNkqPv0.net
Bの脚が斬られてたら後味悪いが
Cなら別に…って感じだな
どの辺に後味悪さ感じたの?