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270:本当にあった怖い名無し:2014/02/04(火) 00:06:27.25 ID:vpcjI68o0
日本昔ばなし「たろ丸の話」
ある所に猟師の夫婦と赤ん坊とたろ丸という犬が住んでいた。
たろ丸はとても利口で主人の言うことをよく聞く忠犬だった。
しかし猟師の妻が亡くなってしまい猟師は一人で赤ん坊を育てていく事になった。
ある日、猟師は仕事で少し家をあけるあいだ赤ん坊を守るようたろ丸に言いつけて出かけて行った。
利口なたろ丸は主人の言いつけどおり赤ん坊をしっかりと見守っていた。
もちろん家をあけるのは少しの間だけのつもりだったのだが、
猟師は途中でケガをしてしまい、すぐに帰れなくなってしまう。
家に残してきた赤ん坊とたろ丸が心配だったが、帰るまでに数日もかかってしまった。
なんとか帰ってきた猟師が家に入ると中は酷く荒らされ、
そこには口元や体が血まみれになったたろ丸がいた。
それを見た猟師は「数日間放置されたたろ丸が空腹のあまり赤ん坊を食べてしまったんだ」と考えた。
怒った猟師は銃でたろ丸の頭を思いっきり殴りつけた。
しかしそのとき奥から赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。
そこには無傷で泣いている赤ん坊がおり、近くには数匹の血まみれの野犬の死体があった。
実は猟師の留守中に数匹の野犬が家に押し入ってきて、
たろ丸は赤ん坊を守るために野犬と命がけで戦って倒したのだった。
その事に気付いた猟師は駆け寄ってたろ丸を抱きしめたが既に遅く、
たろ丸は野犬と戦って重傷を負っていたうえに猟師に殴られた傷がトドメとなって死んでいた。
勘違いから忠犬を殺してしまった男は猟師をやめ、一生悔い続け、
誰かと出会うたびに「俺は犬にも劣る愚か者だ」と泣いた。
439:本当にあった怖い名無し:2014/02/08(土) 01:20:15.57 ID:QBANDEOu0
>>270
切ねえ…