後味の悪い話

【後味の悪い話】映画『永久に美しく』

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620:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/10/30(木) 23:43:37.24 ID:dYhV7K6S0.net
映画『永久(とわ)に美しく』

主人公(男)は婚約者Aの友人である美女Bに誘惑され、Aを捨ててBと結婚

2、30年後
Aは年齢を感じさせない美女としてセレブデビュー
Aは主人公と再会し、「Bを殺して、やり直そう」と誘惑する

必死に老いに抗っていたBは、「永遠の命」が得られるという秘薬を手に入れ、若き日の美貌を取り戻すことに成功
Bに秘薬を売った魔女のような謎の女は、鬼気迫る表情で「くれぐれも体には気を付けて」と意味深な警告をする

早速帰宅したBだったが、主人公によって階段から突き落とされ、首の骨を折って死亡してしまう

しかしBは「永遠の命」の秘薬の副作用によって「動く死体(ゾンビ)」として首の骨が折れた状態のまま蘇ってしまう。魔女が警告していたのはこのことだった

Bは復讐すべくAを銃殺
しかし実はAもBと同じように秘薬を飲んでおり、同じように動く死体として蘇生

AとBは殺し合いを始めるが、互いに不死身だから決着は付かないし、凄くえげつない
二人は互いに罵り合い、昔から抱いていた不満をぶつけ合う
そうするうちに二人は和解し、なんと友情が芽生えた
二人は自分達の肌が変色し始めていることに気が付く。どうやら死体だから劣化し始めたらしい
主人公は腕の良い医師で、死化粧に定評があった
「そうだ、主人公も不死身にして、私達に死化粧をさせ続ければいいじゃない」

621:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/10/30(木) 23:44:10.56 ID:dYhV7K6S0.net
二人は主人公を捕まえて秘訣を飲ませようとする
主人公は命辛々逃げ出して行方を眩ました
「これから私達は、お互いの体にペンキを塗り合って死化粧していくしかないわ」
「お尻にも?」
「そう、お尻にも」
「あはははは」
二人は笑い合うが、やがてメソメソ泣き始める

数十年後
主人公の葬儀が行われていた
神父が主人公がいかに素晴らしい人物であったかを演説している
主人公は過去を捨てて新天地での新しい人生を始め、様々な事業を開いて大勢の迷える人々を救い、様々なことに意欲的に挑戦し、50歳を過ぎて同い年の女性と結婚し、数人の子供までもうけ、絶好調の人生を送ったらしい
葬儀の参列者には、AとBの二人もいた
AとBは主人公について書かれたパンフレットを読み、人目もはばからず、主人公を馬鹿にするかの様に笑い合っていた

二人は自分達のペンキの死化粧が剥がれかけていることに気が付き、葬儀の途中で立ち去ろうとする
しかし、神父の「主人公は永遠の命を得た」という言葉に振り向く

神父「主人公という存在は大勢の人に愛され、その心の中に生きていくだろう。これこそ、真の永遠の命』なのです」

二人は「馬鹿馬鹿しい」と吐き捨ててその場を去る

しかし二人は足を滑らせて階段から転落し、体がバラバラに砕けてしまう
断面から覗く二人の体内は、肉体が風化したのか空洞と化しており、事実上「人を型どったペンキの膜」と化している状態だった
それでもまだ、地面に転がった二人の頭部は意識を持って動き続けていた

※コメディホラーです。けっこう面白いです。

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