後味の悪い話

【後味の悪い話】ウルトラマン「怪獣使いと少年」

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668: 1/2 2011/04/28(木) 19:23:39.32 ID:brMYAjMRO
帰ってきたウルトラマンの「怪獣使いと少年」

暴風雨の夜、1人の少年が怪獣に追われていた
追いつめられた少年を救ったのは異形の宇宙人だった

河川敷の廃屋に住み着く少年 良 は、ひたすら穴を掘っていた
その奇妙な行動や薄汚い格好から、町中から嫌われ
「あいつは宇宙人だと」噂されていた
街の不良が良少年に絡み、暴行しようとすると
突如、空中に浮かび投げ飛ばされてしまう
さらに犬をけしかけようとするも
廃屋から出てきた犬が爆発して消えた

良少年を宇宙人だと恐れた不良たちの行動はエスカレートするも
通りがかった地球防衛隊MATによって阻まれる
事情を聞くMATの一員、郷(主人公でありウルトラマン)の前に
廃屋から金山と名乗る老人が現れる

金山は自分がメイツ星人であることを明かす。
良少年は失踪した両親を捜しにここまで来たが、
金山に助けられ、以来共同生活をしていたのだった

金山は元々、地球の観測に来たのだが
公害に体を蝕まれ、念力で河原に埋めた宇宙船も動かせなくなっていた
良少年は金山の代わりに宇宙船を掘り起こそうとしていたのだ

郷たちは金山に害意がないのを理解し、見守ることにする
しかし、街の人々の迫害は益々エスカレートする

669: 2/2 2011/04/28(木) 20:23:25.29 ID:brMYAjMRO
良少年は街に買い物をしに行く
道行く人々は冷たい視線を送り、陰口を叩く
さらには店側からも、宇宙人に売るものはないと買い物を拒否される
見かねたパン屋の娘が商品を売るが
母親からは「どうすんだい!また来るよ!」と文句を言われる

街の人々の行動は更にエスカレートする
MATが手を下さないのなら、自分達で良少年を始末しようと
竹槍や鍬を手に群衆となって押し掛ける
その中には警察官までいた
必死に宥めようとする郷たちだが、群衆はまるで聞く耳を持たない
襲いかかる群衆から良少年を守ろうと金山が現れるが
驚いた警察官に発砲される
銃弾は金山の喉に命中し、金山は絶命する

金山の死と共に、その念力で抑え込まれていた怪獣 ムルチ が復活する
郷が睨みつけるその先は、怪獣- ではなく逃げ惑う群衆だった
「助けてくれ!」と叫ぶ人々に対し「自分たちのせいだろう!」と
呟き、ウルトラマンに変身する所かMATとして応戦しようともしない
しかし、隊長に促され戦いに向かう(この隊長は郷の良心の説もある)
降りしきる雨の中、ウルトラマンと怪獣ムルチが戦う
ウルトラマンのスぺシュウム光線で怪獣ムルチは倒された

良少年は相変わらず河原を掘り起こしていた
それを土手の上から見ていた郷たちは呟く
「彼は宇宙船が見つかるまで掘り続けるでしょうね」
「ああ、彼は早く地球にさよならをしたいのさ」

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