後味の悪い話

【後味の悪い話】ドクター・キリコ

スポンサーリンク

538:本当にあった怖い名無し:2007/03/11(日) 00:22:29 ID:RsMo/U6c0
ブラックジャックの話。

中学生(男)と高校生(女)の姉弟が、ブラックジャックの元に来る。
用件は事故で完治不能の全身麻痺になった母の手術。
ブラックジャックはその子供達に100万円を要求する。

子供達は一生働いてでも払うと約束する。
しかし当の母親は、全身麻痺の自分がいづれ子供達の負担になることを
悲観し、Dr.キリコに自分を安楽死させるように依頼していた。

キリコが安楽死の装置を作動させる直前にブラックジャックが現場に到着。
お互いに相反する仕事を任された2人は一悶着するが、まずブラックジャックが手術にあたり
失敗すれば即座にキリコが安楽死させるという取り決めになる。
必死に難手術を施すブラックジャックの甲斐あって、
母親の麻痺は治り、数日後には退院を控える。

母親の退院の日、幸せそうに病院から家に帰ろうとする
母と子供2人を見送りブラックジャックは病院の中庭でキリコと話していた。
不治の病を完治させて患者を生き長らえさせたブラックジャックに
キリコは「動物の寿命はあらかじめ決まっているのに、
人間だけがそれに逆らおうとする。そんなことに意味があるのか。」と凄む。
ブラックジャックは「負け惜しみか?」と鼻で笑うが、そのとき、すぐ近くで大きな衝撃音が。

どこからともなく「交通事故だ!病院から出たばかりの母子3人が車に轢かれて3人とも即死だ!」と聞こえる。
青ざめるブラックジャック。

それを聞いて高笑いしながらその場から去るキリコ。
ブラックジャックはその場でやり切れない表情で
「それでも私は人を治すんだ!自分が生きるために!」と絶叫。

スポンサーリンク

-後味の悪い話