759 :本当にあった怖い名無し:2019/09/12(木) 23:07:06.85 ID:P6mkTSN40.net
落語家の桂 雀々(芸名)の体験談
桂雀々が子供の頃、父親が借金を重ねており、家は貧しかった
そんな貧困に耐えかねて母が蒸発した。雀々いわく、「蒸発するのは普通は父親の方で、母親は子を守るもの」だというのに
その後、父親は借金を重ねて続けた末に、幼い雀々を捨てて蒸発
母子家庭、父子家庭という言葉があるが、雀々の家は子家庭になってしまったのだ
雀々は近隣住人の助けを仮ながら子供一人で生活していくことになる
だが、借金取りはお構いなしに取り立てに現れ、雀々を尋問して両親の居場所を吐かせようとし続けた
そんな過酷な日々を生き抜き、雀々は「落語家・桂雀々」としてデビューして成功をおさめた
そんなある日、雀々は公演中に客席に母親の姿を目撃する
公演終了後、楽屋にいた雀々に面会の話が来る
一度は捨てられたとはいえ、実の母。雀々は眼に涙を浮かべながら母親との感動の再会をしようとした
しかし、楽屋に現れた母親は元気はつらつで陽気な様子であり、感動的なムードもへったくれも無く、悪びれた様子も無い
さらに母親は雀々に金の無心を始めるではないか
流石に雀々は機嫌を損ね、母親を楽屋から追い出してしまう
去り際に母親はこう言った
「雀(じゃく)ちゃん、またねー」
母親は息子の名を実の名ではなく、落語家としての芸名で呼んだ