後味の悪い話

【後味の悪い話】漫画『きらきらひかる』の海の話

565 本当にあった怖い名無し 2017/10/15(日) 09:09:16.58
検死医が主人公の漫画『きらきらひかる』の海の話

「あ!この海、深い!」
子供が海で溺れて心肺停止の状態に陥る
ライフセイバーが子供に懸命な救命処置を施す
その甲斐有って子供はなんとか蘇生して意識を取り戻す
両親は涙を流して子供の無事を喜ぶ

アイスを食べたいと子供が言ったため、親子3人は海の家で楽しくアイスを食べて笑い合い、楽しい一時を過ごした

すると急に子供がぐったりし始め、そのまま眠るようにして息を引き取ってしまう

両親は号泣し「子供が死んだのはライフセイバーが救命処置を誤ったからだ」とライフセイバーを責める
ライフセイバー自身も「自分の救命処置に至らない所があったから子供は死んだのかもしれない」と自責の念から苦しみ、退職を考えるようになる

そこで検死医の主人公が子供の遺体を検死解剖して真相を解明する

実は子供は一度心肺停止した時点で既に死が確定してしまっており、ライフセイバーの救命処置には全く落ち度が無かった
(よく覚えてないし医学の知識無いからから上手く説明出来ないけど、肺の中には血中に酸素を取り込むための細かく別れて先細りした毛細管がある。
その毛細管の中に水が染み込んでしまっていて、蘇生後の少年は一見すると普通に息をしているように見えても、実際には体内にほとんど酸素を取り込めていない状態だった)

主人公「むしろあの状況で少年が意識を取り戻したこと自体が『奇跡』だったんです」

両親は主人公の言葉に納得し、「最後にアイスを食べれて良かったね」と泣きながら子供の遺体に語りかけ、ライフセイバーに心からの謝罪と感謝の言葉を述べる
ライフセイバーも立ち直って、海の平和を見守る仕事を続ける

登場人物たちは愛する者の死を受け入れて前に進むことが出来ているんだけど、それでも読者としてはやっぱり「失われた命は帰ってこない」という点が悲しい
この作者の漫画はこういう感じの話が多いし、この海の話は一度蘇生したとぬか喜びさせてから死んじゃうから余計に辛い…

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