後味の悪い話

【後味の悪い話】星新一「輝く星」

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263: 本当にあった怖い名無し2020/03/23(月) 19:43:49.86ID:gF9EbVjH0
星新一、タイトル忘れた

成績優秀な大学生。
ある日、入試が公正に行われているか監視する機関の職員と名乗る男に、
あなたの成績を疑うわけではないが社会正義のために、と口説かれその機関のテストを受け、日当を得る。
帰り際、数日後のマラソン大会のチラシを渡されたので参加し、参加賞を得る。
数日後、例の職員がかかりつけの医院に出入りするのを見かけ、まるでストーカーだと気を悪くする。

またその数日後、特別に選抜された貴方への特別研修のお知らせ、秘密厳守。なるDMを見て、まるで徴兵だと怖くなり、食料その他を買い込み山籠り。
研修が終わる日を過ぎても数日、念のため山籠りを続けてから下山。

数日後、なんだか清々した、安心しきった様子の例の職員とばったり出会う。
怒った様子もないので、なんとなく世間話。
空には昼なお明るい、数年前から出現が予告されていた超新星が輝いている。
機関に強制力はないのだから研修を休んだことを謝らなくてもいいんですよ、と職員は語り、さらに…

…あの超新星は数年前から出現が予告されていた。超新星爆発には宇宙線放出が付き物だが、どんな種類の宇宙線が出るのか、地球の生命体に被害があるのかどうかまではわからなかった。
だから政府は山奥に鉛張りの地下壕を掘り、優秀な若者を選抜し特別研修と称して宇宙線の放出される間だけ隔離した…

「宇宙線って、実は害はないんでしょう?ねえ、そうだと言ってくださいよ」
「さあね」
「怖くないんですか!」
「わりとどうでもいいです、娘が研修に参加できたのでね」
「コネがある人はいいですね!」
「そんなんじやありません、娘は補欠でした。あなたがドタキャンしてくれたおかげで…」

これ、ベテルギウスのガンマ線バーストがどうこう言われるずっと昔の作品な

264: 本当にあった怖い名無し2020/03/23(月) 20:05:55.07ID:zgsKdGAz0
↑星新一「ご依頼の件」収録の「輝く星」

かなり細かいとこまで覚えてると感心した

265: 本当にあった怖い名無し2020/03/23(月) 23:23:46.55ID:bIVZEG+i0
星新一って時代を先取りしまくってるよな。先見性が凄い
星新一以降の作家には、自分が書きたいネタを彼に先取り(しかも短編という形で使い捨て)されてて憎んでる人もいるらしいよ
実は未来人だったのでは

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