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367:本当にあった怖い名無し:2006/08/12(土) 14:44:51 ID:WG+Bhn5l0
漫画(出典不明)より
小学生の私と弟母親の3人暮らし。
父親は腕のいい職人だった。だけど女作って家族を置いたままどこかへ行っちゃったのね
残された母親は私たちを育てるため、女手一つでがんばってくれた
私たちは貧乏で身なりが汚かったので、よく苛められたわ。
そんなある時、家庭訪問をやることになって先生が我家にも来ることになったの。
私は母親に「恥ずかしいから先生に来てもらうのイヤだ」って言ったの。そしたら、ひどく叱られたわ。
「貧乏なんてちっとも恥ずかしくないんだよ。そんな情けないことを言うなんて、もううちの子じゃない」って。
「だってお母さん、うちは先生に出すお菓子も買えないよ」
「大丈夫よ、そんなこと子供が気にしなくても」「どうするの?」
「お母さんはね、こう見えてもおはぎを作らせるとうまいんだ。おばあちゃんから習ったんだから!」
「ほんと?」「ほんとうさ!先生には、とびっきりおいしい手作りのおはぎをこしらえて出すから安心しな」
家庭訪問の前夜から、母親は小豆を水に浸し、次の日は朝早くから煮込んでいた。
私と弟はわくわくしながらそばで見ていたの。
出来上がったおはぎをみんなで味見したら、それはもうとても甘くておいしかった。
あのときの味は今でも忘れないわ。絶対に先生も喜んでくれる、そう信じていた。
ところが、先生は出されたおはぎに手をつけなかったのね。
帰り際に母親が言った。「先生。手作りですけどお嫌いでなかったら、どうぞお召し上がりになってください」
「いえ、せっかくですが、今おなかがいっぱいなのでもらって帰ります。」
先生はそう言って紙に包んでカバンの中にしまったわ。
それから1時間後。私は土手下の草むらで遊んでいて、投げ捨てられているおはぎを発見した。
紙包みからはみ出したおはぎが無残に散らばっていたわ。
それが私の母が作ったおはぎということは、包んである紙を見てわかった。
どうして先生が捨てたのかいろいろ考えた。考えながら涙が流れてとまらなかったわ。
母が作ったおはぎが悪いんじゃない。
捨てた先生が悪いんじゃない。
貧乏が悪いんだ。
370:本当にあった怖い名無し:2006/08/12(土) 15:13:23 ID:xFH91e/p0
>>367
人生交差点じゃね