後味の悪い話

【後味の悪い話】名探偵コナン「都会のカラス」

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268: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/06/20(土) 18:46:25.25 ID:wHSxuRkw0.net
名探偵コナンのアニメオリジナル回「都会のカラス」。

少年探偵団一行が学校の帰り道、ある古びたマンションの近くを通りかかると人だかりが出来ていた。
気になった探偵団は近寄って見てみると顔なじみの千葉刑事が立っていた。

マンションの入り口を見ると、置かれた粗大ごみらしき冷蔵庫の地面に
見慣れた「死体のあった場所に警察が書いた白線」と砕かれた鉢植えがあった。
直感で殺人事件があったのではないかと悟る探偵団。

探偵団がそれを口にすると野次馬達も騒ぎ立て、
あわてた千葉刑事は「殺人」じゃなくて「事故」だと周囲に訂正する。

千葉の話によると、早朝出勤しようとしていたマンションの住民が入り口で頭から血を流して倒れている老婆を発見して
警察に通報した。かけつけた警察が検分をした結果以下のようなことが起きたのではないかと結論した。

カラスがマンションのごみ収集所を漁るので問題になっていた。あ
る日マンションの住民の老婆がカラスを追い払おうと近寄ったら、破けた袋に宝くじが入っているのを見つけ、
それでくじの3等が当たったため、それから宝探し感覚で勝手にゴミ袋を漁るようになり、
周りから「カラスばあさん」と苦情を付けられていた。

そのカラスばあさんが夜、マンションへ帰りポケットの鍵を取り出そうと誤って同じく入っていた500円玉を落とした。
それが近くの粗大ごみの冷蔵庫の真下へ転がって行ってしまい、それを取り出そうと冷蔵庫の元に行った。

269: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/06/20(土) 18:47:11.95 ID:wHSxuRkw0.net
丁度そこはカラスばあさんの部屋の窓の真下だった。
ばあさんの部屋の窓の手すりには鉢植えが専用の金属ケースで多数引っかけられただけの、非常に危ない状態だった。

そこに普段から棒などでつつきまわしていたカラス達が、花を狙って鉢植えを持ち上げ、
それが冷蔵庫の近くにいたカラスばあさんの頭へ落下したのではないか…という筋書きだ。

偶然そんなことがあるのかと疑うコナン達だったが、
実際遺体が亡くなる前しゃがむような態勢であったこと、鉢植えがばあさんの部屋の物だったこと、
冷蔵庫の下に500円硬貨があったことに加え、誰も目撃者がいなかったため
警察としてはとりあえずそう結論せざるを得なかったらしい。

その後、探偵団の歩美が同じマンションに住んでいるらしい女性から挨拶された。
知人に対するような挨拶だったのだが、当の歩美はだれなのか思い出せない。

事件を不審に感じたコナンは、糸か何かで鉢植えを持ち上げカラスばあさんへ鉢植えを落とせば
このマンションの人間なら可能ではないかと仮説を立て、例の女性がばあさんの部屋の真上に住んでいることに注目。
その女性ならだったら犯行可能だと探偵団のメンバーに告げる。

270: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/06/20(土) 18:47:52.33 ID:wHSxuRkw0.net
しばらくして歩美が例の女性は以前おつかいで行った駅前のパン屋の従業員の女性だと思い出す。
親切にしてくれて記憶に残っていたが、恰好が違うから分からなかったのだ。

自分を褒めてくれたてきぱきと働いている彼女の姿が印象に残っていた歩美は、
証拠もなく彼女を疑うなんてとんでもない!と激怒する。

歩美の気持ちも分かるため、調査を躊躇していた探偵団の男子たちだったが、
コナンが冷蔵庫の裏に宝くじの切れ端らしきものと糸が通った痕跡があることに気付いた。

夕方マンションへ帰ってきたパン屋の女性に立つ探偵団。コナンが事件の真相を語る。

彼女は夜、宝くじに自分の部屋へ続く糸を付けた物をマンションの入り口へ置き、
帰ってきたカラスばあさんを部屋から見て、ばあさんがそれを拾おうとしたら風に吹かれたようにくじを冷蔵庫の近くへ引っ張る。

冷蔵庫へ近寄ってきたばあさんに向かって、
上からフックで回収していた鉢植えを手で落とし殺害。宝くじを引っ張って回収。
例の硬貨は前々から念押しに置いていた。

宝くじの切れ端から彼女の指紋が見つかるはずだと言い放つと、潔く女性は罪を認めた。
歩美はあんなに自分に優しかったのに、なぜ殺人を犯したのか彼女に問い詰めた。事件の背景を語る女性…。

271: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/06/20(土) 18:48:22.97 ID:wHSxuRkw0.net
今から少し前、彼女が多くの客で込み合うパン屋で働いていた時、
カラスばあさんがビリビリに破れた後テープで継ぎ直したような手紙を片手に突然やって来た。

それが視界に入った彼女は青ざめた。
それはかつて交際していた恋人からの別れの手紙で、衝動的に破り裂いてゴミにして出したはずのものだった。

しかしそれを日課のゴミ荒らしで回収したカラスばさんは、こりゃ愉快と
わざわざ本人へ見せびらかしに女性が勤める店まで来たのだ。

思わず手紙を取り戻そうとカラスばあさんへ駆け寄った彼女だったが、
避けたばあさんの横で転倒。商品のパンが床へそこかしこに散乱した。

「三日はこの手紙で楽しませてもらうからね!」と高笑いして彼女を侮辱したカラスばあさんは帰って行った。
胸に秘めていた悲しみと、多くの人間の前で激しくなじられた怒りが彼女の殺人へ向かわせたのだった。

「歩美ちゃんにはまだ分からないかもしれないけどね…」と戸惑う歩美へ彼女は告げ、
千葉刑事の手によりパトカーへ乗せられていった。

探偵団やるせない気持ちを胸に、マンションの空を飛ぶカラスの群れを見上げた…。

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