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793: 1/22020/05/20(水) 18:30:02.93ID:GSlSehXJ0
安倍共実の漫画『怖いもの見たさ』
主人公には「怖がりのくせに怖いもの見たがり」な友人がいる
怖いなら見なければいいのにと主人公は呆れているが
友人曰く「怖いかもしれないものをそのままにしておくのも怖いから、自分の目で確かめずにはいられない」のだという
そのためクラスメートから曰く付きの廃屋の噂を聞かされ、さらに行ってみようと誘いをかけられては乗らないはずがなかった
噂の廃屋につくと友人は我先にとあがりこんで部屋という部屋を確かめはじめた
クラスメートからじっくり見て回ろうと嗜められたが自分自身でも衝動を抑えられない様子で友人は言う
「ごめんね。でも私怖がりだから、気になって気になって仕方なくて」
廃屋の中は割れた食器や朽ちかけた家具は不気味だがその他はこれといっておかしなところはない
怖いものはここにはない
ただの空き家
すべての部屋を見て回ってそう確信したところで友人はやっと平常心を取り戻した
そこへクラスメートの一人の動揺した叫びが届く
主人公たちが駆けつけると声の主は二階の一角を見つめていた
その視線の先には古びたお札でびっしりと覆われた隠し戸があった
途端に廃屋内の空気は一転
不自然な肩の重さを訴える者が現れ、家鳴りが起きはじめる
誰からともなく退散しようと言い出し、一行は一階の玄関へ向かった
794: 2/22020/05/20(水) 18:30:25.99ID:GSlSehXJ0
が、友人はあろうことか隠し戸にすがりついてお札をむしり取りはじめる
その顔は恐怖心から歪んで涙を浮かべてすらいる
主人公は止めようとしたが「この戸の存在を知ってしまった以上、この先にあるものを確かめずにはいられない」と友人は怯えた様子ながらにお札を剥がす手を止めなかった
結局、主人公は友人を置いて廃屋から逃げ出した
玄関の前で先に出ていたクラスメートたちと合流すると上から「みんなー」と声がかかる
見あげると廃屋の二階の窓から友人が顔を出していた
「なんにもなかったよ、なんにもなかったよ」
友人は笑顔でそう告げると何かに気づいたように部屋の中へ引き返した
そして声だけが聞こえてくる
「あ。取れちゃった」
それきり友人は姿を見せなかったが主人公たちに廃屋の中へ戻る勇気はもうなかった
その日から友人とは連絡がつかなくなった
主人公は気になって仕方がない
友人の身に何が起きたのか
あの隠し戸の先に何があったのか
いったい何が「取れちゃった」のか
気になって気になって仕方がなかった
795:本当にあった怖い名無し2020/05/20(水) 21:07:40.69ID:ZUwZvV/20
まさにスレタイ通りのうすら寒さ
変な笑いが出た
796:本当にあった怖い名無し2020/05/20(水) 21:17:21.31ID:UfC/6ryx0
それで終わりなん?
後から捜索されても見つからんかったとかなんとかないんか
797:本当にあった怖い名無し2020/05/20(水) 21:58:15.19ID:GSlSehXJ0
>>796
終わり
その後警察が捜索したとか廃屋で過去に何があったかとかそういう後日談は一切ない
798:本当にあった怖い名無し2020/05/21(木) 01:47:45.46ID:3lKHrqu50
それ実際に似たような事件が川口市青木あたりで昔あったな。
廃屋に忍び込んだガキ数人のうちの1人が行方不明
一緒に行ったガキどもの話によると、その行方不明になったガキは、深夜なのに2階の窓から
大声で音痴なメリーアンを歌いだしたので、他の奴らは
恐れをなして逃げ出したそうな。
どっとはらい♪