後味の悪い話

【後味の悪い話】里中満智子「まちこの千夜一夜」

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49: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/08/08(月) 01:36:44.09 ID:lnLr8NWM0
「まちこの千夜一夜」里中満智子

とある国では殺人を犯すと本人だけでなく、その子供まで連帯責任で死刑になっていた
(子供は公開処刑ではないが殺害のためといって連れて行かれる)
国民はこの制度を酷いことだと口々に言い、冷酷な王に不満を抱いていた
孤児院出身で身寄りがない主人公は、どうせ自分には失うものはないからと王の暗殺を企む
王の寝室に入り込むと「お前がもっとよい国にできるというならやってみるがいい」 と言い、抵抗せずに主人公に殺される

主人公は次の王として即位することになり、まず死刑の連帯責任制度を廃止した
すると国での殺人事件の発生率が格段に上がってしまった
悩む主人公に、以前から仕えてきた側近の1人が真相を話す
子供まで処刑されるという制度が殺人への抑止力になっていたこと
殺人を犯した者の子供は、生きてても世間から差別されて辛い人生を送ること
そして実は子供まで処刑されていたというのは嘘で、殺人犯本人以外は処刑されず
幼い者は改名して国の孤児院に入り、ある程度の年齢の者は国外追放になっていたこと
しかも主人公自身が処刑された殺人犯の息子で、国の孤児院で育っていたことを
主人公が連座制を復活させると殺人事件の発生率は大きく下がった

そしてある日、そんな裏事情を知らない暗殺者が主人公の前に現れる
自分に致命傷を与えた暗殺者に、主人公は前王と同じ言葉を言い残して死んでゆくのだった

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