後味の悪い話

【後味の悪い話】映画『怪しい彼女』

297: 本当にあった怖い名無し@ 2017/09/23(土) 15:19:37.67 ID:t5L4OAtI0
映画「怪しい彼女」が切なくも暖かい結末だった
後味悪くないと言う人もいるだろうけど

主人公は戦災孤児として苦労を重ねながらも、女手一つで一人娘を育て上げた苦労人の老婆
しかし、そんな苦労生活の中で性格がねじくれてしまったため、厄介者の嫌われ者になってしまっていた

ある日、主人公と娘は口論する
「あなた(娘)の存在のせいで、私はしたいことも出来なかった!」と嘆く主人公
それに対して娘は「私のせいにするな。今からでも自分がしたいことをすればいい!」と返す

口論の末に家を飛び出した主人公は、不思議な体験をする
そしてなんと主人公の肉体は20代の頃の姿に若返ってしまった
そんな姿では家に帰ることも出来ず、かつて主人公に片想いしていた幼馴染みの男の弱味につけ込み、彼の家に居候することにした

主人公が足を怪我すると、怪我の周囲の皮膚が元の老婆のものに戻ってしまった
どうやらこの若返りは出血によって解けてしまうらしい

娘は、行方不明となった主人公を探し、主人公の古い友人たちを訪ねて回るの
だが、聞こえてくるのは主人公の悪評ばかり
かつて主人公は生活のために詐欺紛いのアコギな商売にまで手を染め、全ての友人を失っていたのだ

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298: 本当にあった怖い名無し@ 2017/09/23(土) 15:21:11.75 ID:t5L4OAtI0
娘は、かつて主人公のライバルだったという人物に話を聞きに行き、「本来、娘は二十歳まで生きられない病気だった」という事実を知る
主人公は、そんな娘の命を繋ぎ止めるために、自分の人生の全てを犠牲にしていたのだ

若返った主人公は今度こそ自分の人生を謳歌しようとし、素敵な男性と出会う
やがて主人公と男性は徐々に惹かれ合っていき、両想いになっていく

そんな矢先、主人公の孫が交通事故で瀕死の重症を負い、輸血が必要となった
孫と同じ血液型なのは主人公しかいなかった
血を失えば若返りが解けてしまうが、主人公は自分の血を孫に輸血することを決意した

そこへ、娘が駆け付ける。娘は幼馴染みから若返りの事情の全てを知らされていた
娘は主人公を抱き締めると、「今度は、あなたの人生を生きて」と涙ながらに語りかけた
つまり、娘は「孫(私の息子)の命を救ってくれなくてもいい」と主人公に伝えているのだ
主人公は娘に微笑むが、それでも孫に輸血をした

元気になった孫の姿を見届けると、老婆の姿に戻った主人公は立ち去っていく
あの素敵な男性が主人公とすれ違うが、彼女の正体に気付くはずもない

そこへ、幼馴染みが颯爽とバイクで現れる
幼馴染みは「一緒に旅に出よう」と主人公に言う
二人でバイクに乗って楽しそうに走り去って行って終わり
泣けた

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