後味の悪い話

【後味の悪い話】演劇「ダブリンの鐘つきカビ人間」

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404:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/06(日) 01:53:32.79 ID:S6UfOGxA0.net
【演劇】ダブリンの鐘つきカビ人間

 まなみとさとるのカップルは、旅行でヨーロッパの山村を散策中、たまたま見かけたペンションに泊まる、
そのペンションの周りは一面荒れ地であったが、ペンションの主人によると昔は、大きな町があったとのだが、
奇妙な流行病のせいで壊滅してしまったいう話を聞かされる。

 そして翌日、まなみ達が起きると、まるでタイムスリップしたかのようにペンションの周りが華やかな町並みに変わっている。
しかしよく見ると、住民達は体の一部が巨大化したり、羽根が生えてたりと様子がおかしい。
 
 この町で流行っている病気は症状が様々で、人に威張ることができない病気にかかった王様や、
思っていることと逆の事しか言えない病気の女性「おさえ」、そして内面と外見が入れ替わる病気にかかった「カビ人間」、
彼は以前はとても容姿端麗だったが、性格が最悪だった、
今では全身にカビが生えて、その姿を見た人間がすぐに逃げ出す醜悪な外見と
時刻を知らせる時計塔の鐘つきの仕事を寸分の狂いもなくこなす真面目な男になっていた。

どんな症状かはその町の神父にお布施を払って占いをして診断してもらわないとわからない。
実は神父はその町の市長と組んで、病院を建てるという名目で街中の人間から献金を集めその一部を着服していた。

前述の王様が病気を治すために、10000人の人間を斬ると奇跡が起こるという伝説の魔法の剣を探す戦士を募っていて、
まなみとさとるは夢だと思い込んでるので意気揚々と魔法の剣の捜索に向かう。

そんな中、街中すべての人に嫌われているカビ人間が、おさえに出会い、本人が思っている事の逆で優しい言葉を掛けられたことで、
おさえをひと目で好きになってしまう。おさえの優しい言葉を信じて、おさえの家まで行くが、そこでおさえの父親から病気の症状を聞かされて真実を知るが、
それでも彼女が好きなままだった。その後、おさえが犯した過失を、カビ人間が自分がやったこととして彼女を庇い、
おさえもカビ人間のことが好きになり、カビ人間にひどい罵声を浴びせるようになる。

405:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/06(日) 01:57:26.92 ID:S6UfOGxA0.net
 翌日、市長も病気にかかったことが神父の占いによって判明する。
その症状は「町の時刻を知らせる鐘が今日の12時を告げた瞬間に死ぬ病気」だった。市長は慌てて、カビ人間に鐘をつくのを辞めさせようとするが、
融通の効かないほど糞真面目になったカビ人間はその要求を拒否して、鐘をつこうとする。

 すると市長は、教会に放火して、その罪をカビ人間になすりつけてカビ人間を町の人間に殺させようとする。
おさえはカビ人間を庇おうとするが、思ったことと逆のことしか言えないので、こいつを殺せ!と激しい口調で町の住人を煽ってしまう。

 そこへ魔法の剣を手に入れてまなみとさとるが戻ってきた(剣を手に入れる過程はギャグ強めなので省略)
それまでに剣で斬られた人間は9996人、まなみが暴徒となった住人を三人斬ったので、残り一人斬れば奇跡が起きる。
カビ人間は町の住人に銃で撃たれながらも、必死で鐘の元へ向かうがあと一歩のところで力尽きる。
そのことに絶望した、おさえは自分が最後の一人になるため剣を奪って自らの体に突き立てる、
その瞬間奇跡が起こり街中の人間の病が治っていくのだった。

 というところで目を覚ましたまなみとさとる。二人とも同じ夢を見ていたことを不思議がって、ペンションの主人にその事を話す。
すると主人は、「実はその奇跡で唯一病気が治らなかった人間がいるんですよ。」と語りだし、壁に飾ってあった剣で二人を袈裟斬りにする。
実はその主人の正体は市長であり、死ぬきっかけのとなるはずだった鐘が突かれず、時計塔も取り壊されてしまったため、死ねなくなっていた。
そして主人は再び奇跡を起こして、死ねる体を取り戻すために魔法の剣で旅行者たちを殺し続けていたのであった。

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