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ロープウェイのバイト
昔ロープウェイの扉の鍵を外から締めるバイトをしてたとき見渡す限り木の風景の中に灰色の人間がいてこっちに手を振っていて、社員の人に人がいますねって言ったら、見たらあかんぞ。手を振り返すのもダメ。気が狂うぞ!って言われました。
マンション屋上の貯水タンク
そういえばマンションと言えば思い出した話があって。昔友達の住んでるマンションに遊びに行ったの。で飯食べたり酒飲んだりしてたらタバコ吸いたくなったんだけどその友達嫌煙家でベランダも洗濯物が干してあって吸えなかったの。で友達がこのマンション屋上上がれるから吸ってきたらって言って。
で吸いに行ったのね。屋上に。夏だから気持ち良くて。夜の1時ぐらいで。でタバコ吸ってたら「おーいおーい」ってこもった声が聞こえて、えっ?って思って周り見回したけど誰もいなくて。でも「おーいおーい」ってこもった声がずーっと聞こえるの。
そのうち「おーいおーい」って声の後にトントンってノックみたいな音が入り出して「おーいおーい」トントン「おーいおーい」トントンって延々聞こえ出したの。なんだこれ?ってなったんだけど音の出どころに注意したらその音明らかに屋上の貯水タンクの中から聞こえるのね。
屋上の貯水タンクの中から声と音が聞こえるなんてあり得ないわけで。これヤバイって思ったんだけど貯水タンクの横を通らないと下に降りる階段の扉には行けないから意を決して歩き始めたの。その間も「おーいおーい」トントンは続いててその間隔も速くなってきてて。
で近づいて確信したんだけど明らかに貯水タンクの中から呼んでて中から叩いてるの。で横を通り抜けれたって思った時に「おいっ!」って声とドン!って強く叩く音が聞こえて腰が抜けそうになりながらもなんとか下に降りる階段のドアを開けたの。
そしたら70歳ぐらいのじいさんが立ってて「夜は入るな殺すぞ」って凄い形相で静かに言われて。でもとりあえず人がいたから安心してなんとか友達の部屋に帰れたの。で喉がカラカラだからとりあえず水を飲んだら錆みたいな味がして吐いてしまったのね。
そこから日にちがたっても水を飲む度に錆みたいな味がして、というかジュースだろうが水分はとにかく全て錆みたいな味でほんと鼻つまんで水分補給してたんだけどある日を境にパタリと元に戻って。良かったなあって思ってたらそのマンションの友人から久しぶりに連絡が来て。
会いたいって言うからマンションは嫌だから近くの喫茶店で会ったんだけど目に見えてやつれてて。なんか髪の毛も薄くなってて。ヤバイ雰囲気で。どうかしたの?って聞いたら一週間前ぐらいに家にいたら玄関のベルが鳴って。出たら70歳ぐらいのじいさんが立ってて。
「俺はもうダメだから屋上のやつの事はこの先お前がやれ」って言われたんだって。
神社の息子
月初めなんで恒例の最近聞いた怖い話を。
A君は神社の息子で、まあそんな大きくはないけど地元じゃお祭りもひらかれるぐらいのレベルの大きさの神社の息子。いずれは継ぐけど今はモラトリアムフリーター。でA君が合コンに参加したらしくて。ちなみA君はお世辞にもかっこいいタイプの人間ではない。で凄いかわいい女の子も参加してて合コンに
花柄ワンピとか着てるタイプの。まあ自分には縁がないなあと思ってたんだけど同席した友人がこいつん家、実家で神社でって話したら凄い興味を持ち出して向こうからメアド交換をしようと言って貰えて、A君はよくわかんないけどまあ舞い上がってその合コン後も連絡取り合って付き合う事になった。
でしばらくして実家の神社に行ってみたい。って彼女が言い出して何もないからつまんないよ。って言ったけど彼女がどうしても。って言うから行く事になったのね。ふたつ隣の県だから二時間ぐらいでいけるんだけど実家は。
で一応近くについたから親父さんに電話で一応今から行くって言おうとしたんだけど、やたら電波が悪くてノイズだらけで。一応でるんはでるんだけど親父さん。変だなーと思いながらもまあいいかと思って彼女と神社に近くの駅から歩いて行ったの。
で神社の境内に行くまで砂利道で山あいにあるから小さな滝があるのね。神社内に。でそこに水飲み場もあるから駅から歩いて喉が渇いたから水を飲もうって彼女に言って向かったら背中から寒気がして。なんだこれ。って思ってふと滝を見たら。
滝の下の滝壺に手足頭がない人間の胴体が10体ぐらい蠢いていて。ボールとかが滝壺に落ちるとずっとそこで回転して出てこない感じで。胸があるものもあったから男女の胴体がとにかく蠢いてる状態。でA君はなんだこれ…ってなって動けなくなって。で後ろから音がするから振り返ったら。
砂利道の砂利がゆっくり渦を巻いて動き出していて。なにがなにかわからないからA君パニックになって、そうだ彼女大丈夫か!って思って彼女見たら携帯電話を取り出して電話をかけてる所で、警察かなんかにかけてるのかと思ったんだけど違って。
「あ、お母さん?うん。またアレが出たわ。うん。うん。この人もやっぱ駄目みたいやわ。」って暗い目をしながら言ってて。
でA君に抑揚のない声で「サヨウナラ」って言って一人で勝手に帰って行ったんだって。呆気にとられたんだけどとにかく親父になんとかして貰おうと神社の境内に向かって無我夢中で走ったら親父さんが賽銭箱の上の鐘の紐で携帯電話持ったままぶら下がって死んでたんだって。
彼女に後に電話したんだけど現在使われておりません。になっていて合コンに一緒にいた女の子に聞いても「そんな子いなかったよ。」って言われたそうで。
なんだったんだろ。あの女の子。結局出身が四国って事しかわからない。って話。
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ケンジさんの話
これはもう時間が経ったから話していいよ。って言われた。「やす子ちゃんの話」
のんちゃんって女の子がいてどちらかと言えば物静かで一人で本読んだりするのが好きな女の子で当時小学校三年生で。引っ込み思案な所もあるからお母さん学校で楽しくやってるか心配してはいたの。でもある日学校から帰ってきたらニコニコ笑いながらお母さんに今日あった事を話し始めて。
話を聞いてみると、「やす子ちゃんっていう女の子が転校してきて仲良くなったの。今日も一緒に帰ってきたんだよ。」って。ニコニコ笑いながら話すから。よかったねー!ってお母さんも友達ができた事に安心して今度お家に連れてきてね。って言ったらのんちゃんも「うん!」って元気良くこたえて。
それから毎日学校から帰ってくると今日はやす子ちゃんとあれしたこれしたって楽しそうに話すからほんとよかったなーって思ってたんだけど。一つ変な事があって毎朝のんちゃんの髪の毛をお母さんが三つ編みにするんだけど頭の右半分の髪の毛が毎日薄くなっていってしまって。
ついには地肌が見えるぐらいになってしまって。病院に連れていったんだけど原因不明で(虐待すら疑われたらしい)とりあえず帽子を被って学校に行かせてたんだけどのんちゃんは全く気にしてない感じで学校から帰ってくるとやす子ちゃんの話を楽しく話して元気良く過ごしてたの。
そしたらある朝のんちゃんが「お母さん水玉のお洋服が欲しいやす子ちゃんが着てるみたいな」って言い出して。おねだりとかした事がない大人しい子だったからちょっとびっくりしたけど、じゃあのんちゃんが学校に行ってる間にお母さん買いに行っておくね。ってこたえたら「うん!」って元気良くこたえて
学校に行ったの。でお母さんは水玉のかわいい服を昼間買いに行ってのんちゃんの帰りを待っていたら、のんちゃんが「ただいまー!」って元気良く帰って来たから、のんちゃん水玉のお洋服買っておいたよ!って見せたら。大人しいのんちゃんが凄い剣幕で
「違うよ!こんな水玉じゃなくて!もっと大きい水玉で!色も青じゃなくて赤で!やす子ちゃんとお揃いがいいの!」って怒り始めてお母さん呆気にとられてたんだけどのんちゃんの黒目がそのうちに左右共に外側に寄り始めて。
「だってダンプカーにひかれたんだよ!わかる?わかるでしょ。」って言い出して。お母さんが何が何やらわからずにオロオロしてたら背中の産毛が逆立って後ろを向いたら。
ズダボロの白いワンピースを着たのんちゃんと同い年ぐらいの女の子が立ってて。血がついたワンピースはまるで赤い水玉のようになっていて。
頭の右半分は削れて無くて。
あっこの子がやす子ちゃんなんだ。って思いながら気を失ったんだって。
後日学校に問い合わせたけど転校生などいなくて。結果的には親戚が見つけてきた拝み屋に頼んで。髪の毛も生えてきたんだけど。たまに家族で出かけた時に水玉の洋服を服屋で見つけると今だにのんちゃん凝視して動かない事はあるそうです。
おわり。
途中iPhone二回おちた。
「のんちゃんはやす子ちゃんの事や遊んだ事をお母さんに言った事も何も覚えていない。」ってツイートが反映されてもいないしエラーで返ってきた通知もない。
防犯カメラ
警備会社で働いてる友達に聞いたら防犯カメラに変なものが映るのなんか日常茶飯事で門外不出のファイルまで存在するみたいで、「今まで見た中で一番凄いのって何?」って聞いたら「真夜中の倉庫で白い人型のものが天井に縄をかけて台を蹴って絶命するまでの一部始終が映ってたやつ」って言われました。
のんちゃんとやす子ちゃん
これはもう時間が経ったから話していいよ。って言われた。「やす子ちゃんの話」
のんちゃんって女の子がいてどちらかと言えば物静かで一人で本読んだりするのが好きな女の子で当時小学校三年生で。引っ込み思案な所もあるからお母さん学校で楽しくやってるか心配してはいたの。でもある日学校から帰ってきたらニコニコ笑いながらお母さんに今日あった事を話し始めて。
話を聞いてみると、「やす子ちゃんっていう女の子が転校してきて仲良くなったの。今日も一緒に帰ってきたんだよ。」って。ニコニコ笑いながら話すから。よかったねー!ってお母さんも友達ができた事に安心して今度お家に連れてきてね。って言ったらのんちゃんも「うん!」って元気良くこたえて。
それから毎日学校から帰ってくると今日はやす子ちゃんとあれしたこれしたって楽しそうに話すからほんとよかったなーって思ってたんだけど。一つ変な事があって毎朝のんちゃんの髪の毛をお母さんが三つ編みにするんだけど頭の右半分の髪の毛が毎日薄くなっていってしまって。
ついには地肌が見えるぐらいになってしまって。病院に連れていったんだけど原因不明で(虐待すら疑われたらしい)とりあえず帽子を被って学校に行かせてたんだけどのんちゃんは全く気にしてない感じで学校から帰ってくるとやす子ちゃんの話を楽しく話して元気良く過ごしてたの。
そしたらある朝のんちゃんが「お母さん水玉のお洋服が欲しいやす子ちゃんが着てるみたいな」って言い出して。おねだりとかした事がない大人しい子だったからちょっとびっくりしたけど、じゃあのんちゃんが学校に行ってる間にお母さん買いに行っておくね。ってこたえたら「うん!」って元気良くこたえて
学校に行ったの。でお母さんは水玉のかわいい服を昼間買いに行ってのんちゃんの帰りを待っていたら、のんちゃんが「ただいまー!」って元気良く帰って来たから、のんちゃん水玉のお洋服買っておいたよ!って見せたら。大人しいのんちゃんが凄い剣幕で
「違うよ!こんな水玉じゃなくて!もっと大きい水玉で!色も青じゃなくて赤で!やす子ちゃんとお揃いがいいの!」って怒り始めてお母さん呆気にとられてたんだけどのんちゃんの黒目がそのうちに左右共に外側に寄り始めて。
「だってダンプカーにひかれたんだよ!わかる?わかるでしょ。」って言い出して。お母さんが何が何やらわからずにオロオロしてたら背中の産毛が逆立って後ろを向いたら。
ズダボロの白いワンピースを着たのんちゃんと同い年ぐらいの女の子が立ってて。血がついたワンピースはまるで赤い水玉のようになっていて。
頭の右半分は削れて無くて。
あっこの子がやす子ちゃんなんだ。って思いながら気を失ったんだって。
後日学校に問い合わせたけど転校生などいなくて。結果的には親戚が見つけてきた拝み屋に頼んで。髪の毛も生えてきたんだけど。たまに家族で出かけた時に水玉の洋服を服屋で見つけると今だにのんちゃん凝視して動かない事はあるそうです。
おわり。
途中iPhone二回おちた。
「のんちゃんはやす子ちゃんの事や遊んだ事をお母さんに言った事も何も覚えていない。」ってツイートが反映されてもいないしエラーで返ってきた通知もない。
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ケンジさんの話
この前タワレコに行ったんですよ。そしたら「久しぶり」って声かけられて、「ん?」って思ったら昔の知人で話してたら「ケンジさんが謝りたいって言ってたよ」って話になって、ケンジさんってのは共通の知人でまぁ色々あった人なんですね。俺が22歳ぐらいの時だから今から10年以上前の話。
当時俺は京都の町中に一人暮らししてて(このマンションも色々あったけどまたそれは別の機会に)そのマンションの近所にこじんまりしたバーがあったんです。でよく一人で飲みに言ってたんです。そこのマスターがケンジさん。お互いレゲエ好きでかわいがってもらってたんですね。
でケンジさんこのバーする前はなにしてたんですか?って聞いたんですよ。ケンジさんが経営も自分でやってるバーだったんで。そしたらバーやる前は外国をふらふら旅したりしてたんだけどその前は裏ビデオ売って暮らしてたって話になって。ケンジさんはまぁかなりヤンチャ系だったみたいで昔。
ヤフオクで売ってたらしくて当時本人確証とかも緩くて無法地帯だったみたいで。で仕入れは仕入れ用専門IDを作ってそれで買ったDVD-Rをコピーして売るっていうスタイルで。Rなんか1枚40円ぐらいだから800円で売ってもばんばん儲かってそれだけで暮らしてたんだって。
である時また新作をほかの同業の出品者から仕入れて郵便局留めにしてたんで取りにいって持って帰ってきて中がちゃんと内容があっているかをCHECKしてたんだって(ちゃんと焼けてないこともたまにあるみたいでRなんで)である1枚を再生しようとしたら裏の記録面が1cmぐらいしか焼けてなくて。
1cmぐらいしか焼けてないってあり得ない事みたいで60分ぐらいの作品だったみたいで「あー焼き損じか」と思って仕方ないなーって思ったんだけど一応再生してみたんだってそしたらすごい荒い画像の映像が始まって画面下端にタイムカウンターがある家庭用ビデオの映像っぽい感じで。
(ちょっとぼかします)SMクラブ風の部屋で画面左に若い女性。右に中年の女性。椅子に固定されて向い合せに座らされている。若い女性「お母さんお母さん」と終始泣き叫んでいる。中年女性すでに動かない。地面には吐しゃ物等。作業着の男覆面が入ってくる。手にはXXXX。
XXXXで中年女性のXXXをXXX。XXXが無くなっていく。泣き叫ぶ若い女性。次に若い女性のXXXをXXXXでXXX。こちらのXXXもXXXX。画面ノイズで急に終わる。
って映像で「なんだこれ....」ってケンジさんはなったんだけどとりあえずそのDVD-Rは捨てずに置いておいたんだって。それから1週間後ぐらいのある昼下がりに「スズキサーン」って声が玄関から聞こえて。(ケンジさんの名字)
なんかNHKの集金かこんなことして稼いでるのもあって警戒してたから無視してたんだって。そしたら「スズキサーン!スズキマナミサーン!」って言い出して「えっ!」ってなって。スズキマナミって遠く離れた故郷に住んでる母親の名前なのね。家出同然で出てきたから友人も知らない。
でケンジさんもヤンチャだけら頭に血が上って「誰じゃこら!」ってなってドア開けて飛び出したら。がりがりで30代後半ぐらい真冬なのに半そでサンダルの男が立ってたんだって。にやつきながら。それだけでも異様なんだけど。
まず落書きみたいな刺青が身体中に入ってる。顔もビッシリ。あと手の指が両手合わせて5、6本しかない。一つは包帯にまだ血が滲んでる。足の指も同じく。でケンジさん唖然としてたら男が「アレカエシテコロサレチャウノ」ってニヤニヤしながら言い出して。
であれの事だ。ってなってRを渡して。「誰にも言いませんから」って言ったけど反応は無くて。ヨタヨタ帰って行ったんだって。でベランダから下の道を見たら黒いデカイ車がとまっててそこへその男が入って行って。そしたら運転席の窓が空いて「シッシッ」って追い払う動きをされたんだって。
でカーテンから何から閉めて。次の日にはもう友達に頼んで引っ越したんだって。って話を聞かされて半信半疑だなーと思いながらもその日は家に帰ったんですよ。僕。でまたある日ケンジさんのバーに行ったらケンジさん元気が無いというか機嫌が悪くて。
でどうしたんですか?って聞いたらまず客が入口で引き返す。空調が壊れる。ホームレスが10人ぐらい意味不明な事を呟きながら店に入ってくるで散々なんだよ。って言い出して。明らかに僕に敵意剥き出しな感じで。「あの話を人にしたのお前だけなんだよね」ってイラつきながら言われて。
でなんかすいません。って言ってたんだけど。もう入口の時点で店の雰囲気がヤバくて。我慢して僕もいたんですね。というかカウンターの両脇の席から明らかに頭は無いけど体は僕を覗き込む影の気配も感じていて。でも責任あるから我慢して座ってたんです。
でケンジさんにもう閉めるから帰れ。って言われて内心ホッとして帰ってしばらく行かなかったんですよ。正直怖くて。そしたらある日ケンジさんから電話があって店を閉店するお前のせいだ。金を払え。みたいな事を言われたんですよ。
気持ちはわかるけどそんな事言われてもだから。携帯番号を変えて無視したんですね。で僕がケンジさんについて直接知ってるのはここまでなんですね。で、今日ケンジさんに会ってきたんです。
家に行ってきたんです。結婚して小さいお子さんもおられるって聞いてたんで共通の知人からおみやげのおもちゃ持って。で久しぶりに会ったら柔らかい印象であの時はすまんかったな。って言われたんでこちらこそ。ってまあ和解みたいな感じで。
であの後どうしてたんですか?って聞いたらあの後工場で働き出してそこで怪我して運び込まれた病院で今のカミさんに出会って暫くして結婚して二年前に子どもが出来たそうで。今は幸せやで。って話で。奥さんは明るい方で今も看護師さんをやってらっしゃる方で手料理も頂いたりして。
で昔話をしてたんだけどケンジさんがトイレに行った時に奥さんにごめんね。あの人酷い事したんでしょ?って謝られたんで。昔の事なんで。って応えたら許してあげてね。あの人も死にかけたんだから。って言われて。えっ!ってなって。話を聞いたら。
奥さんはかなり見える人らしくてケンジさんが病院に運び込まれた時にあっこの人私がいないと死ぬって直感で思って奥さんからプロポーズしたんだってすぐに。死ぬってそんな酷い怪我だったんですか?って聞いたら。
「わたしもこんなんだしこんな仕事してるから色々見てきたけど首が千切れかけてる守護霊様を見たのは初めてだったのよ」って言われて。
そうですか。としか言えなくて。結局奥さんの親族の方々が尽力を尽くしたからケンジさんはもう大丈夫ってなって籍を入れられたそうで。で夜になったからそろそろ帰ります。って言ったらケンジさんが「遅くにできた子だから可愛くてねぇ」って娘を抱いて言いながら玄関まで送ってくれて。
長々とすいませんでした。って言ったら「あのさあ工場で怪我したって言ったじゃない?」って言われて。はい。って応えたら。
「あれ俺の不注意って事になってるけど機械に手をはさまれて前屈みになった時に見えたんだよ。確かに。俺の後ろに立つ男の足が。指が5、6本しか無い。俺そいつに押されて機械に手をはさまれたんだよ。なんで俺の所にあの男が来たんだろう。」って言われて。
「すいません。わからないです」としか答えられなかった。
ケンジさんが愛娘を撫でるその両手には指が5、6本しかない。
おわり。
ちなみにケンジさんの奥さんの親族でこの件で1番尽力された方のお話。見かけは普通のおじさんですが凄まじい力を持ってらっしゃってその方の同僚の娘さんがヤクザと車で接触事故を起こしてしまい。無理な要求をされた事があったみたいで。
その方と同僚と同僚の娘さんの三人で向こうの事務所に話をしに行った際に怒号の飛び交う中その方の胸の辺りからゆっくり赤くて毛むくじゃらの手が出てきて向こうの責任者の首を締めるのを娘さんが見たそうです。「もうこの件はいいから」と向こうから言い出して解決したそうです。
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順子さんの話
順子さんの話。順子さんは当時大阪の大学生でサークルで一緒になった昌子さんと昌美さんと仲良くなってお昼などを一緒に食べたりする友人になった。昌子さんも昌美さんも同じ島から出てきた2人で名前も容姿も似ているが親戚ではなく「食べてきたものが同じだから」と明るい昌子さんは言っていた。
昌美さんはどちらかと言えばおとなしいタイプでそれに微笑みながらうなづくって感じで。そのうち昌子さんがお昼の時間ちょっと用事があるから。って言って三人でご飯を食べる事がだんだん減って行ったらしいのね。でそのうちわかったんだけど昌子さん、同じ大学の榊って男と付き合い始めたらしくて。
榊ってのはあまり良い噂を聞かない人で遊ぶだけ遊んで女を棄てたり、堕胎させたりみたいな噂をよく聞く人物で。家も会社経営してたり親戚に議員がいたり由緒ある金持ちらしくて。順子さん心配してたんだけど昌美さんが「あの子なら大丈夫」ってやけに言うからお昼は昌美さんと2人で過ごしてたらしい。
学部が違うので昌子さんと疎遠になって数ヶ月がたったある日。昌美さんとお昼をとろうとメールした所、「昌子さんが死んだから通夜で島へ帰る」って返信が来たから慌てて電話したら数日前に部屋で自死したって言われて。とにかく島へ帰る。って言われたらしくて。
で最近は疎遠になったとはいえショックでお葬式には行きたいから。って昌美さんに伝えたら島までの行きかたをメールしてくれて。で3日後の葬式の日に順子さん島へ行く事になったの。電車を乗り継いでバスに乗って最後船で島へ送ってもらう方法で。
で電車とバスで島の近くの場所まで行ってそこから船を出して貰って一時間揺られて島についたんだけど。ほんとにさびれててなにもない島で。昌美さんにメールで送って貰った地図で昌子さんの家に向かったのね。そしたら道中後ろからついてくる女の子がいて。
赤い着物着た黒髪の目が異常に大きい女の子で身長は小学生低学年ぐらいの。「こんにちは」って声をかけるけどニコニコしながら笑うだけで。変わった子だなあ。って思ったけどよく見たら変でお腹が異様に膨らんでるのね。なんか枕でも入れたみたいに。
でその女の子が指差す方向を見たら家があって昌美さんが送ってくれた地図と照らし合わせたら昌子さんの家で「ありがとう」って振り返って言ったらもう姿が消えてて脚が早い子だなあって思いながらその家に入って行ったのね。玄関はあいてたから。
でまず玄関から奥の部屋が見えたんだけど順子さんぐらいの背たけの巨大な石が置いてあって、えっ!って思ったら「よくぞいらっしゃいました!!」って大声が聞こえて、ビクッとしたら一人の老人がこちらを立って見ていたらしくて。
でこの度はご愁傷様です。って言ったらその老人が昌美から話は聞いております。どうぞ拝んでやってください。って言われたので中に入ってどうしたら良いかわからないんでとりあえず石に手を合わせて拝んだんだって。
それにしても線香も花もないから順子さん不思議には思ったんだけど島の風習ってもんなのかな?って思ってたんだけど。あと家には男の老人しかいなくてみか下を向いていて最初の老人以外は顔もよく見えなくて。とにかく異様な空間だったのね。そしたら最初の老人が話始めて。
「昌美から聞きました。昌子は悪い男に捕まったそうで。正月に会ったのが最後になってしまいました。わしゃ悔しい。おいおいおいおい。」ってオーバーリアクションで泣き始めたら他の老人も「おいおいおいおい。」って棒読みで繰り返し始めて。
「悔しい。おいおいおいおい。」「おいおいおいおい。」が延々その後も繰り返されて。下手な劇団の演技みたいな。で順子さん御香典を渡さなきゃってなって遅れましたが。って渡したら最初の老人が「どうも」って自分のポケットにしまって。
やっぱり変だと思って。昌美さんが帰りの船は手配すると言ってくれてたのでそれを伝えたら「はぁい」って間延びした返事をされてさっき降りた海岸へ行ってください。って言われたから海岸に向かったの。そしたら船がとまっててさっきあの家にはいなかった老人がいて。
ちょっと凄いiPhone落ちる全身に鳥肌が。やばい気がする。
あーやばい気がする。ダメかなこれ。
頑張ってみる。
ちょっと励ましてください。こんな事言いたかないが。
@animamundi_ ツイートすると消えたり下書きに入るんです
あ
いけるな
船が動き始めたんだけどその老人が「あんた売春はするんかね」とか「ここで海に落としても誰も気づかんやろね」などをやたら言うから生きた心地がしなかったらしいです。あと老人の足首には輪っか型の痣がついていたんですがなるべく見ないようにしていたらしいです。
で今何時かなと時計を見たら夜の七時でおかしい昼過ぎにはあの家についたのに。ってなって空を見たら真っ暗で。今まで明るかったのに!って思ったら船が着いて降ろされて。そこからのバスがもうなく途方に暮れてしまって。
仕方なくその街にある旅館に行ったら部屋が空いてて一泊する事になって。仲居さんが何処からいらしたの?と聞くからちょっと用事があって島からと言うと。へー変な島でしょ。ってケラケラ笑うから。えぇまあ。と答えるとあの島の人間は汚れてるから。と話し始めて。
仲居さんの話によると元々この街にあの島の人間も住んでたんだけど身分の違いとか井戸に毒を放り込んだとか諸説はあれどとにかくこの街からあの島に追いやられた人間が細々と暮らしてるらしくて。あと話の中に能力という言葉がやたら出てくるので聞いてみたら。
元々この街の人間には能力があるんだけどあの島の人間は汚れた能力でね。ミカヤマラの人間とは交流しないんですよ。って話し始めたんだけど今までケラケラ笑いながらだったんだけど急に「まあ部屋を汚すのはやめてくださいよ。男を連れ込んだり」って言って出て行ってしまって唖然としたんだって。
その時に窓にスッと赤い影が見えたんだけど順子さん見なかったふりしてその日は寝て始発を乗り継いでなんとか帰ってきたらしくて。
で大学へ次の日行ったら「おいっ!」って男の学生に呼び止められて。なんですか?って言ったら榊の友達らしくて話したい事があるって言われて学食に行ったらしくて。
で話を聞いたら榊は悪い人間じゃない。悪い噂は昔の彼女が流したもので昌子さんとは真剣に付き合ってた。ある日昌子さんと連絡がとれないから部屋に尋ねて行ったら夏なのに長袖上下でマスクまでしてて近づかないでって言われたらしくて。
肌が見えてる所を見るとビッシリよくわからない文字がかかれている。本人に聞くと昨日島に帰っていたらしい。
え?正月以来あってないって言ってたのに。あの島の老人。って順子さんは思ったけど。あえて言わなかったそうで。
そしたら榊の携帯がなってミカヤマラさんから電話で「坊ちゃん今すぐその部屋から出てください」って言われたらしくて。って榊の友達が言い始めて。
ミカヤマラ?あの仲居さんが言ってた。ミカヤマラ?ってなったらしくて。ミカヤマラさんて誰なの?って聞いたら榊の家で重要な事を決める時にお伺いをたてる占い師らしくて。
で榊は今どうしてるの?って聞いたら一昨日自死した。って言われて。その友達もよくわからないから今日榊の家に行ってくるってその場は別れたらしくて。
でその次の日また大学に行ったら泣いてる女の子がいたからどうしたの?あの子って周りにいた人に聞いたらあの榊の友達の彼女で一昨日自死したと聞かされたそうです。
順子さん何がなんだかわからずにとりあえず家に帰って頭を整理しようと庭で考えてみたけどよくわからない。占い師のミカヤマラは島の人間なのかあの街の人間なのか。体に書かれていた文字とは。全くわからない。ってなったんだって。でふと目の前の塀を見ると。
塀の上にあの島の赤い着物の女の子、その横には無表情の昌美さんの顔があって。「あっ!昌美さん!」って思ったら女の子が「あんまりかかわりなさんな」って言った瞬間、庭で飼ってる犬の首がゆっくり一回転して落ちたんだって。
「でもうかかわるのをやめようと思ったんですよ」って順子さんは話してくれたんですよね。喫茶店で。僕に。で話してる間も喫茶店の窓にチラチラ赤い影がチラついてもう途中で帰りたくなってたんですね。僕。
「でもまあ私は被害無かったですから」って順子さんは言い始めて。
僕がでも飼ってらした犬がって言って。
「あー確かに棄てるのめんどくさかったですね。近くのコンビニに棄てましたけど」って順子さんが言って。
赤い影の動きが激しくなって。
可愛がってらっしゃったんですよね?って僕が言って。
「まあでもめんどくさかったですね。棄てるの」って順子が言って。
来た時に愛想が良かったウェイトレスが乱暴に水をいれ始めて。赤い影が激しくなってどんどん。
その場にいたくなくてありがとうございました。って逃げるように喫茶店から出て。暫く行った所で嘔吐してしまって。
それでもなんとか駅に向かって歩いているとお母さんが小学生ぐらいの息子を「なんでお前はそんな馬鹿なんだ!」って何回もビンタしていて、息子は無表情でそれを受けていて。
駅のホームではサラリーマンの後ろに立って突き落とす素振りをイタズラっぽく繰り返す老人がいて。
家に帰って携帯を見たら学生時代からの親友から「出会った時から嫌いだった。バーカ」ってメールがきていてなにもかも嫌になって携帯を切って寝ました。
順子さんを紹介してくれた友人に後に聞いたら順子さんは実家の財産を全て勝手に処分して消えてしまったそうです。
よくわからない話。
おわり。
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康子さんの話
今日こっちを話そうか迷ってやめた話をサクッと。
時は出会い系サイト全盛期。康子さんは当時バリバリに遊んでいて出会い系サイトで見つけた男子にご飯を奢らせたりドライブをしたりして楽しんでた。その日もサイトの掲示板を見ているとかなりイケメンで車も康子さん好みの高級車に乗っている男子を見つけてメールを送ってやりとりしていたのね。
話がとんとん拍子に進みドライブする事になった。現れたのは写メ通りのイケメンに高級車。で康子さんは車に乗り込んでドライブに出かけた。夜の8時から。他愛ない会話で盛り上がって彼のするカーステから流れるヒップホップの曲の解説に耳を傾けて車は山のドライブコースをどんどん進んで行ったのね
でも曲と曲との間の無音の間になんか声が聞こえる。か細い。なんなんだろな?って思いながらも気にはしなかった。で曲が終わるとまたか細い声が聞こえる。よく耳をこらすと若い女の子の声が聞こえる。グズった。
また曲が終わる。今度ははっきり聞こえた。「おかあさん。ごめんなさい。おかあさん。おかあさんにあわせてください。家に帰してください。」って泣きながら頼む若い女の声が。
えっ!って康子さんが反応すると運転席の彼がカーステをラジオに変えて音量を大きくしだした。車は山道を進んで行く。運転席の彼の顔はなんの感情もない顔でただ前を向いて運転している。
ヤバイと思った康子さん。前にも違う男とこの道はドライブに来た事があるがこの先のコンビニを過ぎると本当になにもない山道になる。「降ろしてよ」運転席の彼に言うが相変わらず無表情で運転を続けている。あの声は既に「ギャー!ギャーギャー!痛い!」と泣き叫ぶ絶叫に変わっている。
「飛び降りるよ。で警察に言うからナンバー。降ろしてくれたら適当に帰るしなにも言わないから」康子さんが裂帛の気合で運転席の彼に言うと車が停まった。
康子さんがそそくさと車から降りるとその彼が康子さんの背中に「俺が悪いんじゃない。この車に乗り出してからおかしくなったんだ」って言ったが康子さんは無視してコンビニの駐車場に逃げ込んだ。
で駐車場から車を見ていると車はUターンをして康子さんの目の前を通り過ぎた。
その時康子さんは運転席の男を見た。白目を剥いて天井を見て大きく口を開けてハンドルは握っていなかった。
彼と重って全身が赤い目も鼻も口もない真っ赤な人間がハンドルを握りしめていた。
康子さんは親に連絡してコンビニまで迎えに来て貰って家へ帰れた。ひどく父親に叱責されたが「夜遊びはもうやめるから安心して」と応えた。
数日後その彼と出会ったサイトを見ると彼の自己紹介コメントが「いちまんえんあげるからくるまでのってるだけ」という意味不明なものに変わっていて写メはピンボケしたような赤一色の画像に変わっていた。
暫くしてそのサイト自体が閉鎖されていた。
よくわかんない話。
おわり。
ちなみに更に話は進むんですが康子さんが結婚された後のお子さんに関わる事なので控えます。
ほんとにおわり。というかツイートできなかった。