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28: 名無し:22/06/04(土) 20:34:36 ID:Fw6H
俺は、たまにおかしな夢を見ることがある。
シチュは様々で、時には自分の体がなく、目の前で映像が流れるだけの時もあるんだが、まあそこは省略。
そういった夢を見ているとき、マジで俺はその状況に成りきってる。
「あれ?俺は寝てたはずだよな?」とか「なんでこんなことしてるんだっけ?」とかかけらも考えない。
後から思い出して「変だな、おかしいよな」とか思えても、マジでその時はその状況を受け入れてる。
29: 名無し:22/06/04(土) 20:48:33 ID:Fw6H
そんなある日、俺は木登りをしている夢を見た。木登りといっても、その木は斜めに生えていて、跨がりながら登ったのだが。
そしててっぺん(というより端っこ)にたどり着いたところで落ちた。というより自分から飛び降りた。しかし問題ない、『俺は飛べるのだから』。
腹這いの姿勢で手足を広げ、落下の風を味わう。地面スレスレを飛び、草の感触を味わう。背を反らすことで上昇し、その感覚を楽しむ。
俺は高所恐怖症&ジェットコースターが苦手、特に落ちる感覚が大嫌いなのだ。だが飛べるならちっとも怖くない、むしろこんなに楽しいなんて…『待てよ?』その時、俺は初めて夢の中で「夢を見ている」と自覚した。そこからは目が覚めるまで飛び回って楽しんだ。
乗り物に乗ってたり、道具を持ってたりして状態の夢は何回か見たが、自分に能力が付く夢は初めてだった。またこんな夢を見たいと思った。
30: 名無し:22/06/04(土) 20:59:07 ID:Fw6H
そしてある日、夢の中で灰色の部屋にいて、目の前にA4サイズの白紙の束が乗った机があった。俺はなんとはなしにシャドーボクシングをしてたんだが、連続パンチを繰り出した時、風圧で紙が少し揺れたことに気づいた。
「あれ?これ本気出せば紙吹っ飛ぶんじゃね?」と思った俺は「あぁーララララ!」と叫びながらラッシュを繰り出した。
(ついでに俺みたいなへなちょこのパンチの風圧で紙が飛ぶわけがない、とこの時点で夢だと気づいてた)
予想通り紙が吹っ飛び部屋中に散らばったが、お構い無しにさらにラッシュを繰り出してたら部屋の壁が吹っ飛んだ。
どうやら小屋の中のようだったと気づいた。
31: 名無し:22/06/04(土) 21:08:24 ID:Fw6H
次の瞬間、俺は目を疑った。目の前に巨大なハンマーを持った腕と胴体が見えた。
そのハンマーが天井の上に移動し…否、振り上げられたのだと気づいた。
逃げなきゃ、と思ったが、俺の体は動かなかった。いや、仮に動けたとしても、紙を吹っ飛ばすのが精々じゃあ、あのハンマーに敵うわけがない。この部屋ごと潰される。
そうハッキリ思ったところで目が覚めた。死ぬかと思った、いや、あのままだったら間違いなく叩き潰されていた。そうなったら現実の俺はどうなっていたか…
俺は面白い夢を見た時は、続きが見れないかと期待するのだが、あの夢の続きに繋がらないことを祈るばかりだ。
参照元:https://toro.open2ch.net/test/read.cgi/occult/1649257172/l50