スポンサーリンク
くねくね(改変)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(山形県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 22:45:10.00 ID:RKvGHN920
子供の頃、お盆で山形にある父の実家に帰省した時の話。
夏休みの宿題の自由研究でトンボの観察にするために
昼過ぎに田んぼのあぜ道にビデオカメラをセットした。
そのまま、川に泳ぎに行った帰り道だった。
生暖かい風が吹いてきた。折角さっぱりしたのになんだよ!と思って空を見上げると
入道雲がもくもくと空に広がっていく。一雨くるな、と急いでカメラを回収にその場所にむかった。
雲の影が田んぼを走っていく。カメラが見えてきた。そのとき、カメラの向こうに何か見えた。
遠くからでよく分からなかったが、全身白づくめの人たちがうねうねと動いているようだった。
段々遠ざかっていく。その先には田んぼしかない。
奇妙に感じたが、雨も降りそうだしカメラの回収が先だ。
カメラを持って家に付くとすぐに夕立が振り出した。
濡れずに済んだと安心して居間に入ったとき祖父が帰ってきた。
濡れた頭をタオルで拭きながら居間に来た祖父にさっきみたものを訊いてみた。
祖父は途端に険しい顔をして「にしゃ(お前の意味)、あれ見だんか?目ぇ合わせぢまっだんか?」
そのとき雷が丁度近くに大きな音を立てて落ちた。
祖父のあまりの剣幕と雷に驚いて、訳も分からず俺は泣き出してしまっていた。
「遠くだったから良く分からなかったよ…」泣きながら言う俺の頭を撫でながら言った。
「あれは見ぃだらいがん。見んでえがった。」祖父は涙ぐんでるようだった。
落雷で停電してしまったのでビデオを見るのは忘れていた。
翌日、朝食のあとビデオのことを思い出し、観ることにした。
予想より多くのトンボが映っていた。
風で田んぼの稲の葉が擦れる音と遠くからセミの鳴き声が聞こえるくらい。
たまに鳥の鳴き声もする。のどかなものだった。
しかし、しばらくすると突然音が止んだ。そして何かを引きずるような音が聞こえてきた。
画面は雲の影が田んぼに映りこむくらいで殆ど変化が無かった。
音は次第に大きくなっていく。ざわざわというかぼそぼそというか人が話すような音も聞こえてきた。
そして、いきなり画面にそいつらは現れた。
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(山形県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 22:47:35.74 ID:RKvGHN920
突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したくねくね'sを映し出す
「KA-KA-SHIは」「どこだ!」ステージにくねくね'sの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはくねくね'sの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたくねくねがターンテーブルをいじりながら目で合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! おれらMOURYO! いつもMUHYOUJO! くねくねSANJYO!
カカシBANZAI! 鳥はSANKAI! あぜ道俺ら歩くZENKAI!
(ドゥ~ン ドゥンドゥンドゥ~ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
作地減少! 農費上昇! 過疎で閑散! 飯だ母さん!
冷たい世間を生き抜き! 冷たい麦茶で息抜き!
どこだKA-KA-SHI農業MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
くねくねのプレイは好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ
そこにゲストが現れた!寺生まれで霊感の強いTさんだ!
「HIPHOPに国境も人種も種族の壁もないぜ!破ァ!破ァ!破ァ!」
片っ端からくねくねを吹き飛ばすパフォーマンスを披露するTさん。
本物のHIPHOP、それがここにあるのだ。寺生まれって本当に凄い、俺はそう思った
元ネタ
夏休みの宿題の自由研究でトンボの観察にするために
昼過ぎに田んぼのあぜ道にビデオカメラをセットした。
そのまま、川に泳ぎに行った帰り道だった。
生暖かい風が吹いてきた。折角さっぱりしたのになんだよ!と思って空を見上げると
入道雲がもくもくと空に広がっていく。一雨くるな、と急いでカメラを回収にその場所にむかった。
雲の影が田んぼを走っていく。カメラが見えてきた。そのとき、カメラの向こうに何か見えた。
遠くからでよく分からなかったが、全身白づくめの人たちがうねうねと動いているようだった。
段々遠ざかっていく。その先には田んぼしかない。
奇妙に感じたが、雨も降りそうだしカメラの回収が先だ。
カメラを持って家に付くとすぐに夕立が振り出した。
濡れずに済んだと安心して居間に入ったとき祖父が帰ってきた。
濡れた頭をタオルで拭きながら居間に来た祖父にさっきみたものを訊いてみた。
祖父は途端に険しい顔をして「にしゃ(お前の意味)、あれ見だんか?目ぇ合わせぢまっだんか?」
そのとき雷が丁度近くに大きな音を立てて落ちた。
祖父のあまりの剣幕と雷に驚いて、訳も分からず俺は泣き出してしまっていた。
「遠くだったから良く分からなかったよ…」泣きながら言う俺の頭を撫でながら言った。
「あれは見ぃだらいがん。見んでえがった。」祖父は涙ぐんでるようだった。
落雷で停電してしまったのでビデオを見るのは忘れていた。
翌日、朝食のあとビデオのことを思い出し、観ることにした。
予想より多くのトンボが映っていた。
風で田んぼの稲の葉が擦れる音と遠くからセミの鳴き声が聞こえるくらい。
たまに鳥の鳴き声もする。のどかなものだった。
しかし、しばらくすると突然音が止んだ。そして何かを引きずるような音が聞こえてきた。
画面は雲の影が田んぼに映りこむくらいで殆ど変化が無かった。
音は次第に大きくなっていく。ざわざわというかぼそぼそというか人が話すような音も聞こえてきた。
そして、いきなり画面にそいつらは現れた。
突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したくねくね'sを映し出す
「KA-KA-SHIは」「どこだ!」ステージにくねくね'sの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはくねくね'sの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたくねくねがターンテーブルをいじりながら目で合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! おれらMOURYO! いつもMUHYOUJO! くねくねSANJYO!
カカシBANZAI! 鳥はSANKAI! あぜ道俺ら歩くZENKAI!
(ドゥ~ン ドゥンドゥンドゥ~ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
作地減少! 農費上昇! 過疎で閑散! 飯だ母さん!
冷たい世間を生き抜き! 冷たい麦茶で息抜き!
どこだKA-KA-SHI農業MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
くねくねのプレイは好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ
まだ俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージがマシンガンのようにくねくねの口から飛び出していく
本物のヒップホップ。それがここにあるのだ
押入れの中
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/13(土) ID:ASXal0AQ0
一人暮らしをしている大学生の男がいた。
男が住んでいるのはごく普通のアパートだが、たまにおかしなことが起こった。
大学から帰ってくるとカーテンの形やゴミ箱の位置などが微妙に変わっている気がするのだ。
最近は誰かにつけられてる様な気もしてきた、流石に気味が悪くなってきた男は大学の友人に相談した。
男が「もしかして…ストーカーかな?警察に言うのが一番良いと思うけど…警察は実際に被害が無いと動いてくれないって聞くしなぁ…どうしよ……。」
と困っていると、友人は「…じゃあ大学に行ってる間ビデオカメラで部屋を撮影しておいて、もしストーカーが部屋に侵入してるのが撮れたらそのテープもって警察に行けば良いじゃん、不法侵入してるわけだからさすがに警察も動いてくれるだろ。」
と具体的な解決策を提示してくれた、やはり持つべきは友!
これは良い案だ!と思った男は早速次の日の朝、部屋にビデオカメラを設置して録画状態のまま大学へ行った。
大学から帰ってきた男は焦った、久々に部屋に違和感がある、「これは期待出来る、マジにストーカー写ってるかも…」と思いながらビデオの録画を止め、再生した。
しばらくは何も写らなかった。
しかし夕方になると、知らない女が包丁を持って部屋に入ってきたのだ。「…!!!!!!」ビビった男はすぐに友人に電話をかけた、「ヤッベー!写ってる写ってるストーカー写ってる!!!!」と若干興奮気味に伝え、それからは録画を見ながら友人に内容を実況した。
「ゴミ箱漁ってるよぉ…」「今度は服の匂い嗅いでる…キメェ!!」今までコイツは何回も来ていたのかと思うと、男は背筋が凍る思いだった。「これで警察も動いてくれるなぁ」と少しホッとしてると、画面の中の女は押入れに入った。
「うっわ…押し入れの中入ったよ、しかもなかなか出てこない……」などと友人と喋っていると、また誰かが部屋に入ってきた。
男は言葉を詰まらせた。
部屋に入って来たのは自分だった。
そしてビデオの中の自分はカメラに近付き録画を止める、そこでビデオは終わっていた。
押し入れにまだ女がいる。
破ぁぁ!!!俺は押入れに向かい念を込めた。しばらく押入れではどたばたもがいていた様だったがすぐに静になった。
わざわざビデオに取らなきゃ見つけられないなんて俺もまだまだ未熟だな……
うちのオヤジは凄い、改めてそう思った。
元ネタ
一人暮らしをしている大学生の男がいた。
男が住んでいるのはごく普通のアパートだが、たまにおかしなことが起こった。
大学から帰ってくるとカーテンの形やゴミ箱の位置などが微妙に変わっている気がするのだ。
最近は誰かにつけられてる様な気もしてきた、流石に気味が悪くなってきた男は大学の友人に相談した。
男が「もしかして…ストーカーかな?警察に言うのが一番良いと思うけど…
警察は実際に被害が無いと動いてくれないって聞くしなぁ…どうしよ……。」
と困っていると、友人は「…じゃあ大学に行ってる間ビデオカメラで部屋を撮影しておいて、
もしストーカーが部屋に侵入してるのが撮れたらそのテープもって警察に行けば良いじゃん、
不法侵入してるわけだからさすがに警察も動いてくれるだろ。」
と具体的な解決策を提示してくれた、やはり持つべきは友!これは良い案だ!と思った男は
早速次の日の朝、部屋にビデオカメラを設置して録画状態のまま大学へ行った。
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/27(日) 16:30:50.27 ID:OtV6O1Ez0
大学から帰ってきた男は焦った、久々に部屋に違和感がある、
「これは期待出来る、マジにストーカー写ってるかも…」と思いながらビデオの録画を止め、再生した。
しばらくは何も写らなかった。
しかし夕方になると、知らない女が包丁を持って部屋に入ってきたのだ。
「…!!!!!!」ビビった男はすぐに友人に電話をかけた、
「ヤッベー!写ってる写ってるストーカー写ってる!!!!」と若干興奮気味に伝え、
それからは録画を見ながら友人に内容を実況した。
「ゴミ箱漁ってるよぉ…」「今度は服の匂い嗅いでる…キメェ!!」今までコイツは何回も来ていたのかと思うと
男は背筋が凍る思いだった。「これで警察も動いてくれるなぁ」と少しホッとしてると、画面の中の女は押入れに入った。
「うっわ…押し入れの中入ったよ、しかもなかなか出てこない……」などと友人と喋っていると、また誰かが部屋に入ってきた。
男は言葉を詰まらせた。
部屋に入って来たのは自分だった。
そしてビデオの中の自分はカメラに近付き録画を止める。
そこでビデオは終わっていた。
寺生まれのTさん VS 八尺様
※BADENDバージョン
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
田舎の農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行って
いないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこ
んなことだ。
春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで
行った。まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛
いでいた。そうしたら、
「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」
と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じが
した。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上
に置いてあったわけじゃない。帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで
来ると、一人女性が見えた。まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。
女性は白っぽいワンピースを着ていた。
・
・
・
・
・
・
・
・
一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め「助けてください」と必死にお祈
りをはじめた。
そのとき、
「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」
あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガ
ラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、仏像に祈ることだけだった。
とてつもなく長い一夜に感じたが、それでも朝は来るもので、つけっぱなしの
テレビがいつの間にか朝のニュースをやっていた。画面隅に表示される時間は
確か七時十三分となっていた。
ガラスを叩く音も、あの声も気づかないうちに止んでいた。
どうやら眠ってしまったか気を失ってしまったかしたらしい。
盛り塩はさらに黒く変色していた。
念のため、自分の時計を見たところはぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを
開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。
下に降りると、親父も来ていた。
じいちゃんが外から顔を出して「早く車に乗れ」と促し、庭に出てみると、ど
こから持ってきたのか、ワンボックスのバンが一台あった。そして、庭に何人
かの男たちがいた。
ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、
庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、八方すべ
てを囲まれた形になった。
「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下
を向いていろ。俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。
いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」
右隣に座った五十歳くらいのオジさんがそう言った。
そして、じいちゃんの運転する軽トラが先頭、次が自分が乗っているバン、後
に親父が運転する乗用車という車列で走り出した。車列はかなりゆっくりとし
たスピードで進んだ。おそらく二十キロも出ていなかったんじゃあるまいか。
間もなくKさんが、「ここがふんばりどころだ」と呟くと、何やら念仏のよう
なものを唱え始めた。
「彼の力が及ぶか……」隣にいたオジさんが意味深に言う。
それを聞いて、「彼って?」と俺が聞いた瞬間、
「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」
またあの声が聞こえてきた。
Kさんからもらったお札を握り締め、言われたとおりに目を閉じ、下を向いて
いたが、なぜか薄目をあけて外を少しだけ見てしまった。
目に入ったのは白っぽいワンピース。それが車に合わせ移動していた。
あの大股で付いてきているのか。
頭はウインドウの外にあって見えない。しかし、車内を覗き込もうとしたのか、
頭を下げる仕草を始めた。
無意識に「ヒッ」と声を出す。
「見るな」と隣が声を荒げる。
慌てて目をぎゅっとつぶり、さらに強くお札を握り締めた。
コツ、コツ、コツ
ガラスを叩く音が始まる。
周りに乗っている人も短く「エッ」とか「ンン」とか声を出す。
アレは見えなくても、声は聞こえなくても、音は聞こえてしまうようだ。
Kさんの念仏に力が入る。
どさっと音を立てて、俺に誰かがもたれかかった。驚きのあまり声を漏らすと、車は少しスピードをあげた。
まわりからくぐもった声が響き、そのたびにガラスを叩く音が大きくなる。
ふいに、Kさんの念仏が聞こえなくなった。
車内を、走行音だけが静かに響いた。
それが十秒ほど続いた。
終わったのかと、ため息をつきそうになった瞬間、
「まだ目を開けるなッ!」
と男の怒鳴り声が届く。この車内じゃない、声は窓から響いた。
その瞬間、
「ぽぽ、ぽ、ぽっぽぽぽぽ」
と、真横からあの音が聞こえる。
隣にいる。
全身の鳥肌が総立ちし、喉がカラカラになる。
そして、冷たい何かが、俺の右頬に触れた瞬間、
「もってくれよ……。破ぁーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
という絶叫が響いた。
続いて、目を瞑っていても目蓋を通して青白い光が入り込んできた。
それは暖かい光で、お湯のように全身を包んでくる。
だけど、「ぽ、ぽ、ぽ、ぽ、ぽ」
という音は消えない。むしろ強まっていく。耳から響いていたはずの言葉は、
頭の中から聞こえてくるようになっていた。
さらに、この暖かい光の中で、俺の頬だけは異様に冷たかった。
そのままどこかへ連れて行かれるんじゃないかと諦めかけた瞬間、光が消えた。
「抜けた」
と、息も絶え絶えにKさんは声を上げた。
そして、やっと車は止まると俺は眼を開くことを許された。
なんと、俺の周りにいた人達は全員気絶していて、運転手とKさんだけはギリギリ意識を保っているような状況だった。
Kさんが「お札見せてみな」と近寄ってくる。
無意識に握り締めていたお札を見ると、全体が黒っぽく変色し、
焼け焦げた炭のように崩れてしまった。
気絶した人達は急いでじいちゃんのトラックへ乗せると、すぐに走り去ってしまう。
親父曰く、近くのお寺で様子を見るらしい。
広いところで車を降りると、俺は親父の車に移された。
そこには、一人の男が座っていた。爽やかな印象を持たせる青年だったけど、
酷く疲れているようだった。
「あの人は?」と聞くと、「彼は寺生まれのTさんだ」と親父が答えた。
なんでも人知を超えた霊力を持っているらしく、
今回俺を守るために協力してくれたんだと。
礼を言うと、Tさんは首を横に振り、「すまない」と呟いた。
「俺の力では、あれが精一杯だった」荒い息を零しながら、
Tさんは項垂れてしまった。助かりましたと言ったら、
「あんたの頬にアイツは印をつけた」と俺の頬を指差した。
そう言われて右頬を触ると、その場所だけ氷を押し付けていたかのように冷たい。
Tさん曰く、あと少しでも遅れていたら、俺はこの世にはいなかったらしい。
「絶対に、この地区には近寄るな」
帰りの車の中、Tさんは俺にずっとそう言っていた。
Tさんと別れる時、彼は小さいお守りを俺に渡してくれた。
「そのお守りは絶対に手放すな。それと、もし次に何かあったなら、俺に連絡しろ」
有無を言わさぬ声で、Tさんは言い、俺は頷くしかなかった。
その後は親父と二人で自宅へ戻った。
バイクは後日じいちゃんと近所の人が届けてくれた。
親父も八尺様のことは知っていたようで、子供の頃、友達の一人が魅入られ
て命を落としたということを話してくれた。
魅入られたため、他の土地へ移った人も知っているという。
バンに乗った男たちは、すべてじいちゃんの一族に関係がある人で、
つまりは極々薄いんがらも自分と血縁関係にある人たちだそうだ。
前を走ったじいちゃん、後ろを走った親父も当然血のつながりはあるわけで、
少しでも八尺様の目をごまかして時間を稼ぐつもりだったという。
その間に、霊力の異常なTさんに何とかしてもらうつもりだったけど、
八尺様の力は予想以上で、あと少しで俺は連れ去られるところだったらしい。
そして、先に書いたようなことを説明され、もうあそこには行かないようにと
念を押された。
家に戻ってから、じいちゃんと電話で話したとき、あの夜に声をかけたかと聞
いたが、そんなことはしていないと断言された。
――やっぱりあれは…
と思ったら、改めて背筋が寒くなった。
ちなみに、寺生まれのTさんの霊力は本当に凄まじく、
俺が八尺様に魅入られた時には、既にこっちに向かっていたらしい。
だから、あんなにも早く駆けつけることが出来た。
でもそんな彼でも八尺様を退治することは出来なかった。
八尺様の被害には成人前の若い人間、それも子供が遭うことが多いということ
だ。まだ子供や若年の人間が極度の不安な状態にあるとき、身内の声であのよ
うなことを言われれば、つい心を許してしまうのだろう。
それから十年経って、あのことも忘れがちになったとき、洒落にならない後日
談、いや、まだ終わっていないんだ。
「八尺様を封じている地蔵様が誰かに壊されてしまった。それもお前の家に通
じる道のものが」
と、ばあちゃんから電話があった。
(じいちゃんは二年前に亡くなっていて、当然ながら葬式にも行かせてもらえ
なかった。じいちゃんも起き上がれなくなってからは絶対来させるなと言って
いたという)
ばあちゃんの電話を終えた俺は悪寒を感じ、
彼のお寺の番号を聞いていたのですぐさまTさんへ電話した。
だけど、電話に出た住職によると、Tさんは今外出中だという。
俺の名前を出すと、相手は何か知っているのか、簡単に携帯電話の番号を教えてくれた。
すぐに電話を繋ぐと、
「あぁ、わかっている。今、お前の家に向かっているところだ」
とTさんは答えた。
その声は、八尺様の恐怖に震えている俺が、さらに恐怖するほど、怖かった。
ふと、Tさんから貰ったお守り(テレビの横に飾ってある)を見ると、
糸が黒ずんで解け、ボロボロと崩れ落ちていく。
「俺が行くまで、家から出るなよ」
Tさんはそう言って、電話を切る。
その声には、ある種の決意が込められているような気がした。
寺生まれは、怖い。俺は玄関から響く懐かしい声を聞きながら、そう思った。「ぽぽぽ」
スポンサーリンク
おまえ何する気だよ!
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(愛知県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 20:38:43.20 ID:g8jqvHO50
数年前に、本栖湖畔で朝釣りのために
キャンプをしていたときのこと。
夜中のたき火中に、
「たすけてえええだれかあ」と女性の声が湖の方で聞こえてきて、
そちらに目をやると女性が溺れていた。
びっくりしたと同時に、助けなきゃと思い立ち上がったら連れが
「おまえ何する気だよ!」って引き留めるから
「助けなきゃ」と言い返したら、
「おまえ、ちょっと冷静になってよく見て見ろ!
ここから離れていて真っ暗なのに何で顔がはっきり見えているんだよ!」
するとむこうからすごい速度のアヒルボートが!!
寺生まれで霊感の強いTさんだった!Tさんは溺れてる女の影に向かって
「破ぁ!!」と叫んだ、すると女の影は断末魔の悲鳴を上げながら
粉みじんになって吹き飛んだ!
「このあたりは水難事故が多いらしいからな、仲間が欲しかったんだろう」
Tさんははにかみながら「気をつけろよ」とだけ残して帰っていった
寺生まれってスゴイ、改めてそう思った
元ネタ
575 名前:manman 投稿日:02/02/10 23:30
釣り版からのコピペです。
既出だったらスマソ。
数年前に、本栖湖畔で朝釣りのために
キャンプをしていたときのこと。
夜中のたき火中に、
「たすけてえええだれかあ」と女性の声が湖の方で聞こえてきて、そち
らに目をやると女性が溺れていた。
びっくりしたと同時に、助けなきゃと思い立ち上がったら、連れが
「おまえ何する気だよ!」って引き留めるから、「助けなきゃ」と言い返し
たら、 「おまえ、ちょっと冷静になってよく見て見ろ!ここから離れて
いて真っ暗なのに何で顔がはっきり見えているんだよ!」と、言うもんだから
改めて見てみた。
そうしたら、水の中でばしゃばしゃ藻掻くこともやめて、じっとこちら
を見ていた。足が立つ場所じゃないのに・・・
確かに暗闇のはずなのに、顔の造作までハッキリわかる。白く光ってい
るというか。
たき火は埋み火だったから、こちらの光が届くわけもなし。
んで、ゾーっとして言うまでもなく、即刻撤収。
そちらを見ないようにして作業したんだけど、視線をずっと感じてい
た。
もう、二度と行かない・・・!
あと、神奈川県の幕山付近でも怖い思いしたんだけど、次回に。
赤色
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(dion軍)[] 投稿日:2008/09/13(土) 22:37:13.14 ID:X+5qqeOD0
タクシーの運転手が、人気のない道である女性を乗せた。
彼女は夜にも関わらずサングラスをしていたため、
運転手は不思議に思いつつも気にしないふりをし車を走らせた。
しばらくして彼女は或る小屋の前で降ろしてくれと言い、何故?とは
思いつつもその場に女性を降ろした。
彼女はタクシーから降りるとその小屋の中に入り、扉を閉めた。
一体こんな山奥で何をする気なのだと、運転手は不思議に思い、
扉の鍵穴から小屋の内部を覗こうとした。
しかし、鍵穴から見えたのは、ただ一面の赤色だった。
最初は詰まってるのかとも思った運転手だが、何か気味が悪くなり
そそくさと小屋の前から立ち去った。
帰る途中、運転手は一軒のラーメン屋を見つけ、丁度腹も減っていた
運転手はその店に入り、一杯のラーメンを注文した。
ラーメンが出来るまでの間、ふっと先ほどの女性の事を思い出し運転手は、店長に尋ねた。
「そうですか…お客さんも見たんですか…。」
運転手は驚いた。
その瞬間、いきなり扉がガラガラと開いた。俺&店長「!!!!!!!!!!!!!!!!」
Tさん「塩ラーメン頼む」
元ネタ
120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/25(月) 22:47:48.00 ID:Ctvvx6YN0
タクシーの運転手が、人気のない道である女性を乗せた。
彼女は夜にも関わらずサングラスをしていたため、
運転手は不思議に思いつつも気にしないふりをし車を走らせた。
しばらくして彼女は或る小屋の前で降ろしてくれと言い、何故?とは
思いつつも運転手はその場に女性を降ろした。
彼女はタクシーから降りるとそそくさとその小屋の中に入り、扉を閉めた。
一体こんな山奥で何をする気なのだと、運転手は不思議に思い、
扉の鍵穴から小屋の内部を覗こうとした。
しかし、鍵穴から見えたのは、ただ一面の赤色だった。
最初は鍵穴が詰まってるのかとも思った運転手だが、何か気味が悪くなったのでタクシーに飛び乗り小屋の前から走り去った。
帰る途中、運転手は一軒のラーメン屋を見つけた
丁度腹も減っていた運転手はその店に入り、一杯のラーメンを注文する事にした。
ラーメンを待っている間に、運転手はふっと先ほどの女性の事を思い出し、店長にその女性について尋ねた。
「そうですか…お客さんも見たんですか…。」
運転手は驚いた。
この道では、昔殺人鬼に両目を刺され、殺された女性の亡霊が出るというのだ。
その話を聞いたとき、運転手はハッと気付いてしまった…。
先ほど自分が見たのは部屋の中ではなく、その女性の目だったという事に…。
テープレコーダー
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 22:10:03.82 ID:ASXal0AQ0
ある男がひとりで登山に出かけたまま行方不明になった。
捜索隊が結成され山狩りが行われたが見つかったのは男の物と思われる荷物だけだった
そのなかには、テープレコーダーがあった。
テープには大声で助けを求める、男の声が録音されていた。
男はどうやら何かけがをして、動けなくなったらしかった。
テープことはマスコミにも公表されたが、遺族も警察関係者も
公表をひかえていた部分があった。
そのテープには助けを求めるメッセージとは違うものも録音されていた。
何かに非常におびえた男の声だった。
どうやら夜に何かがおこっているようだった。
男は必死にテープにむかって口述している。
一日目
「夜になると人の声がする・・・
呼ぶ声がする・・・
こんな夜中に誰もいないところに・・・
だれもいないのに・・・」
二日目
「たすけて・・・
声がする。
夜になるとあいつがやってくる・・・
暗闇から呼んでいる・・・
昨日より近くなっている・・・
おそろしいよ・・・
おねがい、たすけて・・・
とてもこわい、とても・・・
だれかたすけて・・・」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 22:11:17.88 ID:ASXal0AQ0
三日目
「近くまで来ている・・・
たすけて・・・
人が・・・ヒッ・・・
こわい・・
近くまで来ている・・・
おねがい、たすけて・・・
おねがい、おねがい
よぶ・だれも・・・
ひ・あいつ・・ちか・・・・こわいよ・・たす
すぐそばまで・・たすけ・
こえが・・・
おねがい、・・た・・・・て」
こうしてテープはそこで切れている。
それ以後、男はテープに何も録音していない。
警察はこのテープをくわしく分析した。
テープはずっとその男の声だけで、他の怪しい物音は
入っていなかった。
しかし、三日目のテープが最後に切れるところで、
これまでとは違う音が録音されていた。
そのことに関して、分析家も理解不能だった。
それは、遭難した男の声とは違う、別の人間の声だった。
レコーダーのすぐそばで発せられている。
耳元でささやかれたかのように、はっきりと。
「破ァッ!! 」
ちょうど山に山菜を取りにきていたTさんの声だった。
そのすぐ後遭難した男性を背負いTさんは山から降りてきた
「低級霊が集まってきてたが山の神と直々に話をつけてきた。人間がよりつきさえしなけりゃもう襲ってはこないぜ。ま、お蔭でとった山菜は全部お供え物になっちまったがな」
土まみれになりながらもさわやかに笑うTさんを見て寺生まれってスゴイ、改めて思った。
元ネタ
6 名前: (*゜Д゜)<21歳inν速 投稿日: 2005/07/28(木) 14:09:02 ID:GaCdYkZZ0
ある男がひとりで登山に出かけたまま行方不明になった。
3年後、湿地帯でその男の遺骨が発見され、遺留品も回収されたが、
その中にはテープレコーダーがあった。
テープには大声で助けを求める、男の声が録音されていた。
男はどうやら何かけがをして、動けなくなったらしかった。
テープのことはマスコミにも公表されたが、遺族も警察関係者も
公表をひかえていた部分があった。
そのテープには助けを求めるメッセージとは違うものも録音されていたのだ。
何かに非常におびえた男の声だった。
どうやら夜に何かがおこっているようだった。
男は必死にテープにむかって口述している。
14 名前: (*゜Д゜)<21歳inν速 投稿日: 2005/07/28(木) 14:12:08 ID:GaCdYkZZ0
一日目
「夜になると人の声がする・・・呼ぶ声がする・・・
こんな夜中に誰もいないところに・・・だれもいないのに・・・」
二日目
「たすけて・・・声がする。
夜になるとあいつがやってくる・・・
暗闇から呼んでいる・・・昨日より近くなっている・・・
おそろしいよ・・・おねがい、たすけて・・・
とてもこわい、とても・・・だれかたすけて・・・」
三日目
「近くまで来ている・・・たすけて・・・人が・・・ヒッ・・・
こわい・・ 近くまで来ている・・・
おねがい、たすけて・・・おねがい、おねがい
よぶ・だれも・・・ひ・あいつ・・ちか・・・・こわいよ・・たす
すぐそばまで・・たすけ・こえが・・・おねがい、・・た・・・・て」
16 名前: (*゜Д゜)<21歳inν速 投稿日: 2005/07/28(木) 14:13:21 ID:GaCdYkZZ0
こうしてテープはそこで切れている。
それ以後、男はテープに何も録音していない。
警察はこのテープをくわしく分析した。
テープはずっとその男の声だけで、他の怪しい物音は
入っていなかった。
しかし、三日目のテープが最後に切れるところで、
これまでとは違う音が録音されていた。
そのことに関して、分析家も理解不能だった。
それは、遭難した男の声とは違う、別の人間の声だった。
レコーダーのすぐそばで発せられている。
耳元でささやかれたかのように、はっきりと。
「・・・おい」
スポンサーリンク
はじめてのかていか
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 23:45:13.13 ID:ASXal0AQ0
7がつ5にち
きょう、はじめてかていかをならった。ケンちゃんは「かていかはおんなのかもく!」といってせんせいにおこられた。
せんせいは「いまはだんしもさいほうやおりょうりができないといけないじだい」といった。
はじめてのじゅぎょうはおりょうりだった。1ぱんはごはんをたいた。2はんはおみそしるをつくった。3ぱんはカレーをつくった。ぼくは3ぱんです。
じゃがいもやにんじんをほうちょうできるときはドキドキした。「てをきらないようにゆっくりね」とせんせいがいった。
じゃがいもやにんじんやたまねぎやおにくをゴトゴトにた。カレーのルーをいれた。しばらくしたらカレーができた。やさいやおにくをきるときはきんちょうしたけど、そのあとはかんたんだった。
がっこうのかえりにびょういんにいった。ママにカレーをつくったといったら、にっこりわらった。ママがいえにいなくてさびしいといったら、もうすぐいえにかえれるといった。うれしかった。
「そのときはいもうともいっしょよ」といった。
いもうとは、ともよというなまえだ。ママはともよをうんだので、びょういんにいる。
「ともよもカレーをたべるかな」ときいた。
もうちょっとおおきくなったらたべるとママはいった。
おおきくなったら、ともよにいっぱいカレーをつくってあげようとおもった。
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/13(土) 23:56:43.65 ID:ASXal0AQ0
7がつ8にち
ママとともよがいえにかえってきた。パパはにこにこしている。
ぼくはママとパパにカレーをつくってあげようとおもってそういった。
「いいから、おとなしくしていなさい」
パパがそういって、なにもさせてくれなかった。
ママにあそんでもらおうとおもった。でも、ママはずっとともよとあそんでいる。
7がつ10にち
きょういえに、しんすけおじさんとかおりおばさんとおじいちゃんとおばあちゃんがきた。
おしょうがつみたいでうれしかった。しんすけおじさんとあそんでもらおうとおもった。だけどあそんでくれなかった。
かおりおばさんにほんをよんでもらおうとおもった。だけどよんでもらえなかった。
おじいちゃんとおばあちゃんもあそんでくれなかった。
みんなともよとあそんでいる。
「おへやにかえっておとなしくあそんでいなさい」
みんなにそういわれた。
7がつ12にち
こんどのにちようびに、またおじさんやおばさんやおじいちゃんやおばあちゃんがくる。
みんなともよとあそびにくる。ぼくとあそんでくれない。
「たべちゃいたいくらいかわいいって」
ママはともよをだっこしていった。パパも「そのとおりだよ」といった。
「よかったねともよ」とママはいった。
7がつ18にち
はやおきしてカレーをつくった。やさいはじょうずにきれた。おにくはむずかしかった。やわらかくてプニャプニャしてて、ちがいっぱいでた。
「ともよー!ともよー!」
ママがともよをさがしてる。もうすぐみんながくる。カレーがぐつぐつにえている。
たべちゃいたいぐらいかわいいともよ
「お、あんがいじょうずにできたじゃないか」
りょうりのじゃまだからともよをあずけてたきんじょのてらうまれのTさんがほめてくれた
「どれ、あじのほうは、と…ふむすこし、あまみがたりないな。はぁー!」
そういってTさんはもちこんできたたっぱからすりおろしたりんごをいれてくれたれいのうりょくだといいはっていたが、どこからみてもすりおろしのりんごだった。
かれーはおかげでおいしかった。てらうまれはすごい、あらためてそうおもった。
元ネタ
はじめてのかていか
7がつ5にち
きょう、はじめてかていかをならった。ケンちゃんは「かていかはおんなのかもく!」といってせんせいにおこられた。
せんせいは「いまはだんしもさいほうやおりょうりができないといけないじだい」といった。
はじめてのじゅぎょうはおりょうりだった。1ぱんはごはんをたいた。2はんはおみそしるをつくった。3ぱんはカレーをつくった。ぼくは3ぱんです。
じゃがいもやにんじんをほうちょうできるときはドキドキした。「てをきらないようにゆっくりね」とせんせいがいった。
じゃがいもやにんじんやたまねぎやおにくをゴトゴトにた。カレーのルーをいれた。しばらくしたらカレーができた。やさいやおにくをきるときはきんちょうしたけど、そのあとはかんたんだった。
がっこうのかえりにびょういんにいった。ママにカレーをつくったといったら、にっこりわらった。ママがいえにいなくてさびしいといったら、もうすぐいえにかえれるといった。うれしかった。
「そのときはいもうともいっしょよ」といった。
いもうとは、ともよというなまえだ。ママはともよをうんだので、びょういんにいる。
「ともよもカレーをたべるかな」ときいた。
もうちょっとおおきくなったらたべるとママはいった。
おおきくなったら、ともよにいっぱいカレーをつくってあげようとおもった。
7がつ8にち
ママとともよがいえにかえってきた。パパはにこにこしている。
ぼくはママとパパにカレーをつくってあげようとおもってそういった。
「いいから、おとなしくしていなさい」
パパがそういって、なにもさせてくれなかった。
ママにあそんでもらおうとおもった。でも、ママはずっとともよとあそんでいる。
7がつ10にち
きょういえに、しんすけおじさんとかおりおばさんとおじいちゃんとおばあちゃんがきた。おしょうがつみたいでうれしかった。しんすけおじさんとあそんでもらおうとおもった。だけどあそんでくれなかった。かおりおばさんにほんをよんでもらおうとおもった。だけどよんでもらえなかった。おじいちゃんとおばあちゃんもあそんでくれなかった。みんなともよとあそんでいる。
「おへやにかえっておとなしくあそんでいなさい」
みんなにそういわれた。
7がつ12にち
こんどのにちようびに、またおじさんやおばさんやおじいちゃんやおばあちゃんがくる。みんなともよとあそびにくる。ぼくとあそんでくれない。
「たべちゃいたいくらいかわいいって」
ママはともよをだっこしていった。パパも「そのとおりだよ」といった。
「よかったねともよ」とママはいった。
7がつ18にち
はやおきしてカレーをつくった。やさいはじょうずにきれた。おにくはむずかしかった。やわらかくてプニャプニャしてて、ちがいっぱいでた。
「ともよー!ともよー!」
ママがともよをさがしてる。もうすぐみんながくる。カレーがぐつぐつにえている。
「ともよー!ともよー!」
たべちゃいたいぐらいかわいいともよ。
指輪
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(石川県)[sage] 投稿日:2008/09/14(日) 00:12:01.90 ID:tzzf1mB80
群馬県の田舎の方である一家が心中したそうです。
それから数ヵ月後、その家が壊されることになりました。
その時、東京の大学の「オカルト研究会」みたいなサークルに所属する学生が
壊される前にその家を見物しに行こう、ということになりました。男2人女2人の4人で。行ってみるとその家は壊されかけでした。いろいろなモノが散乱しています。ビデオを撮りながら「お邪魔しまーす」。
「ここが台所ですね」「トイレ借りていいですか」
ふざけてる内に片方の女の子が怖くなってしまったので帰る事にしました。
「お邪魔しました~」ここでビデオも撮るのをやめ、車に乗り込みました。
帰りの車の中でもう一人の女の子が
「この指輪拾ってきちゃった。記念に部室に置いとこーよ!」
後日。
男のアパートでビデオを見ることにしました。
「お邪魔しまーす」「いらっしゃい」
聞こえないはずの声が聞こええ4人は互いを見つめあいました。
「ここが台所ですね」「はい」
「トイレ借りていいですか」「どうぞ」
「お邪魔しました~」
「待て」
沈黙してしまった4人。その時、全員の携帯が一斉に鳴り出しました。
一瞬パニックになりましたが落ち着きを取り戻し全員電話に出てみました。
男2人の携帯はいずれも無言電話。怖がりの女の子も無言電話。
指輪を拾った子の携帯からは
「指輪返して・・・・・」
T『破ァ!!!!』
「ぐっ・・・指・・・輪・・・」
T『その指輪は人間が持っているべきものじゃない。俺に出来るのはここまでだ』
こうして彼らの、指輪を捨てる旅が始まったのです。
元ネタ
群馬県の田舎の方である一家が心中したそうです。(仮に鈴木さんとします)
それから数ヵ月後、その家が壊されることになりました。その時、東京の大学の「オカルト研究会」
みたいなサークルに所属する学生が壊される前にその家を見物しに行こう、ということになりました。男2人女2人の4人で。
行ってみるとその家は壊されかけでした。いろいろなモノが散乱しています。ビデオを撮りながら「鈴木さん、お邪魔しまーす」。
「ここは台所ですね」。「トイレ借りていいですか」・・・ふざけてる内に片方の女の子が怖くなってしまったので帰る事にしました。
「お邪魔しました~」。ここでビデオも撮るのをやめ、車に乗り込みました。
帰りの車の中でもう一人の女の子が「この指輪拾ってきちゃった。記念に部室に置いとこーよ!」
後日。
男のアパートでビデオを見ることにしました。
「お邪魔しまーす」「お待ちしてました~」・・・・・聞こえないはずの声が聞こえ4人は互いを見つめあいました。
「ここは台所ですね」「はい」・・・・「トイレ借りていいですか」「どうぞ」・・・・
「お邪魔しました~」・・・・・・「行かないで!!!!!!!」
沈黙してしまった4人。その時、全員の携帯が一斉に鳴り出した!
一瞬パニックになりましたが落ち着きを取り戻し全員電話に出てみました。
男2人の携帯はいずれも無言電話。怖がりの女の子も無言電話。指輪を拾った子の携帯からは
「あの・・・鈴木ですけど・・・」
「指輪返して・・・・・」
山小屋
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(栃木県)[] 投稿日:2008/09/14(日) 00:35:07.05 ID:FJTwDI0P0
ある雪山で猛吹雪の中、4人が遭難した。
このままでは確実に死ぬ・・・そう皆が考えていた先、山小屋が見付かる。
息も絶え絶えに小屋になだれ込む4人。
しかし、その山小屋には暖房施設がなく、あるのは非常用の食糧のみ。
寝れば確実に凍え死ぬ。ひとまず朝になれば・・・
そこでリーダーがゲームを提案する。
「4人全員が小屋の四隅に座り、5分毎に東回りに歩いて、人を起こして回ろう。
起こされた人は起こした人と交替して次の角に向かう」
翌朝、救助隊が山小屋を発見。疲弊した4人に笑顔が浮かぶ。
救助隊「よく全員ご無事で」
リーダー「いや、駄目かと思いましたが~~~のようなゲームをしまして…」
少し間を置いて救助隊が答える
救助隊「そのゲーム、できっこないですよ」
「ふ破ぁーあ」大きなアクビをしながら寺生まれのTさんが小屋の外から戻ってきた。
「よ、昨日はどうもな」
どうやら小屋にいたもう一人は寺生まれのTさんだったらしい
「なんだよ、気づいてなかったのかよ……」
ろくに挨拶もせず溶け込めるTさんは凄い。改めてそう思った。
元ネタ
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/03(日) 12:55:48.87 ID:AXXmbnGJ0
ある雪山で猛吹雪の中、4人が遭難した。
このままでは確実に死ぬ・・・そう皆が考えていた先、山小屋が見付かる。
息も絶え絶えに小屋になだれ込む4人。
しかし、その山小屋には暖房施設がなく、あるのは非常用の食糧のみ。
寝れば確実に凍え死ぬ。ひとまず朝になれば・・・
そこでリーダーがゲームを提案する。
「4人全員が小屋の四隅に座り、5分毎に東回りに歩いて、人を起こして回ろう。
起こされた人は起こした人と交替して次の角に向かう」
翌朝、救助隊が山小屋を発見。疲弊した4人に笑顔が浮かぶ。
救助隊「よく全員ご無事で」
リーダー「いや、駄目かと思いましたが~~~のようなゲームをしまして…」
少し間を置いて救助隊が答える
救助隊「そのゲーム、できっこないですよ」
なぜか5人いる
→ 4隅に座って順に肩を叩きに行くと、最初に動いた人の場所には誰もいないはず
→ ゲームが成立したと言うことは、「5人目の誰か」がいた