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516:本当にあった怖い名無し:2007/03/10(土) 10:43:25 ID:rj+4XX240
もう一つ、星新一でタイトル失念。
草原に銀色の円盤が降りてきた。
円盤から赤い服を着た人物が降り立ち、周囲の植物を集めだした。
そこへ子どもたちが集まってくる。
「何をしているの?」
「この星の標本を集めているんだ。あまり時間がないから植物しか集められないけど」
「それじゃあ僕たちが採ってきた花をあげるよ」
子どもたちのおかげでたくさんの標本が集まる。
「ありがとう、君たちのおかげだ。お礼に次に来たときに君たちの願いを叶えてあげよう。何がいいかい?」
「大人が悪いことをしないようにしてほしい。よくわからないけど大人は悪いことをするんだって、ワイロとか」
「わかった」
円盤に帰る宇宙人、仲間たちとこの星の奴等は気持ちいい奴等だなと宇宙に帰る。
時は経ち、あのときの円盤がまた地球に降りてきた。
子どもたちの願いを叶えるため、意気揚々と円盤から降りる宇宙人。
しかし妙な顔をして帰ってきた。訝しげに尋ねる同僚。
「どうしたんだい?」
「この前の子どもたちに会ったんだが、だいぶ姿が変わっていてすぐにはわからなかったよ」
「へえ、それで願いは叶えてやったのかい」
「いや、それがみんな出っ張ったお腹をさすりながら
『ああ、そんなことも言ったかな。でも今更余計なことはしないでくれ』って言うんだ」