後味の悪い話

【後味の悪い話】アゴなしゲン

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93: 1/2@\(^o^)/ 2016/03/07(月) 17:54:36.83 ID:ZwVsWxi40
壁の隙間で思い出した、「アゴなしゲン」のB-BOYの話

主人公ゲンは、ある事をきっかけに「B-BOY」という若者の文化に感化されてしまい、ダボダボの服を着てラップを歌いナウい言葉を口ずさみながらスプレーで壁に落書きするようになる
意外なことにゲンは落書き魔として頭角を現し、町の至る所に自分の名前を落書きし、銭湯の煙突の天辺といった危険な位置にまで落書きすることに成功したため、町中のB-BOYの若者たちからリクペストされるようになる

ゲンが「俺より危険な落書きやってる奴がどっかにいねーかなー」なんて考えながらドライブしていると、
ビルの屋上に立っている女性の姿を目撃する

女性(影があって幸薄そうだが美人)が屋上から飛び降りようとした瞬間、ゲンが屋上に駆けつける
女性は「止めようとしても無駄よ」とゲンを警戒する
しかしゲンは女性のことを自分と同じ落書き魔だと誤解しており、「止めるだなんてとんでもない、俺は君と勝負しにきたのさ」と言って屋上の床に落書きし始める
女性は遺書を書き忘れていたことを思い出し、ゲンのスプレーを借りて屋上の床に遺書を書き始める
しかし女性はスプレーなど使い慣れていなかったため書き間違えをしてしまい、場所を変えて何度も繰り返し書き直す
やがて屋上の床には書くスペースが無くなってしまい、女性はしかたなく屋上から身を乗り出してビルの壁面に遺書を書き始める

94: 1/2@\(^o^)/ 2016/03/07(月) 17:56:11.69 ID:ZwVsWxi40
それを見てゲンは衝撃をうける
「俺が彼女の落書きを超えるには、彼女の落書きより下の位置に落書きしなければならない!」
ゲンは策を講じ、
「すぐ隣のビルの壁まで跳び、さらに隣のビルの壁を蹴って(三角跳びの要領で)このビルの壁まで跳び、彼女の落書きの下に落書きする」
という作戦を立てた
そしてゲンはそれを実行し、本当に彼女の落書きの下に自分の名前を落書きすることに成功した
「やったぜ!
     ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
喜んだのもつかの間、ゲンはそのまま落下していき、2つのビルの壁面に何度も衝突し、最後には地上に叩きつけられ、見るも無惨に死亡した
それを見て女性はすっかり怯えてしまい、「死にたくな~い!」と泣き叫びながら逃げていく

警察がゲンの身元を調査し、有名な落書き魔だったことを突き止める
警察たちはビルを見上げる

そこにはこう記されていた

"先立つ不幸をお許しください”
            "ゲン”

「どうやら自殺のようですね」

95: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/03/07(月) 18:08:34.23 ID:6u0LT4tx0
え、ゲン死んじゃったの?

後味悪いというよりオチが綺麗だと思った

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