後味の悪い話

【後味の悪い話】ばらのためいき

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729: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/03(月) 18:55:31.89 ID:c0My6YJqO
漫画でごめん。うろ覚え
主人公(男)は、ある日異様に塀の高い屋敷の庭で美少女エレに出会う。
エレと話している内に仲良くなるが、強面の執事と母親に見付かり、家の中に連れ戻されてしまう。
その時の余りの剣幕にエレを心配した主人公が、屋敷に忍び込んで見たものは、許しを乞うエレの顔を、水瓶に漬ける執事と
「塀に近寄ったら駄目と言ってるのに、近寄った貴女がいけないのよ」と怒る母親。
だがエレの余りの苦しみに見て居られなくなった母親が、執事を止め、泣きながら
「塀の外は恐い物ばかりなの。私の側にいれば、何も恐くない。守ってあげる」とエレを抱き締める。
主人公は堪らずエレを奪い取り、自分がエレを連れて帰り、幸せにする。あんた達がやってる事は虐待だ!と罵る。
執事と母親は虐待現場を見られた事に慌てるが「エレは籠の鳥。貴方にもすぐ分かるわ」と謎の言葉を吐く、それを聞き流して、エレを連れ出す主人公。
だが、初めて見た塀の外の世界や主人公以外の人間は、エレにとっては恐怖の対象でしか無く、ネオンの灯にすら悲鳴を上げる始末。
主人公は、これから少しずつ慣れて行こうと自分のアパートに連れて行き、アルバイトに出掛ける。

730: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/03(月) 19:06:13.63 ID:c0My6YJqO
主人公がアルバイトから帰ると「今迄ありがとう。私は家に戻ります」と、恐怖に耐えきれなかったエレからの書き置き。
慌てて外に飛び出し、探すがエレはもう家に戻っていた。
母親は何もかも見透かした顔で、戻って来たエレを抱き締め
「外は恐い世界だったでしょう?貴女は私の籠の鳥。私の側に一生居なさい。可愛い、私のエレ」
と勝ち誇った笑い声が響く中、涙を流しながら抱き締められるエレ。

主人公は書き置きを持ったまま立ち尽くし、膝をついてうなだれる

モノローグ

あの母親の元に、愛の牢獄に籠の鳥として戻っていったエレ
彼女はそこから二度と出ては来なかった。

現実にありそうな虐待と、このモノローグが今でも心に引っ掛かってモヤモヤした。

734: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/03(月) 20:41:49.49 ID:MeGz/68o0
>>729
懐かしい!高階良子の短編だ。
タイトルは「ばらのためいき」

735: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/03(月) 20:43:32.77 ID:Xpf9R+QSP
>>730
漫画、高階良子の「ばらのためいき」だね

美しい婦人はお母さんじゃなくて好きだった男の忘れ形見であるエレを引き取って育てているんじゃなかったっけ
作品の中の1シーンに扉を開けても外に出てこない小鳥が出てくる
それは婦人が小鳥が外に出るたび針で刺すから
こうしておくと外に出て迷子になって飢え死にしたり猫に襲われなくて済むからという理由

婦人に許されて外界を一切知らないエレが主人公に付き添われて出て行くシーン、
エレは恐ろしくて足がすくむが、主人公が目をつぶらせ、数を数えると外に出ていた

つかの間の自由を味わうエレだが、一人にされて車に轢かれそうになったり(車を知らない)
人ごみや喧騒におびえてまいってしまい、結局は婦人の元へと戻っていく
帰ってくるのは知っていたわとばかりに怪しい微笑を浮かべてエレを抱きしめる婦人

古い作品だけど婦人は今で言うヤンデレなんだと思う

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