後味の悪い話

【後味の悪い話】大橋薫の漫画「PAIN 痛み」

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452:1/3:2012/11/19(月) 19:52:58.49 ID:7MozMQFR0
大橋薫の漫画「PAIN 痛み」

どこかの病院ぽい場所で若い看護婦が患者の巡回をしている
しきりに胸の痛みを訴える老人がいた
看護婦が優しく介抱すると「あんたはあの子によく似ている」と身の上話を始める

その老人は家族もなく孤独で、近所でも評判の偏屈なガンコ者だった
ある日ひょんなことから小学生の女の子をいじめっ子から助けてあげる。
ほんの気まぐれだったが、女の子は老人に感謝し無邪気に懐く
小さな友達に癒され、孤独から解放され幸せを感じていたが長くは続かなかった
女の子が引っ越すことになりお別れを言いに来たのだ
老人は女の子をその場で絞め殺した。

引っ越したらあの子は自分などすぐに忘れてしまうだろう、ならその前に・・・
でもそれから胸の痛みが止まらないと嘆く老人に看護婦は
きっとその子は恨んでいない、親友だったんだからと慰める。

次に体中がチクチク痛いと幼女のように泣き叫ぶ初老の女がいた
彼女は息子の嫁を階段から突き落として殺したという
大事に育てた息子が取られてしまった。家から居場所を奪われる気がする
誰に相談しても「良いお嫁さんじゃないか」と咎められる
自分から大切なものを奪う嫁が許せなかった。

イライラチクチクして我慢できず、原因の嫁がいなくなれば治ると思ったのに
やった後も痛みが続くと泣く女を看護婦は包み込むように優しく抱きしめ
強がらずに甘えればよかったのね、嫉妬と不安で苦しかったでしょうと慰める。

453:2/3:2012/11/19(月) 19:54:19.58 ID:7MozMQFR0
病室で暴れて手におえない少年がいた。物を壊し罵倒しながら頭が痛いとわめいている。
落ち着かせようとする看護婦に「お前あの女に似ているな」と罪の告白をする
高校の担任の女がムカついて堪らなかった
教師になるのが夢だったとかほざいて、生意気でカンにさわる
彼の指示でクラス全員で連日授業妨害したのにへこたれず学校に来る女教師だったが
突然行方不明になり、彼が殺人で捕まった。

でも殺した時のことを覚えていない、思い出そうとすると頭痛がすると言う少年に
看護婦はその担任が好きだったのだろうと指摘する。
少年は反発しながらも、夢をかなえて頑張る女教師がまぶしくてうらやましかった
ことに気付く。

不良仲間が彼女のレ○プ計画を立てていることを知り、警告しに行ったのに拒絶され
汚される前に自分の手で刺し殺したことを思い出した。

廊下を歩きながら看護婦は彼らが自分に話すことで少しでも痛みが和らげば良いのだが
と思う。

454:3/3:2012/11/19(月) 19:56:19.25 ID:7MozMQFR0
ふと不穏な気配を感じ振り向くと、あの三人の患者が襲い掛かってきた
「えらそうに!知ったふうな口をきくな!」「同情したふりで見下したな!許さない!」
「バカにしやがって!ムカつく女だ!」
壮絶なリンチにあい、惨殺される看護婦
薄れゆく意識の中で声が聞こえる

『あまり人間にかかわるなと言ったのに、君は彼らに殺されるのは4回目だよ』
『帰っておいで、これ以上は天使の羽根が汚れて別のものになってしまうよ』
看護婦の正体は天使だった。
彼女は答える、それでも彼らの痛みを理解し救ってあげたいと
『同じところまで落ちないと理解できないのかもね、では最後のチャンスだよ』

気付くと見知らぬ路上で倒れていた、そばには心配そうに覗き込む女の子がいて
寒くないように上着をかけてくれていた
お礼を言うと少女は困っている人をほっておけないと微笑む
なんて純粋で優しい子だろう、まだこんな人間もいたんだ
きっと誰からも愛されて、痛みを知らずに生きてきたんだろうな、なんて・・
なんて 憎 ら し い んだろう・・・
恐ろしい形相で女の子に手を伸ばすシーンでEND

456:本当にあった怖い名無し:2012/11/19(月) 22:54:33.13 ID:yRfGUsqj0
面白かった

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