【後味の悪い話】東大卒の新人サラリーマン

2022年12月17日

190本当にあった怖い名無し2021/12/30(木) 12:10:48.36ID:bWgPCWZF0
漫画モンキーピープルの中の話の１つ。
主人公は東大卒の新人サラリーマンで、冒頭から「僕の人生は前途洋々だ」と意気込む程に絶好調だった。
だが、どうやら上司が学歴コンプレックスらしく、何かにつけて学歴を持ち出して主人公に辛く当たって来る。
上司は何でもかんでも「東大卒にやらせよう」と主人公に仕事を押し付け、それで主人公が失敗すれば「東大卒の癖にこんな事も出来ないのか？」と挙げ足を取った。
そんなハラスメントな日々が続き、主人公はみるみる体調が悪くなっていって、吐血までしてしまう。
診断結果は「末期の胃癌」で、「余命残り僅か」とのこと。
それでも主人公は病気を隠して働き続けた。
すると上司も主人公の様子を見かねたらしく、主人公に優しく声をかけて介抱しながら屋外に連れ出してくれた。
こんな上司にも良いところが有ったんだ！と内心感動する主人公。
しかし上司は人目の無い所まで来ると急に態度を一変させ、「どうせ仮病なんだろ？」と嫌味を言い放ち、主人公を路上に置き去りにする。
これにはとうとう主人公も堪忍袋の緒が切れ、激しい怒りのあまり上司を殺害してしまう。
「東大卒は、何でも知ってて、何でも出来なきゃおかしいのかよ…」
涙ながらにそう呟くと、主人公は気を失って倒れた。
目を覚ますと病院に運び込まれていて、かかりつけの医師から「末期の胃癌が奇跡的に完治している」と告げられる。
駆け付けた母親も涙を流して喜ぶ。
母親の肩越し、窓の外には、警察の姿が見えた。
「僕の人生は前途洋々………だった」
主人公は乾いた笑みを浮かべた。
終わり。