後味の悪い話

【後味の悪い話】星新一「悪魔の工面」

891: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/01/17(土) 11:13:24.27 ID:Fd2ySga1O.net
星新一の作品、もう一度探し出す気力がないのでうろ覚えだが

ある青年、悪魔との取引でとりあえず金と女を所望。
もうちょっと具体的にと言われて、好みの美女を月替わりで1人づつと毎月数十万円に落ち着く。
女と金を手に入れてウハウハの青年、妻が失踪したという男をワイドショーで見る。
男が番組に提供した写真に写っていたのは、青年に仕えている女だった。
「お前、人妻だったのか」
「それが何か?なぜかあなたにお仕えしなきゃいけない気がして、夢中で家を飛び出したんですの」

呼び出した悪魔は、どこかから女を工面しなくてはいけませんから、平然としている。
もしやと思って金の出所を問いただすと、悪魔は新聞の切りぬきを山ほど取り出した。
売上を盗んだと責められて自殺した住み込み従業員の少女、手術代が消えた患者、刑務所を出て今度こそ更生しようと必死で働いて貯めた独立資金が消えてやけを起こし、また刑務所に逆戻りした男、などなど。
悪魔は、どこかから金を工面しなくてはなりませんから、ところで三つめの願いは、と平然としている。
三つめの願いでも誰か被害者が出ると思った青年は、死を望んだ。
「やれやれ、どいつもこいつもひ弱なやつばかり。おかげで苦労せず魂が手に入るわけですがね」

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