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599: 本当にあった怖い名無し 2013/03/20(水) 21:29:44.53 ID:arTigd4k0
星新一「午後の恐竜」
のどかな休日の朝、妻子持ちが目覚めると
子供が「恐竜がいる」とはしゃいでいる。
そんな馬鹿なと外に出ると、確かに恐竜が闊歩し、妙な植物や虫
巨大なトンボが飛んでいる。
夢かと思ったが妻にも子供にも見え、犬は恐竜に吠え立てている。
しかし目には映るが、手で触れても通り抜けるし実体はないらしい。
陽が傾くにつれ、恐竜の数は減り、植物も変化していった。
氷河期に入ったらしい。
幻の植物はいつのまにか、見慣れたものへとなりつつあった。
妻子持ちの男は何かゾッとするものを感じる。
何処からともなく原始人が現れ、マンモスが現れ
野生の馬が走り、クマが寝そべる。
黄昏の中で古代人どうしが闘っていた。
武器はめざましく改良され、強力になっていく。近代戦だ。
「もうすぐ未来になるんだねパパ。早く見たいな」
海底三千メートル
一基の原子力潜水艦の艦長室
「我々はこの腐敗した世界を一掃し、新たな世界を創ることを目的とし、その為の手段を持つ。」
その言葉を最後に艦長は無線を切り、核ミサイル発射のボタンを押した。
男は妻子を強く引寄せた。
その時、空気をつんざく音がした。
それが核ミサイルの音とは知りようがなかった。
何もかもが超高熱の爆風ですっ飛ぶ。
この異常現象は、地球の全生命が同時に見た、生命の走馬灯であった。
681:本当にあった怖い名無し:2006/10/26(木) 17:20:20 ID:ZADHtOMq0
>>599
ちょっとわからないんですが、進化する恐竜のCGは、地球自身が滅亡を予期して
走馬灯を見てたって事ですか?
682:本当にあった怖い名無し:2006/10/26(木) 17:30:35 ID:/8ku+bLH0
>>681
そう。
地球の見た、46億年ぶんの走馬灯という発想はすごいな星さん。
世界史好きの自分は、過去のいろんな大戦やら人物やらを見てみたい気もするけどw