後味の悪い話

【後味の悪い話】星新一「シンデレラ」

111: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/09/27(日) 11:55:14.72 ID:6FMWNyVSO.net
星新一「シンデレラ」

老富豪と、愛想笑いで仕事を乞うへぼ探偵。
へぼなだけならまだしもいい加減で信用ならん、と老富豪は渋い顔。
それでも頭を下げる探偵に、老人は重い口を開いた。

老人は20年前、よそで娘を生ませた事がある。
女とは話がつき、認知も金もなしで娘の名前も聞かず顔も見ずに別れた。
娘の体には不幸な事故が続いたせいで障害が二つある。
片手の親指が欠けて尻に大きな火傷痕がある、母を亡くした私生児ではさぞ苦労している事だろう。
事業は一人息子に、この屋敷はせめて娘に。
調査料は規定通り、探しだしてくれたら多額の成功報酬を。

数ヵ月後、探偵は片手の親指が欠けた若い女性を連れて来た。
得々と資料を広げる探偵に、老人は言った。
「でかした、まさか本当に見つけてくるとは。偽の資料をしまいたまえ、ワシに娘などおらん」

老人は長い付き合いの探偵に同情し、施すつもりで偽の人探しを命じたのだった。
「君もバカな男だ、成功報酬に目がくらんだか。まだ見つかりませんもう少しです、と調査料をいつまでも引っ張る事もできたのに」
「それにしてもよくもまあ、偽の特徴に当てはまる女が見つかったものだ。まさかとは思うが、因果を含めて…」

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