後味の悪い話

【洒落怖】獣の奏者

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790:本当にあった怖い名無し:2013/11/10(日) 15:57:16.54 ID:ytploegJ0
獣の奏者

序盤で主人公の母親が、罪を着せられて処刑されかけるんだが、
(処刑方法は石を縛りつけて池に沈め、巨大な蛇みたいな獣に
引き裂かせるというもの)
幼い主人公が重い短刀を持って必死に泳いで母親を助けにいく。
ふたりでなんとか縄を切って逃げようとするんだが、すでに
獣に囲まれていて、このまま喰われるしかない状況。
そのとき、母親は指笛を吹いて獣たちを操り、主人公を獣に
乗せて逃がす。母親の姿は獣に飲まれて消えてしまう。

のちのち、主人公が「どうして母さんはわたしと一緒に逃げて
くれなかったんだろう」ということを思い悩み、実は母親は
獣を操る技術を持つが、災いを招くからとその技術を封じて
生きている一族の一員だったことから、「わたしと生きること
よりも掟に殉じて死ぬことが大事だったのだろうか」と考えている。

だが、主人公は知ることはないが、池に投げ込まれる前にすでに
母親は獣を呼び寄せるために腹を深く刺されており、もう命は
わずかだった。だから、娘を守るためだけに指笛を吹いて
戒めを破ったのだ。

主人公が永遠に知ることはないってところが後味悪い

794:本当にあった怖い名無し:2013/11/10(日) 18:49:03.78 ID:JBRn7BIBi
>>790
しかも、本来なら母親は死ぬ必要は無かったって事が、後になって判明するのが更に後味が悪い。

主人公は色々とあって、獣(この国では重要な兵器)の医者になり、王の側近に。
国王夫婦に母親の事を話したら、武人上がりの国王が
「あの罪(母親は重要な兵器である、獣を死なせた責任をとらされた)の処罰は、責任者の片腕を切り落とすってのが、法で決まっている」
「何で、勝手に死刑にしたんだ?」
で、調べてみたら。やっぱり本来は片腕切り落とし程度だったんだけど。
主人公の故郷は田舎だったもんで、その地方の支配を任された役人が、勝手に厳罰化。
何時の間にか、死刑にまでエスカレート。

主人公の話しを聞いた王が、調査を入れたものの。
当時の担当者は既に亡くなっていて、今更責任は問えない状態に。

結局、王が改めて「死刑じゃなく、片腕切り落としの刑」の布告を出し、徹底させるしかなかった。

842:本当にあった怖い名無し:2013/11/12(火) 01:35:35.93 ID:zhYeLSrB0
上のほうに出ていた「獣の奏者」のラスト

その世界では巨大トカゲが戦争用の騎獣兼兵器として用いられている。
しかし王獣と呼ばれる巨大な空飛ぶラブ犬みたいなのがそのトカゲを戦闘不能にできる。
主人公のエリンは人の言う事をきかない野生の王獣を操ることができる特別な能力の持ち主であるため、権力者にそれを利用されそうになる。

物語の終盤には結婚し一子を設けていたエリンだがまたしても戦争に巻き込まれ、
王獣に乗って戦うが、所詮は人に支配されない獣、エリンの制御を振りきって暴れまくる。
エリンは責任をとり飛行中に王獣の動きを止める笛を吹いて
諸共に落下し、王獣は死亡、自分も数日後に息を引き取った。

あれだけ誰よりも王獣の自然のままの姿を重んじていたエリンが
人間の都合で王獣を戦争に駆りだした挙句墜落死させるというのが勝手すぎる。

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