後味の悪い話

【後味の悪い話】アニメ 星方天使エンジェルリンクスのエピソード「ログアウト」

スポンサーリンク

373: 1/3 2017/09/29(金) 20:22:26.48
 アニメ「星方天使エンジェルリンクス」の1エピソード「ログアウト」
 細かいディテールは記憶捏造してるかもしれないけど(ry

 宇宙が真空ではなくエーテルという星間物質に満ちているため、現実より宇宙進出が
容易な星方宇宙という世界の物語。
舞台となる時代は既に宇宙の広い範囲に人類が進出し、複数の異星種族とも接触して
いる。

 ヒロイン(おっぱいバインバイン)は先代総帥の祖父から大財閥を相続し、宇宙海賊
から無料や格安で宇宙船を守る私設艦隊を設立し自ら率いている。
 それは息子夫婦を海賊に殺された総帥の遺言であり、当然ヒロインにとっても海賊は
両親の仇なので意欲も十分。
 ある日、仕事に向かうヒロインの旗艦に密航者が侵入。
 それは人間ではなくロボットで、耐用年数が切れて廃棄されるのを嫌って故郷の星の
恋人の下に帰ろうとしていた。
 ヒロインの秘書(イケメン)や女性参謀(こっちもおっぱいタプンタプン)は人間の
命令を無視するロボットを危険視するが、ヒロインは同情して彼を見逃したい。
 その折に海賊の奇襲を受けたが、ロボットは自らの職能を生かしてその撃退に協力。
 ヒロインはその礼だと言って秘書を押し切ってロボットを故郷へと連れて行く。

374: 1/2 2017/09/29(金) 20:25:56.66
 しかし、言われた通りの座標でたどり着いたのは全体が巨大な廃棄工場となっている
人工天体。
 その上ロボットは懐かしい故郷に着いたと勇んで下船し、工場の中央に駆けていく。
 後を追ったヒロイン達が見たのは、巨大な解体機に愛しげに語りかけながら近づいて
いくロボットの姿だった。
 秘書や参謀の明晰な頭脳は真相に気づく。

 高度な仕事をさせるロボットには昔ながらの人間に絶対服従するだけの思考回路では
なく、より人間に近い思考が必要だが、そうなると故障や耐用年数切れになっても素直
に解体されることを嫌がるようになる。

 そこでメーカーは解体を嫌がって暴れたり逃げたりするロボットを鎮圧捕獲する危険
を省くため、あらかじめロボットに「故郷」「恋人」という偽りのプログラムを施し、
故障したり耐用年数が近づくと愛惜や望郷心にかられ、自発的に解体工場に戻り解体機
に入るよう仕向けていたのだ。

 ヒロインは怒りで叫ぶ。
 「こんなことが出来る人間は神様気取りなの?」
 結局このロボットはヒロインに救われ、彼女の財団の末端企業でその職能を活かした

第二の人生を与えられるのでこのエピソード自体はめでたしのようにも見えるが。
 それ以前もこれからも、無数のロボットが帰郷や恋人との再会を夢見ながら解体され
続けることには変わりない。

375 : 3/3 2017/09/29(金) 20:28:17.79
 そしてもう一つ、ストーリー全体を俯瞰すると非常に後味悪い事がある。
 冒頭の設定、実は表向きであり真相は違う。
 物語後半にヒロインの言動や立場に違和感を感じた秘書や参謀が調べた結果判明する
事実。
 それは前総帥の孫は両親とともに死んでいたと言うこと。

 ヒロインは前総帥が海賊への復讐のため、財団が発見隠匿していた滅亡異星人の未知
のテクノロジーで作らせた、人間とまったく見分けのつかないアンドロイドだった。

 そして彼女も未知のテクノロジーの暴走を恐れ、宇宙海賊の殲滅という目的が済めば
活動を停止するようプログラムされた、自分が同情したロボットたちと何も変わらない
「神様気取りの人間に作られた道具」だったのだ。

スポンサーリンク

-後味の悪い話