後味の悪い話

【後味の悪い話】西岸良平のマンガ

742: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/09/06(土) 13:35:57.02 ID:ifwParu00.net
以前読んだ西岸良平のマンガ。

あるところに子役の少年がいた。
笑顔がトレードマークの彼はCMやドラマに引っ張りだこの人気者だった。
だが、彼は家では笑顔の練習時以外は常にムスッとしていて全く笑わない。
彼の父親は「働き過ぎなんじゃないのか?」と気遣うが、母親は「どのチャンネルを回してもうちの子の笑顔が映ってる!」と上機嫌。
おまけに「息子より稼ぎが悪いんだから文句を言うな」と言いだす始末。肝心の彼本人も何も言わないのだった。

それから数年、さすがの彼も人気に陰りが見え始めた。
困った事務所は今まで引き受けてこなかったタレントアニマルとの共演の仕事を持ってくる。
彼は子猿と共にCMに出ることになった。しかしその子猿はやんちゃな性格で、撮影中彼の顔面に飛びかかってしまう。
幸い彼にケガはなかったが、「猿まで僕をバカにしやがって!」と吐き捨てて彼が撮影を拒否してしまった。

その後、彼は「子役には珍しいキレキャラ」として再ブレイクした。
家では相変わらず無表情の彼、「どのチャンネルを回してもうちの子の怒った顔が映ってる!」と上機嫌の母親。
父親はその様子を諦めたように眺めるのだった。

せっかく少年が本心をさらけ出したのに、それすらテコ入れに利用されてしまったのが後味悪かった。

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