スポンサーリンク
557:本当にあった怖い名無し2020/08/31(月) 03:26:00.54ID:bsQo+uoQ0
「ゴーストオブツシマ」というゲームの「出来心」というエピソード
侍である主人公が山道を通りがかったところ、地面に落ちている血痕と荷物を発見する
どうやら誰かがここで賊の類に襲われて負傷したらしい
主人公は血痕の跡を追い、被害者を探す
すると行き着いた先の墓地では、異国の侵略者達が墓を荒らして何かを探していた
主人公は刀を抜き、侵略者達を斬り捨てる
墓地には、侵略者達によってなぶり殺された一人の僧Aの無惨な遺体が転がっていた
僧Aの遺体には拷問の痕跡が有った
侵略者達は僧Aから何らかの情報を聞き出そうとしていたらしい
しかし僧Aは拷問に屈せずに情報を守り抜いて死んだらしく、だからこそ侵略者たちはこの墓地を荒らして何かを探していたのだ
僧Aの遺体は花を握り締めていた。どうやら僧Aは侵略者達が探していた何かを何処かに隠しており、この花が手掛かりのようだ
「命に代えて守り抜いた物、見付けてやらねばな」
主人公は墓地の中を捜索し、僧Aが握り締めていたものと同じ花が供えられた墓石に行き着き、黄金の仏像を発見する
その仏像を何処かの寺に返そうとしていた道中、別の僧Bと出会す
主人公は僧Bに仏像を渡し、侵略者の手から仏像を守り抜いた僧Aのことを語る
すると僧Bから「その者は僧ではなく、盗人です」と意外な返答
僧Bの語るところによると、Aという百姓が「行くあてが無い」と言って寺にやって来たので一晩泊めてやったのだが、Aは仏像と袈裟を盗んで逃げたのだ
僧Bはこう締めくくった
「しかし、その様な凄惨な最後を遂げるとは、Aは因果応報の報いを受けたのですな」
主人公ガ仏像に手を合わせて拝んで終わり
これでこの話は終わりなのたが、個人的にはAのことが可哀想に思えたのに、作中では僧Bによって「Aは盗人だったのだから蛮族になぶり殺されても当然」的に断じられていたのがモヤモヤした
確かにAは僧Bの良心につけ込けこんで仏像と袈裟を盗んだ小悪党だったかもしれない
それでも、仏像が異国の蛮族の手に渡りそうになった際には、彼はどんなに痛めつけられようと口を割らず、命に代えて守り抜いた
過大評価かもしれないが、それは尊い行為のようにも感じれるし、Aのことをただの盗人とは思えなくて仕方がなかった