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584:本当にあった怖い名無し:2006/02/12(日) 02:05:15 ID:dP/k5dM/0
アシモフの「夜来たる」より
ある惑星、そこは夜が来ない惑星だった。
その惑星には、いくつかの太陽が有って、そのために夜が来ない。
一方、その惑星から発掘される史跡には、不思議な周期性があった。
2000年ごとに大きな文明が灰になっている層がある。
その原因は何か?黙示録のように伝わる聖書では、
「暗闇」が来て、「星々」が現れるためだと言う。
また一方で、暗闇を走るジェットコースターが、いくつかの精神異常者を生み出し、
そのために閉鎖になったと言う事件があった。
400年かけて万有引力の法則を生み出した天文学者たちは、聖書のことと、
月による惑星の摂動、それらから、20049年に一度、唯一つだけ太陽が出ているときに、
その太陽に月による短時間の日食が訪れるために、この惑星に「夜」と呼ぶべき
光が無い時間が訪れると考えた。それが人を狂わせ、光を求めた群集は文明を燃やしてしまうのだと。
しかし、その解釈はカルト化した宗教に受け入れられず、二つの勢力は衝突する。
それに、その解釈は暗闇を走るジェットコースターにおいても、狂わない人間もいたということにより少数派となる。
「たいまつ」を発明し、いくつかの避難所は作ることに成功したが。
そして衝突の中、日食は起こり、暗闇が訪れる…
が、人々が狂ったのはその暗闇の所為ではなかった。
空中に、地球から見える量の数倍の星が瞬く所為であった。
常に昼であったその星は、「星」と言うものを全く知らなかった。
故にそれは彼らにとって、それはとても大きなダメージを与えたのだ。
さらに真の「夜」の暗さ、恐ろしさはジェットコースターの比ではなかった。
そして燃やされる文明…狂いつつある科学者が松明の火を落としてしまう所で話は終わる。
586:本当にあった怖い名無し:2006/02/12(日) 02:18:49 ID:Ok1xFZs90
>>584
オチがいまいちどういうことなのかわからないが、
惹かれる話だ。
ジェットコースターは夜ほどには暗くなかったっていうこと?
587:本当にあった怖い名無し:2006/02/12(日) 02:53:13 ID:dP/k5dM/0
>>586
つまり、夜が訪れた時の暗闇が、想定の範囲外で、予想以上に押さえつけられるようであった。
さらに伝説の脚色だと思っていた星々の光が、とんでもなく恐怖と畏怖を与えるものであった…ってこと。
その気が狂ってくる描写がものすごく後味を悪くしてくれる。
585:本当にあった怖い名無し:2006/02/12(日) 02:17:36 ID:LRlCOKsu0
建物に入ってりゃ大丈夫じゃね?
587:本当にあった怖い名無し:2006/02/12(日) 02:53:13 ID:dP/k5dM/0
なんか難しいな、行数以内にまとめるって。
このスレに書き込んでる人、文才あるよ。
>>585
話の舞台になっているのは、天文台。科学者は日食の観測記録を取ろうとしてるわけ。
だから避難所はそのまま残るような印象を与える終わり方だけど、
そこに伝わる伝承が、次の世代のカルトになるような感じを与える。
こればっかりは読んでもらわないと伝えきれない。
色々文明崩壊物を読んだけど、一番破滅的で絶望的で、後味が悪かった。