後味の悪い話

【後味の悪い話】永遠の月曜日

247: 本当にあった怖い名無し:2007/12/21(金) 23:34:26 ID:CpHRMtZd0
永遠の月曜日っていう短編。

主人公の女子高生、朝倉はなんとなく中学を卒業してしまい、
好きな男子にも告白しなかったことをずっと後悔していた。
月曜日のある日、親友から「過去にあんた(朝倉)をシカトしろって触れ回ったことがある。ごめん」と謝罪されたり、
同じクラスの男子から告白されたり、皆が今まで言えなかったことを言ったことで
勇気をもらったと思い、学校を飛び出して好きだった男子に告白し行く。

すれ違いや入れ違いを繰り返してなかなか想い人に会えない朝倉。
しかし出会う人々がみな快く協力をしてくれ、
その日の夕方に二人のちょっとした思い出の場所である河原で再会。
その場で告白、お互い両想いであったことを確認し抱き締めあう二人…

ここで朝倉の回想が入る。それは今朝のニュースの内容だった。
「たった今、地球に向かっている巨大彗星の向きを変えるために
発射された人類最後の希望のミサイルがその任務に失敗しました。
みなさんありがとう、そしてさようなら。地球は日本時刻の月曜日17時47分に消滅します」

249: 1/3:2007/12/22(土) 00:23:31 ID:MAswvb3r0
>>247のタイトルで思い出した少女漫画の短編。
明日から夏休み。小学生の主人公は友達と一緒に大はしゃぎしている。
幼なじみの女の子から無理矢理天体観測の約束を
取り付けられたのは気が重かったが、夏休みがはじまる嬉しさにはかなわない。

帰り道、クラスメイトが事故で死んだ。
目撃した主人公達が呆然としている中、クラスメイトの母親が駆けつけて泣き叫ぶ。
「早く早く生き返らせて!この子を今すぐ生き返らせて!」
母親に寄り添った大人達が慰める。「明日まで待つんだ。明日になれば戻るから」
意味がわからず注視する主人公の視線を感じ、大人達はそそくさと去っていく。

夜半。昼間の出来事がショックで眠れない主人公。ふと窓の外を見ると大人達が丘へ向かっている。
どうせ眠れないんだし、とこっそり大人達のあとをつけた。
丘の上には村中の大人達が集まっていた。
見つかって追い返されそうになるが、主人公の姉が取りなしてくれる。
そして主人公に全てを打ち明けてくれた。

250: 2/3:2007/12/22(土) 00:24:04 ID:MAswvb3r0
明日、大きな彗星が流れる。幼なじみと見に行こうと約束した彗星だ。
彗星はこの惑星に落ちてきて村は消滅する。
超能力を持つ姉は村の壊滅を予知した。

慌てて逃げようと言う主人公に、姉は首を振る。この星のどこにも逃げ場はない。
ただし一つだけ助かる方法がある。姉にはタイムトラベルの力もあった。
今日が終わる寸前に、村全体の時間を一日だけ戻す。
それで「明日」は来なくなる。

姉はそうやって毎日時間を戻し、村を破滅から守ってきた。
時間を戻すことで少しずつ変化が起きる。
クラスメイトが事故にあったのもその一つだ。本来なら彼が事故に遭う「明日」はなかった。

いつか彗星が衝突しない「明日」が来るかもしれない。
姉はその日まで時間を戻し続ける。
このことは村中の大人が知っていたが、子供達には伏せられていた。
子供達は夏休みを楽しみにして眠り、翌日終業式に赴く。
主人公も「明日」になれば全てを忘れる。

251: 3/3:2007/12/22(土) 00:26:10 ID:MAswvb3r0
全てを打ち明けた姉は、主人公に帰るよう促す。
ショックを受けた主人公はとぼとぼ歩き、途中で幼なじみの家に向かった。
窓を叩いて幼なじみを起こして「今から星を見に行こう」と引っ張り出す。

「約束したのは明日だ」とぼやく幼なじみを急かしながら、手を引っ張る。
明日は来ない。二人で星を見る明日は来ない。
それを覚えていられるのも今日が終わるまで。
だから今日二人で星を見に行きたかった。

窓を乗り越えた時、時間が戻っていく。

267: 本当にあった怖い名無し:2007/12/22(土) 10:31:44 ID:Hu8J0MjO0
>>251
少し訂正させてもらうと

・クラスメイトが亡くなったのは帰り道じゃなくて夜中
・時を戻すのは一日ではなく、一年

余計な事だったら御免。

252: 本当にあった怖い名無し:2007/12/22(土) 00:55:40 ID:RRZ68PLL0
感動した。読んでみたい

254: 本当にあった怖い名無し:2007/12/22(土) 01:22:14 ID:MAswvb3r0
>>252
原作はまとめの10倍くらい面白いよ。
すげー短いのに話が濃密。

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