後味の悪い話

【後味の悪い話】十六人谷

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278:本当にあった怖い名無し:2008/09/02(火) 19:58:24 ID:MhTcvX+V0
上のほうで昔話が出てたので、自分もうろ覚えだが書いてみる。

ある所にきこりがいた。そのきこりは仲間とともに、ある山に木を切りに行くことになった。
その前日、きこりは妙な夢を見た。

きれいな妙齢の女性が一人いる。
「お願いだから、明日行く山にある一番大きな木だけは切らんで下され。頼みましたよ。
お前さんに頼めば大丈夫だと思ったから、こうして頼んでいるんですよ。
お願いだから木は切らんで下され。頼みましたよ・・・。」
しきりに、きこりにこう言ってくる。

朝起きてきこりは夢のことを覚えていた。しかし、きこりは少し困った。あの夢が本当だとしても、
きこりは仲間内では一番下っ端的な存在で、切る木についての発言権などないに等しいのだ。
きこりたちが山へ行くと、やはり大きな木があった。
そして、やはりその大きな木を仲間たちは切ろうとしている。

「や、やめてけれー。やめてけれー。」
ときこりは仲間たちに訴えてみたが、案の定聞き入れられず木は切られてしまった。
その晩、山の掘っ立て小屋できこりたちは体を休めていた。薄暗い小屋の中、皆寝息を立てて寝ている。

すると、すーっと障子が開いた。薄目できこりがちらりと見てみると、なんと夢の中で見た女性が
立っているではないか。急に恐ろしくなり、きこりはぶるぶる震えながら目を閉じた。
女は、寝ている仲間の近くへよると、屈み込んで立ち上がり、また次の仲間の方へいっては
屈み込んで立ち上がりを繰り返している。

い、一体何をしているのだ?
きこりが疑問に思うと、とうとう女が自分の前にやってきた。その顔を見てきこりは驚いた。
女の口の周りが血で濡れて真っ赤になっていたからだ。
「木を切らないでとあんなに頼んだのに・・・。」
そう女は言うと、きこりの上に屈み込み舌をじゅーっと吸い取ってしまった。
 

280: 本当にあった怖い名無し:2008/09/02(火) 20:17:05 ID:ZWYuGgBK0
>>278
「十六人谷」 かなぁ
http://mukashibanashide.gozaru.jp/kowai/from2ch/jyurokunin.htm

284: 本当にあった怖い名無し:2008/09/02(火) 21:14:15 ID:p8R+TOp10
>>278
きこりの中で一番偉いやつのとこに出てくればいいのに。
もしかして、この化け物は最初から難癖をつけて落とし前に舌を食らう
というつもりだったのではないのか。

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